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水神〔下〕

帚木蓬生/著

693円(税込)

発売日:2012/05/29

  • 文庫
  • 電子書籍あり

故郷・九州の大地に捧げられた熱涙巨篇。老武士は、領民の幸せのために自らの命を差し出した。

ついに工事が始まった。大石を沈めては堰を作り、水路を切りひらいてゆく。百姓たちは汗水を拭う暇もなく働いた。「水が来たぞ」。苦難の果てに叫び声は上がった。子々孫々にまで筑後川の恵みがもたらされた瞬間だ。そして、この大事業は、領民の幸せをひたすらに願った老武士の、命を懸けたある行為なくしては、決して成されなかった。故郷の大地に捧げられた、熱涙溢れる歴史長篇。

  • 受賞
    第29回 新田次郎文学賞
目次
第三章 水音(すいおん)
一 開田
二 起工
三 五柱
四 担い籠
五 石船
六 牛と石
七 借銀
八 竹筏
九 庄屋藤兵衛
第四章 水龍(すいりゅう)
一 開門
二 弓立神社
三 白旗
四 取水
五 江南原
解説 縄田一男

書誌情報

読み仮名 スイジン2
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 352ページ
ISBN 978-4-10-128823-9
C-CODE 0193
整理番号 は-7-23
ジャンル 歴史・時代小説
定価 693円
電子書籍 価格 649円
電子書籍 配信開始日 2014/11/21

著者プロフィール

帚木蓬生

ハハキギ・ホウセイ

1947(昭和22)年、福岡県生れ。東京大学仏文科卒業後、TBSに勤務。2年で退職し、九州大学医学部に学ぶ。2023年8月現在は精神科医。1993(平成5)年『三たびの海峡』で吉川英治文学新人賞、1995年『閉鎖病棟』で山本周五郎賞、1997年『逃亡』で柴田錬三郎賞、2010年『水神』で新田次郎文学賞、2011年『ソルハ』で小学館児童出版文化賞、2012年『蠅の帝国』『蛍の航跡』の二部作で日本医療小説大賞、2013年『日御子』で歴史時代作家クラブ賞作品賞、2018年『守教』で吉川英治文学賞と中山義秀文学賞をそれぞれ受賞。『国銅』『風花病棟』『天に星 地に花』『受難』『悲素』『襲来』『花散る里の病棟』といった小説のほか、新書、選書、児童書などにも多くの著作がある。

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