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危機と克服―ローマ人の物語VIII―

塩野七生/著

3,080円(税込)

発売日:1999/09/16

  • 書籍
  • 電子書籍あり

紀元六八年、ネロを最後に神君アウグストゥスの血統が絶え、ローマは大混乱に陥った。一年あまりのうちに三人の軍人が帝位に就いては殺され、あるいは敗死。血で血を洗う内乱が繰り広げられる。これが同じローマ人なのか! 未曾有の危機からローマを救い、さらなる繁栄へと向かわせたのは、一人の「健全な常識人」だった。

  • 受賞
    第41回 新風賞
目次
はじめに
第一章 皇帝ガルバ
 (在位、紀元六八年六月十八日―六九年一月十五日)
ネロの死が、ローマ人に突きつけた問題/人心掌握の策/協力者人事/ヴィテリウス、皇帝に名乗りをあげる/ガルバ殺害
第二章 皇帝オトー
 (在位、紀元六九年一月十五日―四月十五日)
人間オトー/「ライン軍団」対「ドナウ軍団」/武力衝突に向けて/大河ポー/「第一次ベドリアクム戦」/オトー自死
第三章 皇帝ヴィテリウス
 (在位、紀元六九年四月十六日―十二月二十日)
敗者の処遇/シリア総督ムキアヌス/エジプト長官アレクサンドロス/ヴェスパシアヌス、皇帝に名乗りをあげる/本国イタリアでは/帝国の東方では/「ドナウ軍団」/「第二次ベドリアクム戦」/ヴィテリウス殺害
第四章 帝国の辺境では
属州兵の反乱/ユリウス・キヴィリス/攻めこまれるローマ兵/「ガリア帝国」/ローマ史はじまって以来の恥辱/反攻はじまる/勝利と寛容/「ライン軍団」再編成/ユダヤ問題/反乱勃発/ユダヤ人ヨセフス/ユダヤ戦役/予言/戦役中断/戦役再開/イェルサレム落城
第五章 皇帝ヴェスパシアヌス
 (在位、紀元六九年十二月二十一日―七九年六月二十四日)
ローマへの道/帝国の再建/人間ヴェスパシアヌス/「皇帝法」/後継者問題/元老院対策/人材登用/「騎士階級」と平民への対策/ユダヤの王女/コロッセウム/財政再建/「パンとサーカス」/教育と医療/財源を求めて/死
第六章 皇帝ティトゥス
 (在位、紀元七九年六月二十四日―八一年九月十三日)
ポンペイ/現場証人/第一の手紙/第二の手紙/陣頭指揮/死
第七章 皇帝ドミティアヌス
 (在位、紀元八一年九月十四日―九六年九月十八日)
「記録抹殺刑」/人間ドミティアヌス/ローマの皇帝とは/公共事業(一)/給料値上げ/「ゲルマニア防壁」/カッティ族/内閣/司法/地方自治/公共事業(二)/“ナイター”開催/ブリタニア/ダキア戦役/反ドミティアヌスの動き/幸運の女神/平和協定/一つの「計器」/“教育カリキュラム”/恐怖政治/「デラトール」/「終身財務官」/暗殺
第八章 皇帝ネルヴァ
 (在位、紀元九六年九月十九日―九八年一月二十七日)
“ショート・リリーフ”/トライアヌス登場/ローマの人事
〔付記〕
一ローマ詩人の生と死

年表
参考文献
フラヴィウス朝略系図/帝政初期皇帝一覧

書誌情報

読み仮名 キキトコクフクローマジンノモノガタリ08
シリーズ名 全集・著作集
全集双書名 ローマ人の物語
発行形態 書籍、電子書籍
判型 A5判変型
頁数 392ページ
ISBN 978-4-10-309617-7
C-CODE 0322
ジャンル 世界史
定価 3,080円
電子書籍 価格 1,540円
電子書籍 配信開始日 2014/10/17

著者プロフィール

塩野七生

シオノ・ナナミ

1937年7月7日、東京生れ。学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。1968年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。1982年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。1983年、菊池寛賞。1992年より、ローマ帝国興亡の歴史を描く「ローマ人の物語」にとりくむ(2006 年に完結)。1993年、『ローマ人の物語I』により新潮学芸賞。1999年、司馬遼太郎賞。2002年、イタリア政府より国家功労勲章を授与される。2007年、文化功労者に選ばれる。2008ー2009年、『ローマ亡き後の地中海世界』(上・下)を刊行。2011年、「十字軍物語」シリーズ全4冊完結。2013年、『皇帝フリードリッヒ二世の生涯』(上・下)を刊行。2017年、「ギリシア人の物語」シリーズ全3巻を完結させた。

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