ゲンジモノガタリ05
源氏物語〔五〕


円地文子

個人の幸せとは何かを紫式部は問うている――酒井順子。至高の名訳、円地源氏。源氏物語千年紀。

出生の秘密を背負い、内省的な青年に成長した薫。宇治に隠棲する八の宮の娘たちのうちの姉・大君に求愛するが、自分よりも妹・中の君の幸福を願う大君は、妹と薫との結婚を望んで、薫を拒み続ける。一方、光源氏の孫で薫と親しい匂の宮も、宇治の姉妹に近づくが――。強く惹かれあいながら、自らの心の裡の壁を越えられぬ恋人たち。緻密な心理小説でもある「宇治十帖」が始まる。

発行形態 : 新潮文庫
判型 : 新潮文庫
ISBN : 978-4-10-112720-0
C-CODE : 0193
整理番号 : え-2-20
発売日 : 2008/11/01


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円地文子
エンチ・フミコ

(1905-1986)東京生れ。国語学者・上田萬年の次女。日本女子大附属高女中退。早くから古典、特に江戸末期の頽廃耽美趣味に親しんだ。1935(昭和10)年、戯曲集『惜春』を処女出版したのち小説に転じ、『朱を奪ふもの』(1956年)『傷ある翼』(1960年)『虹と修羅』(1968年)の三部作で谷崎潤一郎賞、『遊魂』(1971年)で日本文学大賞を受賞。1967年より『源氏物語』の現代語訳に取り組み、1973年に完成。1985年文化勲章を受章した。


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