ホーム > 書籍詳細:就活に「日経」はいらない

就活に出遅れたわが子に、企業人として父として授けた型破りな戦略とは?

就活に「日経」はいらない

成毛眞/著

1,296円(税込)

本の仕様

立ち読みする

発売日:2011/12/16

読み仮名 シュウカツニニッケイハイラナイ
発行形態 書籍、電子書籍
判型 四六判
頁数 220ページ
ISBN 978-4-10-329221-0
C-CODE 0095
定価 1,296円
電子書籍 価格 1,037円
電子書籍 配信開始日 2012/06/29

日経新聞は読むな、企業説明会には行くな、OB訪問はするな、大人になるな……。親子で編み出した「就活八か条」から、業界や企業の見極め方、面接で窮地を脱する対処法まで、見事、内定奪取を果たした体験的実践講座。日本マイクロソフト元社長、起業家、書評サイト代表と多才な著者が「企業が欲しがる人になる法」を開陳!

著者プロフィール

成毛眞 ナルケ・マコト

1955(昭和30)年北海道生まれ。中央大学卒。自動車部品メーカー等を経て日本マイクロソフト株式会社入社、1991年同社代表取締役社長。2000年に退社後、インスパイア設立。早稲田大学客員教授ほか書評サイト「HONZ」代表を務める。著書に『これが「買い」だ』等。

書評サイトHONZ (外部リンク)

書評

波 2012年1月号より 才能ある親バカが若者に贈る就活戦略

東えりか

二〇一一年一二月一日、例年より二ヶ月遅れて、二〇一三年春大学卒業予定者の就職活動が解禁となった。ニュースにはダークスーツの学生たちが映し出される。来年卒業予定者の就職率が低いと叫ばれているからだろうか、表情が硬い。
就職難と言われて久しい。バブルが完全に崩壊したのは一九九五年ごろのことだ。九〇年あたりでピークを迎えた日本経済が、雪崩のように崩れていく様を私は目の当たりに見ていた。その頃生まれた子供がちょうど新卒となる。彼らは「明日はきっと今日より良くなる」と信じたことがないのだろう。ちょっと前ならアルバイトや臨時雇いの派遣職で凌ぐ人も珍しくなかったが、二〇〇八年のリーマンショックで行われた派遣切りを見て、「きちんと正社員として就職しなければ」という強い意識が芽生えたのも無理はない。
本書は元マイクロソフト社長の成毛眞が、自身の娘が就職するに当たり彼女に授けた虎の巻ともいうべき就活本である。二〇〇〇年に同社退社後、投資コンサルティング会社を設立し、経済の動きを観察してきた「大人」として、である。
冒頭に書かれた「明日ではなく明後日を見よ」という言葉は、これから就活する若者たちに肝に銘じて欲しいと思う。企業に就職するとはどういうことなのか、本書はまずそこから書き起こしている。「どこでもいいから内定が欲しい」とエントリーシートを出しまくり、企業説明会を巡りめぐる前に読むと、多分気持ちが落ち着くだろう。
しかし本書は、ノウハウだけを詰め込んだマニュアルとは程遠い。この二〇年、経済のトップを走ってきた人間だけがわかる日本も含めた世界状況の推移から、これからはどういう企業の見通しが明るいか、成毛眞なりの分析がされている。のほほんと生きてきた凡百の大人とは一味もふた味も違っている。娘へのアドバイスとして書かれているとはいえ、それは若い世代へのエールでもある。
他の就活本と決定的に違うのは、家族で対策を練ろう、というところだ。中学、高校、大学の受験で親が必死になるよりは、子供を社会に旅立たせる最後の親の仕事として就職のための努力が必要なのだと成毛は説く。たかだか二〇年ぐらいしか生きていない人間に、「自分に何が向いているか」などがわかるはずもないではないか。だったら周りの大人を頼るべきである。親を含めた身近な大人たちは味方に付いてあげなくてはならない。
そのためには大人も学ぶ必要がある。自分たちが辿ってきた高度成長期やバブル崩壊に対して真摯に説明ができなくてはならない。少なくとも、日本が今の状態になった理由ぐらいは解説できるようになりたいではないか。
過激とも言えるタイトル『就活に「日経」はいらない』は、就職試験マニュアルに必ず載っている「新聞を読みなさい」ということがいかに無駄かを説明する。新聞を読めば世の中の動きがわかるというのは旧人類が唱えるお題目、たわごとであると喝破する。3・11の大震災やその後に起こった福島原発の事故に際して、日本の新聞がどれほどひどいかみんな見ていた。独自で取材したものなどなく、政府や行政が発表した情報をそのまま記事にしているに過ぎない。あのとき、ツイッターやフェイスブックを見ている人と、いわゆるマスコミ発表だけしか知らないのでは、大きな情報格差があった。今流れている情報をどれだけ掴むか、それが問われているのだ。
もし今、成毛眞が就活生ならどこを選ぶか。これまでの経験を生かして、経済状況や今後の展望を見越して選ぶとすると意外にも保守的な企業にするという。ベンチャー企業を立ち上げ成功させた本人がいうのである。これは聞くべき意見だろう。今を生き抜かなければ未来はない。
父と娘が練り上げた「就活八か条」は即、役に立つ。短期決戦である就活だからこそ、無駄なことは出来るだけしないに限る。コンパクトにまとめられたこの「八か条」、学生なら失敗しそうなことばかりだ。これを知っておくだけでずいぶんと楽になる。
こんな父親を持った娘をうらやましいとみんな思うだろう。良い親バカには才能が必要だ。娘に対して精一杯行った成毛眞の親バカを就活生みんなで甘受しようじゃないか。特に読書家で知られる著者が巻末にまとめた「就活に役立つ本」は読んでおいて損はない。面接に役立つだけでなく、社会人になるための手引書でもあるのだから。

