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仕事は逃げるが勝ち! 無駄を省き、安請け合いせず、できる限り誰かに任せよう。

逃げる勇気―「できる人」は九割を捨て、たった一割で勝負する―

崇史/著

1,404円(税込)

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発売日:2015/10/23

読み仮名 ニゲルユウキデキルヒトハキュウワリヲステタッタイチワリデショウブスル
発行形態 書籍、電子書籍
判型 四六判変型
頁数 175ページ
ISBN 978-4-10-339671-0
C-CODE 0095
ジャンル ビジネス実用
定価 1,404円
電子書籍 価格 1,123円
電子書籍 配信開始日 2016/04/08

いつも結果が出ないのは、「上手に逃げられない」から。才能の発揮を邪魔する、終わりの見えない残業、やっかいな頼み事、一人で抱えてしまうタスク。そこから逃げられない原因の解消法から、理不尽な依頼の断り方、面倒な作業を押しつける技術まで。ビジネスパーソン必読、あなたの重荷を軽くして成功へと導く最高の仕事術。

著者プロフィール

崇史 ソウ・チカシ

1961年大阪府生まれ。1万人を超えるビジネスパーソンヘのコーチングとコンサルティング実績を持つ経営コンサルタント。これまで25年以上、日本および海外のトップ企業の経営者、マネージャー、リーダーの課題解決やビジョン達成の支援を続けてきた。世界を代表する多国籍複合企業「GE(ゼネラル・エレクトリック)」社の日本拠点で、20世紀最高の経営者と評される、前CEOのジャック・ウェルチが世界に広げた経営改善手法シックス・シグマの最上位指導職であるマスターブラックベルトとして活躍し、組織の内面から会社を変えることを実践した経験を持つ。現在は経営コンサルティングの他に、起業後間もない経営者や日本の将来を担う世代(18歳~35歳)が集う『夢塾』の塾長として、彼らが自分の才能に根ざした夢と志を見つけること、その実現を推し進めることをボランティアで支援している。

公式フェイスブック (外部リンク)

書評

「逃げる勇気」で景色が変わる

堀潤

 仕事から逃げる。
 そう聞いて、皆さんはどんな感想を持ちますか?
 無責任だ、他に迷惑がかかる、問題の先送りじゃないか、会社員失格……。「逃げる」という言葉には、災難を避けるという意味以外に、与えられた任務を放棄する、困難に立ち向かわない、社会人としてあるまじき態度、というネガティブな印象を受けるかもしれません。でも、果たしてそれは正しいのでしょうか?
 コーチング実績の豊富な経営コンサルタント、崇史さんが書かれた本書には、そのタイトル通り、「逃げる勇気を持て」とあります。崇さんは、「仕事から逃げたらダメ」という思い込みそのものが、実は仕事で結果が出ない原因だと断言しているのです。
 例えば、本書に登場するAさんは「NOと言えない人」。頼まれごとを断れば嫌われるという恐れのあまり、たとえ理不尽な依頼でも「逃げる」ことができません。やがて自分の仕事のスケジュールにまで支障が出て、帳尻合わせのために残業が続くようになります。もう一人、管理職のYさんは「仕事を抱え込んで」自滅するタイプ。すべての情報を自分で把握しないと気がすまず、しかも信頼する部下に任せられない、つまりその仕事から「逃げる」ことができないので、自ずと意思決定が遅れ、さらに過労で入院する事態に。
 かつてNHKのアナウンサーとして、報道の現場で働いていた私にも、思い当たる節があります。
 東京アナウンス室時代、あるひき逃げ事件のご遺族の自宅を突き止め、自分一人でカメラとマイクを手に、娘さんを亡くしたばかりの親御さんのコメントを取ることができたのです。他局はまだそこに辿り着いておらず、まさにスクープ。ご遺族の声を聞いて、逃走中の犯人が自首してくれればいい、ぐらいの気持ちでした。しかし、放送後、社会部のデスクだった先輩に烈火のごとく怒られたのです。「娘を突然失った混乱と慟哭の中で、親は落ち着いてコメントなんてできない。思ってもみないことを口走ることだってあるんだ。そんな映像を流してどうする!」と。
 冷静になって考えれば、確かにその通りです。入局以来ずっと、自分の足で現場に向かい、自分の感覚を頼りに取材するスタイルを貫いてきた私でしたが、自分がやらなきゃ、という思いが周囲への疑心暗鬼を生み、独善的に動いてしまった。崇さんが指摘する「仕事を抱え込んで」しまうタイプに近く、いつの間にか独りよがりになっていたのです。先輩や信頼するスタッフの意見に少しでも耳を傾けていれば、ご遺族の心情をもっときちんと伝えられたのかもしれません。
 まだ新人の頃ならば、気力、体力、そして伸びしろも含めて、あえて「逃げる」ことをしなくても、仕事に邁進できると思います。誰にも頼らず、「俺が、俺が」でも一向に構わないのです。でも、スキルをある程度身につけた三十代、四十代になればこそ、実は一人じゃ何もできない、自分の力だけじゃプロジェクトは成功しないと気づくはず。普段から仲間としっかりコミュニケーションをとっていれば、理不尽な頼み事にも毅然と「NO」と言えるし、互いに得意な分野を知っているから、結果を出すために遠慮なく誰かを頼ることもできる。そういう「逃げ場」を把握することで、組織の中の景色は一変し、仕事の見晴らしが良くなるのです。これこそが、「逃げる」の本質といえるでしょう。
 私は二年前にNHKを退局して、フリーランスになりました。退局前から自分自身で立ち上げていた市民ニュースサイト「8bitNews」に本腰を入れる中、立ち位置的にはどうしても独りよがりになりがちなのですが、取材先などで出会った様々な方から有形無形のご支援をいただき、以前にも増して「逃げる勇気」の大切さを実感しています。
 組織の中で苦しみの渦中にある方はもちろん、自分の仕事は順調だと思っているビジネスパーソンにこそ、ふと立ち止まって読んでいただきたい一冊です。

