ホーム > 書籍詳細:完本 日本語のために

完本 日本語のために

丸谷才一/著

605円(税込)

発売日:2011/02/28

  • 文庫

子どもに詩をつくらせたがる国語教科書。愚問、珍問、怪問続出の国語入試問題。日本語教育を難じ、未来を憂う、いまこそ読みたい決定版「国語」読本!

子どもに詩を作らせるな、文学づくのはよそう、分かち書きはやめよう、完全な五十音図を教えよう、正しい語感を育てよう……など、国語教科書をめぐる考察。愚問、珍問、怪問続出、ちんぷんかんぷんの国語入試問題批判。すでに歴史的名著といっていい日本語論のさきがけ『日本語のために』に『桜もさよならも日本語』を加えて新編集。いまこそ読みたい決定版「丸谷才一国語読本」。

目次
まえがき
i 国語教科書批判
1 子供に詩を作らせるな
2 よい詩を読ませよう
3 中学生に恋愛詩を
4 文体を大事にしよう
5 子供の文章はのせるな
6 小学生にも文語文を
7 中学で漢文の初歩を
8 敬語は普遍的なもの
9 文学づくのはよさう
10 文部省にへつらふな
ii 日本語のために
未来の日本語のために
現在の日本語のために
iii 国語教科書を読む
1 分ち書きはやめよう
2 漢字配当表は廃止しよう
3 完全な五十音図を教へよう
4 読書感想文は書かせるな
5 ローマ字よりも漢字を
6 漢語は使ひ過ぎないやうに
7 名文を読ませよう
8 子供に詩を作らせるな
9 古典を読ませよう
10 話し上手、聞き上手を育てよう
11 正しい語感を育てよう
iv 言葉と文字と精神と

v 大学入試問題を批判する
慶応大学法学部は試験をやり直せ
小林秀雄の文章は出題するな
附録
歴史的仮名づかひの手引き
和語と字音語の見分け方
わたしの表記法について
言葉は単なる道具ではない 大野晋
あとがきにかえて
日本人はなぜ日本語論が好きなのか 聞き手 湯川豊

書誌情報

読み仮名 カンポンニホンゴノタメニ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 352ページ
ISBN 978-4-10-116911-8
C-CODE 0181
整理番号 ま-2-11
ジャンル 文学賞受賞作家、言語学
定価 605円

著者プロフィール

丸谷才一

マルヤ・サイイチ

(1925-2012)1925年山形県鶴岡市生れ。東京大学文学部英文科卒。1967年『笹まくら』で河出文化賞、1968年『年の残り』で芥川賞を受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳と幅広い文筆活動を展開。『たった一人の反乱』(谷崎潤一郎賞)『裏声で歌へ君が代』『後鳥羽院』(読売文学賞)『忠臣蔵とは何か』(野間文芸賞)『輝く日の宮』(泉鏡花文学賞)『持ち重りする薔薇の花』など著書多数。訳書にジョイス『若い藝術家の肖像』(読売文学賞)など。2011年文化勲章受章。2012年没。

この本へのご意見・ご感想をお待ちしております。

感想を送る

新刊お知らせメール

丸谷才一
登録
文学賞受賞作家
登録
言語学
登録

書籍の分類