ホーム > 書籍詳細:「死の国」熊野と巡礼の道―古代史謎解き紀行―

「死の国」熊野と巡礼の道―古代史謎解き紀行―

関裕二/著

572円(税込)

発売日:2017/10/28

  • 文庫
  • 電子書籍あり

「死と再生」の聖地を巡り、古代史の謎を解き明かす紀行シリーズ、書下ろしで登場。

熊野に迂回してヤマト入りを図った神武天皇、応神天皇。なぜ彼らは「死の国」熊野を目指したのか。熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社の熊野三山、荘厳な名瀑・那智の滝、聖なる巡礼の道・熊野古道、巨大な磐座がご神体の神倉神社、国生みの神イザナミの御陵・花窟神社……。紀伊半島の「死と再生」の聖地を巡り、ヤマト建国の謎を解き明かす、古代史紀行シリーズ、書下ろしで登場。

目次
はじめに
第一章 死の国 伊勢と熊野
なぜ紀伊半島一周に決まったのか/熊野は死の国/新幹線で盛りあがった話題/死にそうだからラグビーは楽しい?/なぜ人々は死の国に憧れるのか/これはミッション? 戦争?/ひもじいよ〜/紀伊半島の考古学/紀伊半島の人脈/新宮市は徐福伝説の宝庫/徐福と秦氏の接点/トンビにサンドさらわれて/「死」に憧れるってどういうこと?/熊野三山と伊勢神宮の接点/伊勢祭祀の仕組み/必要のない内宮の意味/敗れた者が熊野を目指した?
第二章 熊野三山の秘密
遠くから神奈備山と分かる阿須賀神社の蓬莱山/宮井戸社は黄泉の入り口?/それで水葬をしていた?/新宮市は海と内陸の交叉点/熊野三山の歴史/いつごろ熊野詣が始まったのか/「新宮」の歴史は浅いのか?/熊野速玉大社は海と水の神/恐怖の酷道四二五号!!/二度と来るもんか〜/夢にまで見たゴトビキ岩/神倉神社は命がけ/ゴトビキ岩を守るお堂があった/御燈祭の恐怖/神武天皇も黒潮にながされて漂着した?/黒潮がつなぐ共通の文化圏/熊野は海の幸と海の武力の国?/熊野に眠っていた資源/熊野(紀伊国)はまさに木の国
第三章 熊野古道と風葬
アラ還オッチャン二人組そろって吐られるの巻/熊野本宮の古い社殿は明治の水害で流されていた/なにもないから神秘的な大斎庭/新宮市から熊野市に逆戻り/アラ還オッチャン二人組のラブラブ疑惑/外房と紀伊半島の不思議な縁/花の窟はイザナミの葬地?/風葬という習俗/死骸を白骨化するまで放置する習俗/風葬と鳥/熊野古道の石畳を歩いてみた/なぜ参詣者は中辺路を選んだのか/末法の世という時代背景/熊野でポンカン二キロもらいましたよ
第四章 神武天皇とヤタガラス
大門坂で感じたのは「巡礼の旅も悪くない」/那智の滝は日本一/補陀洛山寺は観音の浄土の入口/補陀洛渡海を巡るいくつもの伝説と信仰/無意味な死の意味/熊野には底抜けに明るい死の世界があった?/またまた命がけの崖/じつは楽しかったくじらの博物館/太地は特急停車駅なのに!!/熊野といえばヤタガラス/神武の苦難/熊野と尾張と出雲を結ぶ糸/「尾張」の活躍を抹殺した『日本書紀』/ヤマトタケルの崇りを恐れ続けた天皇家/ヤマト建国の裏事情/ヤマト建国とヤマトタケルの悲劇/熊野のヤタガラスと賀茂氏のつながり/賀茂氏は北(タニハ)からやってきた?/ヤマト建国の真相を知るためには女系を知る必要がある/ヤマト建国とタニハとヤタガラス
第五章 熊野とスサノヲ
大きな荷物と釣鐘まんじゅうの交換条件/安珍清姫のネタ元/道成寺に伝わる「藤原宮子は海人の娘」とは/安珍は釣鐘まんじゅうに入っている?/紀伊風土記の丘にやってきた/紀ノ川河口部の南北で起きた主導権争い?/紀直と紀臣の差と接点/紀氏は大伴氏とともに朝鮮半島遠征で活躍した/日前・國懸神宮の祭神は海人のアマテル?/木の国のイタケル/スサノヲは捨てられた太陽神?/スサノヲこそ皇祖神だった?/スサノヲの正体を知るための鉄/スサノヲは鉄の男だから熊野に注目した?/スサノヲが求めた大森林/日本の土台は熊野?
おわりに
参考文献

書誌情報

読み仮名 シノクニクマノトジュンレイノミチコダイシナゾトキキコウ
シリーズ名 新潮文庫
装幀 早山信武/カバー写真、アフロ/カバー写真、新潮社装幀室/デザイン
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 272ページ
ISBN 978-4-10-136481-0
C-CODE 0121
整理番号 せ-13-11
ジャンル 日本史
定価 572円
電子書籍 価格 572円
電子書籍 配信開始日 2018/04/27

著者プロフィール

関裕二

セキ・ユウジ

1959(昭和34)年、千葉県柏市生まれ。歴史作家、武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェロー。仏教美術に魅了されて奈良に通いつめ、独学で古代史を学ぶ。『藤原氏の正体』『蘇我氏の正体』『神武天皇vs.卑弥呼』『古代史の正体』など著書多数。

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