ヤマノオト
山の音


川端康成

家族という悲しい幻想。夫と妻、親と子、姉と弟、舅と嫁。日本独特の隠微な関係性を暴いた、戦後文学の傑作。

深夜ふと響いてくる山の音を死の予告と恐れながら、信吾の胸には昔あこがれた人の美しいイメージが消えない。息子の嫁の可憐な姿に若々しい恋心をゆさぶられるという老人のくすんだ心境を地模様として、老妻、息子、嫁、出戻りの娘たちの心理的葛藤を影に、日本の家の名状しがたい悲しさが、感情の微細なひだに至るまで巧みに描き出されている。戦後文学の最高峰に位する名作である。

発行形態 : 新潮文庫
判型 : 新潮文庫
ISBN : 978-4-10-100111-1
C-CODE : 0193
整理番号 : か-1-9
発売日 : 1957/04/15

文学賞
第7回 野間文芸賞


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川端康成
カワバタ・ヤスナリ

(1899-1972)1899(明治32)年、大阪生れ。東京帝国大学国文学科卒業。一高時代の1918(大正7)年の秋に初めて伊豆へ旅行、旅芸人の一行と知り合う。以降約10年間毎年、伊豆湯ヶ島湯本館に長期滞在する。菊池寛の了解を得て1921年、第六次「新思潮」を発刊。新感覚派作家として独自の文学を貫いた。1968(昭和43)年ノーベル文学賞受賞。1972年4月16日、逗子の仕事部屋でガス自殺を遂げた。著書に『伊豆の踊子』『雪国』『古都』『山の音』『眠れる美女』など多数。


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