(あづま・えりか 書評家)

目次

はじめに
第一章 父娘の就活戦略会議
|「就活、何から始めればいいの?」
|就活なのに、日本経済?
|為替の相場も就活に関係する
|川上産業を選べ
|人気のある仕事を選ぶな、人気が出る仕事を選べ
|ゼネラリストではなくスペシャリストを目指す
|私が今、就活生ならどこを選ぶか
|父娘共作の就活八か条
|「やりたい仕事」は見つかるものなのか
第二章 面接では「コイツだったら」を目指せ!
|面接先は人に決めてもらった
|OB・OG訪問で企業のカラーを見極める
|就活本の逆をやれ!
|エントリーシートや履歴書をどう使う?
|これが落ちないエントリーシート・履歴書の書き方だ!
|説明会は行かなくていい
|試験対策なんて、必要ない
|面接官を笑わせろ
|二〇人採用枠の二一人目を目指す
|面接で企業を採点する
|内定をいくつももらえる学生は、何が違うのか
|就活を親子で「楽しむ」
|内定が出たら、どうするか
第三章 大学は就活のためにある場所だ
|体育会系の部活に入る
|何のために働くのか
|資格で役に立つのは簿記だけ
|大学の学問は役に立たない
|本当の教養とは何だろう
|大学で何をするべきか
|ムリに読んだ本は身につかない
|インターンシップは利用するべきか
|人とは違う話題をそろえる
|会社名だけでも覚えておく
|ツイッターとフェイスブックは最低条件
|検索ワードを知っている人とつきあう
第四章 私なら、こんな人を採用する
|日常で頭のいい人は即採用
|地頭のいい人はトラブルに強い
|チームのメンバーにふさわしいか
|失敗してもへこたれない人は最強
|夢中になれる才能がある人
|伸びしろのある人は有望株
|人を楽しませる人になれ
第五章 今、親のあなたへ これから親になる人へ
|親子で就活に取り組む時代になった
|子供が就職に無関心なのは親の罪
|むちゃくちゃ働く時期も人生には必要
|人とは違う場所につれて行く
|大人の会話を聞かせる
|情報機器は早めに持たせて飽きさせる
|父親の役目、母親の役目
|子供に何を教えられるのか
最後に 成毛のおまけ

感想を送る

新刊お知らせメール

成毛眞
登録する

書籍の分類

就活に「日経」はいらない

以下のネット書店よりご購入ください。

※対応端末でお探しください。

Shincho Live!