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湿地帯

宮尾登美子/著

693円(税込)

発売日:2010/05/28

  • 文庫

許されぬ愛だからこそ想いは募る。四万十川に結ぶ熱き人間ドラマ。幻の処女長編、待望の文庫化。

東京から高知県庁へと赴任した薬事課長・小杉。地元薬品業界の悪質な官民癒着に立ち向かう彼を、利害で結ばれた濃密な人間関係の壁が阻む。一方で美貌の人妻・晃子との秘密の恋が、小杉をのみこむ。南国の熱気、情念に満ちた女たち、闇を抱えた男たち、そして突然の死──。高知を舞台にした後年の自伝小説群に連なる、情感あふれる筆致が冴える。著者若き日の、謎を孕んだ恋愛小説。

目次
第一章 謎の女
第二章 デスマスク
第三章 白い庁舎
第四章 砧茶碗
第五章 猫眼石(キャッツ・アイ)
第六章 フィルムの沈黙
第七章 花の匂い
第八章 雨の内原野
第九章 人影
第十章 道修町
第十一章 謀議のあと
第十二章 雪輪の滝
終章 秋の日ざし
読者のみなさまへ
解説 末國善己

書誌情報

読み仮名 シッチタイ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 432ページ
ISBN 978-4-10-129319-6
C-CODE 0193
整理番号 み-11-18
ジャンル 文芸作品、文学賞受賞作家
定価 693円

著者プロフィール

宮尾登美子

ミヤオ・トミコ

1926(大正15)年、高知市生れ。17歳で結婚、夫と共に満州へ渡り、敗戦。九死に一生の辛苦を経て1946(昭和21)年帰郷。県社会福祉協議会に勤めながら執筆した1962年の「連」で女流新人賞。上京後、九年余を費し1972年に上梓した「櫂」が太宰治賞、1978年の『一絃の琴』により直木賞受賞。2009(平成21)年文化功労者となる。他の作品に『序の舞』(吉川英治文学賞)『春燈』『朱夏』『寒椿』『宮尾本平家物語』『錦』など。

判型違い(単行本)

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