死のうと思っていた――「葉」
役者になりたい――「葉」
老いぼれた人の横顔に似ていた――「魚服記」
鮒はじっとうごかなくなった――「魚服記」
たけは又、私に道徳を教えた――「思い出」
腰が痛いからあんまやっている――「思い出」
自分をいいおとこだと信じていた――「思い出」
何ごとにも有頂天になり易い性質――「思い出」
私は散りかけている花弁であった――「思い出」
ひとを笑わせることの出来る表情――「思い出」
吹出物には心をなやまされた――「思い出」
右足の小指に眼に見えぬ赤い糸――「思い出」
私は、似ていると思った――「思い出」
「ここを過ぎて悲しみの市」――「道化の華」
美しい感情を以て、――「道化の華」
僕はなぜ小説を書くのだろう――「道化の華」
二十五歳を越しただけであった――「蝶蝶」
ことし落第ときまった――「盗賊」
不覚ながら威圧を感じた――「盗賊」
よし。それなら君に聞こうよ――「彼は昔の彼ならず」
私たちの天下が来るのだ――「ロマネスク」
からすあ、があて啼けば、――「雀こ」
自意識過剰というのは、――「ダス・ゲマイネ」
読み終えるのに、三年かかった――「HUMAN LOST」
愛という単一神――「満願」
私は美しいものを見た――「満願」
放屁なされた――「富嶽百景」
富士には、月見草がよく似合う――「富嶽百景」
お洒落のようでありました――「おしゃれ童子」
「瀟洒、典雅」――「おしゃれ童子」
股引が眼にしみる――「おしゃれ童子」
眼をさますときの気持ち――「女生徒」
眠りに落ちるときの気持――「女生徒」
申し上げます――「駈込み訴え」
世の中は金だけだ――「駈込み訴え」
メロスは激怒した――「走れメロス」
今はメロスも覚悟した――「走れメロス」
勇者は、ひどく赤面した――「走れメロス」
君は少し表情が大袈裟――『新ハムレット』
僕は世界中で一ばん不幸――『新ハムレット』
神の御子のような匂い――『新ハムレット』
兄さん東北でしょう、――「服装に就いて」
私は永遠に敗者――「服装に就いて」
服装が悪かった――「服装に就いて」
「微笑もて正義を為せ!」――『正義と微笑』
しびれる程に喜ばせ――『正義と微笑』
君の事を書くのではない――「鉄面皮」
「都ハ、アカルクテヨイ。」――『右大臣実朝』
おい、おれは旅に出るよ――『津軽』
脊広服が一着も無い――『津軽』
むらさき色の乞食――『津軽』
東京のお客さん――『津軽』
孤独の水たまり――『津軽』
「あらあ」それだけだった――『津軽』
さらば読者よ――『津軽』
少女を恋している醜男――「カチカチ山」
この兎は男じゃないんだ――「カチカチ山」
その口が憎いや――「カチカチ山」
惚れたが悪いか――「カチカチ山」
天皇陛下万歳!――「十五年間」
アナキズム風の桃源――「苦悩の年鑑」
何のために生きて――「冬の花火」
みんなにせものばかり――「冬の花火」
ばかばかしい冬の花火――「冬の花火」
あっぱれな奴――「親友交歓」
これほどの男はいなかった――「親友交歓」
「威張るな!」――「親友交歓」
トカトントンと聞えました――「トカトントン」
多量の犬の糞――「トカトントン」
こんな手紙を書く、つまらなさ――「トカトントン」
地獄の痛苦のヤケ酒――「父」
義のために遊んでいる――「父」
男性の、哀しい弱点――「父」
「電気をつけちゃ、いや!」――「母」
「日本の宿屋は、いいね」――「母」
泥酔の夫の、深夜の帰宅――「ヴィヨンの妻」
男には、不幸だけがある――「ヴィヨンの妻」
エピキュリアンのにせ貴族――「ヴィヨンの妻」
一つ、秘密があるんです――『斜陽』
女がよい子を生むためです――『斜陽』
私生児と、その母――『斜陽』
「あのかた、どなた?」――「眉山」
お便所にミソの足跡なんか、――「眉山」
子供より親が大事、――「桜桃」
このごろは軽薄である、――「桜桃」
書くのがつらくて、――「桜桃」
桜桃が出た――「桜桃」
役人は威張る、――「家庭の幸福」
とうとう私も逆上した――「家庭の幸福」
私を、口惜し泣きに泣かせた――「家庭の幸福」
家庭の幸福は諸悪の本――「家庭の幸福」
こんな軽挙をとがめるな――「如是我聞」
本当に、ひやりとした――「如是我聞」
私の苦悩の殆ど全部――「如是我聞」
日蔭者の苦悶――「如是我聞」
恥の多い生涯を送って――『人間失格』
「ワザ。ワザ」――『人間失格』
誰にも見せませんでした――『人間失格』
人間で無くなりました――『人間失格』
神様みたいないい子でした――『人間失格』
あとがき 長部日出雄