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人を殺すとはどういうことか―長期LB級刑務所・殺人犯の告白―

美達大和/著

572円(税込)

発売日:2011/10/28

  • 文庫

人を殺した人間はどう「生きる」べきか。二件の殺人犯の生い立ちと罪の意識とは。驚愕の獄中記。

「殺人」という大罪は償えるのか。人を二人殺めた著者は今、罪が重く刑期が十年以上の者が収容される「LB級刑務所」に無期懲役囚として服役している。十数年にわたる服役期間に自分の行為を反芻し、贖罪とは何か、人の命を奪った身でどのように残りの人生を「生きる」べきかを考え続けてきた。自身の半生と罪の意識、反省の欠片もない周囲の服役囚について考察した驚愕の獄中記。

目次
はじめに
第一章 二つの殺人事件を起こすまで
在日韓国人の父、純和風の母/年収は億単位/最初の事件/二つ目の事件/逮捕、そして裁判/有意義だった弁護士との対話/鑑定された私の性格/被害者の母親の証言/検察の論告で衝撃を受ける/意見陳述/無期懲役で確定
第二章 長期刑務所の生活
受刑生活のスタート/「反省」が分からない受刑者たち/「殺人者の集団」を痛感する時/涙を流す受刑者のタイプ/「自分の論理」の誤りに気付く/父の死
第三章 殺人犯の肖像(上)――堅気の受刑者たち
堅気とヤクザの違い/気弱な目をした強盗殺人犯/更生不能のプロの泥棒/酒を呑まなきゃ正直な職人/全く反省しない凶悪殺人犯/家族の支えで罪を自覚した無期囚/気弱な幼女強姦殺人犯/「えっ、被害者? 俺だって被害者じゃん」/罪を悔いる元ヤクザ
第四章 殺人犯の肖像(下)――ヤクザ受刑者たち
その道のスジを通すヤクザ/被害者から強烈な印象を受けたヤクザ/「人のよいおじさん」に見える組長/もっとも侠を感じさせたヤクザ/共通するのは「倫理観の欠如」
第五章 一生を刑務所で暮らすと決めた
もう刑務所を出なくていい……/人生で初めて「幸福」を感じる
あとがき

解説 橘由歩

書誌情報

読み仮名 ヒトヲコロストハドウイウコトカチョウキエルビーキュウケイムショサツジンハンノコクハク
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 336ページ
ISBN 978-4-10-135861-1
C-CODE 0195
整理番号 み-49-1
ジャンル 社会学、事件・犯罪
定価 572円

著者プロフィール

美達大和

ミタツ・ヤマト

1959(昭和34)年生れ。無期懲役囚。刑期十年以上かつ犯罪傾向が進んだ者のみが収容される「LB級刑務所」で服役中。罪状は二件の殺人。著書に『死刑絶対肯定論』(新潮新書)『ドキュメント長期刑務所』(河出書房新社)『夢の国』(朝日新聞出版)がある。

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