(ほり・じゅん フリージャーナリスト)
波 2015年11月号より

目次

プロローグ
第一章 なぜ、あなたはうまく逃げられないのか?
職場で見かける「うまく逃げられない人」
逃げ方が下手だった私の残念な二十代
うまく逃げられない人の七つの理由
他人の願いを聞いて無理をする Aさんのケース
「NO」と言えない、頼まれると断れない
仕事が遅れて信頼を失くす Kさんのケース
優先順位を付けられない
自分の本来の役割と周囲の期待を理解していない
自分の時間を自分でデザインしていない
発生した仕事に受け身・後手で対応している
一人で抱え込んで自滅する Yさんのケース
良い仕事を目指しすぎる
大事なことほど自分一人でやろうとする
第二章 逃げるための極意
逃げられない心の原因
〈義務と責任〉から逃げる
「根性論」から逃げて、「仕事はゲーム」と思い込む
〈いい子〉と〈良い人〉でいることから逃げる
誰のために〈いい子〉と〈良い人〉でいたいのか?
〈いい子〉と〈良い人〉をやめても、人の期待を裏切ることにはならない
〈失敗しない〉から逃げる
〈失敗しない〉は〈成長しない〉ことと同じ
失敗したくなければ失敗しよう! ただし小さな失敗を数多く
〈危険〉から逃げる
〈危険〉への基本対策
〈好き〉な仕事・〈得意〉な仕事に逃げる
自分の好きかつ得意なスタイルを磨けば一流になれる
〈好き〉な仕事・〈得意〉な仕事に逃げるとは、見つける・引き寄せること
〈人〉に逃げる
人に任せる=チームで仕事をする→1+1が3にも4にもなる
〈過去〉から逃げる
〈起こったこと〉はもう〈過ぎたこと〉
第三章 上手に逃げる技術
実践的な三つの〈逃げる〉技術
避けたい仕事から逃げる技術
「断る仕事」判断マトリックスA……軸(1)と軸(3)
「断る仕事」判断マトリックスB……軸(2)と軸(4)
「断る」仕事判断マトリックスC(その1)……軸(5)と軸(6)
「断る」仕事判断マトリックスC(その2)……軸(5)と軸(6)×第三軸(3)、もしくは×軸(4)
理不尽で非合理的な頼み事を断る
面倒な仕事を押しつける技術
相手が頼みを聞いてくれるモードを作り出す
「どうしてあなたにやって欲しいか」を伝える
「やってくれると、どう助かるか、何がありがたいのか」を伝える
「何を、どの範囲とレベルでやって欲しいか」を具体的に伝える
仕事を適当に済ませる技術
仕事を削るステップ
第四章 絶対に逃げてはいけない、たった一割のこと
勝負は大切な〈一割〉で決まる
〈好きで得意〉が「才能」になる条件
〈好きで得意〉な才能の見つけ方
〈好きで得意〉な「才能の種」を育てるために投資する
〈好きで得意〉な行動を実行する
〈好きで得意〉を軸にして苦手を克服する
エピローグ

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