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一番近くにいたはずの人が、一番わからない――。

生きるとか死ぬとか父親とか

ジェーン・スー/著

1,512円(税込)

本の仕様

発売日:2018/05/18

読み仮名 イキルトカシヌトカチチオヤトカ
装幀 きくちまる子/装画・題字、新潮社装幀室/装幀
雑誌から生まれた本 から生まれた本
発行形態 書籍
判型 四六判
頁数 239ページ
ISBN 978-4-10-351911-9
C-CODE 0095
ジャンル エッセー・随筆
定価 1,512円

20年前に母が他界、気づけば父80歳、私は40代半ば。いまだに家族は増えていない。会えばギクシャク、一時は絶縁寸前までいった父と娘だけれども、いま父の人生を聞いておかなかれば、一生後悔する――。戦時中に生まれ、戦後社会に出て必死で働いた父。母との出会い、他の女性の影、全財産の喪失……。父の人生と心情に迫る、普通にして特別な家族の物語。

著者プロフィール

ジェーン・スー ジェーン・スー

1973年、東京生まれの日本人。作詞家、コラムニスト、ラジオパーソナリティ。2018年5月現在、TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」のMCを務める。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎文庫)で第31回講談社エッセイ賞を受賞。著書に『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』(ポプラ文庫)、『女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。』(文藝春秋)、『今夜もカネで解決だ』(朝日新聞出版)など。コミック原作に『未中年〜四十路から先、思い描いたことがなかったもので。〜』(漫画:ナナトエリ、バンチコミックス)がある。

目次

この男、肉親につき。
男の愛嬌
結核男とダビデの星
サバランとミルフィーユ
ファミリー・ツリー
不都合な遺伝子
戦中派の終点とブラスバンド
七月の焼茄子
それぞれの銀座
ミニ・トランプ
東京生まれの東京知らず
H氏のこと
二人にしかわからないこと
商売は難しい
ステーキとパナマ帽
騙すとか騙されるとか
ここにはいない人
ふたたびの沼津
真っ赤なマニキュア
予兆
はんぶんのおんどり
小石川の家 I
小石川の家 II
いいニュースと悪いニュース
似て非なる似た者同士
父からの申し次ぎ

イベント/書店情報

『生きるとか死ぬとか父親とか』刊行記念 著者インタビュー

20年前に母を亡くし、気づけば父は80歳、娘は40代半ば。いまだに家族は増えていない。一時は絶縁寸前までいったけど、父と娘をやり直すのは、これが最後のチャンスかもしれない――。父への愛憎と家族の裏表を赤裸々に描く、普遍にして特別な物語。

『生きるとか死ぬとか父親とか』刊行記念 スペシャル動画

「お父さんの生年月日を教えてください」「娘さんの親友の名前を教えてください」――。80歳になる父と20年前に他界した母のことを綴った、ジェーン・スー『生きるとか死ぬとか父親とか』(新潮社、5月18日発売)刊行記念動画。当然、知っているはずの父のこと、娘のことを尋ねてみましたが、その結果は意外なものに……。

父とか娘とか相談とか

お悩み1】【お悩み2】【お悩み3】【お悩み4

お悩み4

娘が恋人を連れてきます

社会人三年目、25歳の娘がおります。働き始めてからは自活して一人暮らし、
仕事も楽しく元気にやっているようで、同じ都内にある我が家には、ごくたまに顔を出す程度です。
そんな娘から先日久しぶりに連絡がありました。「会ってほしい人がいるので、家に連れていきたい」とのこと。どうやら妻はすでに一度会ったことがあるようで、
娘とは一回り以上年が離れているらしい。私のいまの心境は嬉しいわけでも、嫌なわけでもなく「う~む、どうしたもんかなあ…」という気持ちです。何を話せばいいのやら、酒は飲みすぎない方がいいんだろうか、考えているとだんだん頭が痛くなってきます笑
どんな心構えと対応をすれば良いか、スーさん、ぜひお知恵をお貸しください。

(55歳・男性)


回答

どーんと構えて居間でボーっとしててください。当然です。よっぽどの強者でない限り、口から心臓が飛び出てきそうなのは相手の男性の方です。
一回り以上年が離れていて良かったですね。娘さんと同世代だったら、ちょっと違和感を持っても「最近の若い子はこんなもんなのかな…」なんて自分を説得しそうですけど、三十代後半の男性なら、相談者さんもどんな態度がその年代の人間として誠実かわかるはずです。お父さんと会う、ということは結婚を考えてのことでしょうし。
すでに奥様にはお会いになった上での話なら、そんなに悪印象な方ではないのでしょう。娘さんはモノではないので、相手が「お嬢さんを僕にください!」と頭を下げなくても不服に思わないでくださいね。きゃつらはもう結婚すると決めている可能性の方が高いです。ただの報告かもしれません。よっぽどのことがない限り、勝手に結婚してしまいます。報告を済ませたら、お酒をふるまう前にふたりでサッと帰ってしまうかも? 気負い過ぎると肩すかしを喰らうかもしれませんので、なるようになるさと大きく構えて大丈夫です。
娘さんがまだ25歳とのことで、そこが少しだけ気がかりです。おいおい、結婚したあとも仕事を続けるのか、将来のことを彼とどう話し合っているのかを聞いてみるのはアリかも? そこまで話し合ってない可能性がありますからね。

