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きのね〔上〕

宮尾登美子/著

825円(税込)

発売日:1999/03/30

  • 文庫

幕開けを知らす拍子木の冴えた響き。天からの合図を、光乃は聞いた……。

上野の口入れ屋の周旋だった。行徳の塩焚きの家に生れた光乃は、当代一の誉れ高い歌舞伎役者の大所帯へ奉公にあがった。昭和八年、実科女学校を出たての光乃、十八歳。やがて、世渡り下手の不器用者、病癒えて舞台復帰後間もない当家の長男、雪雄付きとなる。使いに行った歌舞伎座の楽屋で耳にした、幕開けを知らす拍子木の、鋭く冴えた響き。天からの合図を、光乃は聞いた……。

書誌情報

読み仮名 キノネ1
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 464ページ
ISBN 978-4-10-129310-3
C-CODE 0193
整理番号 み-11-9
ジャンル 文芸作品、文学賞受賞作家
定価 825円

著者プロフィール

宮尾登美子

ミヤオ・トミコ

1926(大正15)年、高知市生れ。17歳で結婚、夫と共に満州へ渡り、敗戦。九死に一生の辛苦を経て1946(昭和21)年帰郷。県社会福祉協議会に勤めながら執筆した1962年の「連」で女流新人賞。上京後、九年余を費し1972年に上梓した「櫂」が太宰治賞、1978年の『一絃の琴』により直木賞受賞。2009(平成21)年文化功労者となる。他の作品に『序の舞』(吉川英治文学賞)『春燈』『朱夏』『寒椿』『宮尾本平家物語』『錦』など。

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