お悩み3

もしも父が母ロスに陥ったら

スーさんこんにちは! いつもラジオ、著書などで楽しませて頂いております!
私は都内在住、39歳バツイチ女です。実家は魚屋を営んでおりましたが、両親の高齢化に伴い現在お店は畳んでおり悠々自適に年金生活を楽しんでいます。私の家族は私が小さい頃から仲がとても良く私と妹が実家を出てからも頻繁に実家に集まってご飯を食べたりしています。父と母は魚屋時代からお店でもずっと一緒、家に帰ってからも一緒、休みの日も一緒に出かけてと、良くもまぁそんなに一緒にいられるもんだと思っていました。今でも変わらず両親が仲のいい事は心の底からすごいなーと娘ながら感心しています。
そこで今後の父について質問です。もしも今後母が先に亡くなってしまった場合、激しい母ロスが父を襲うと容易に想像できます。母は父とは違い行動的で社交的なので一人で生きていく事に対してあまり心配はしていないのですがそれに比べて父は母ほどではありません。それでも父は母の勧めで最近ジムに通って新しい友達をつくったりと、交友関係を広げたりしています。
母がいなくなったというもしもの時に備えて父に対して今から何か出来る事やしておいた方が良い事はありますでしょうか? また実際に母ロスに陥った場合父に対しての向き合い方のアドバスがあればお聞きしたいです。

(39歳・女性)

回答

「妻に先立たれた夫の尻には根が生えて、夫に先立たれた妻の背中には羽が生える」と聞いたことがあります。そんな様子が想像できそうなお話ですね。まだ決まったことではないので不謹慎ですが、いまのうちにできることをすべてやっておきたくなる残された娘の気持ち、よくわかります。
我が家の父は非常に社交的で、母の没後もひとりでどこへでも出掛けていきます。それでも、よくもまぁ飽きないなと感心するほど、会えば母への後悔と懺悔が繰り言のように次から次へと出てきます。生きている限り排出される老廃物のようです。よって、社交性と母ロス後悔は反比例しないと言えます。
とは言え、年配の男性が新しい友達を作るのは簡単なことではないでしょう。社交的な我が父ですが、それでも同窓会があれば必ず参加するようにけしかけています。めんどくさいとか、遠いとかブツブツ言うのですが、行けば行ったで楽しかったと帰ってくる。そこから縁が復活することもあるかと思います。
まずはお父様の昔話を聞き、懐かしい気持ちでいっぱいになったところで同窓会ハガキの「参加」に丸をして出してしまいましょう。お母様がご存命のうちから是非!

お悩み2

挨拶をしてくれない娘

中1の娘を持つ父親です。
ここ半年くらいでしょうか、挨拶をまったく返してくれません。こちらが「おはよう」「おやすみ」と声をかけても反応なし、たまに「う…」くらいのつぶやきが返ってくるくらいです。全く会話が無いのではなく、食事中や娘からの頼みごと、連絡事項などでは話しています。思春期なのは分かっているんです。しかし!挨拶は人間関係の基本だよなーと思ってしまいます。娘に「おはよう」と言ってもらうにはどうすればいいでしょうか?

(43歳・男性)

回答

なんて優しいお父様!うちの父親にそんな態度を取ったら、大きな雷がドカンと落ちてきます。もちろん私にも態度が悪い時期がありましたが、関係が悪化しようが良化しようが、ドカンと怒りたい時に怒るのが父でしたので。
思春期というか反抗期というか、父親に対してどう接してよいかわからない時期というのはどんな人にもたいていあると思いますが、ちょっと寂しいですね。普段の会話があるからこそ、なおさら。当の本人は「めんどくさい…」って程度の軽い気持ちなんでしょうけどね。
もし相談者さんがシングルファーザーでないのであれば、妻の手を借りて「お父さんにちゃんと挨拶しなさい」と言ってもらうのはいかがでしょう。本人に言われるより聞きやすいと思います。相談者さんがシングルファーザー、もしくは妻に「そんなの自分で解決しなさいよ」と言われるならば、ちゃんと便箋を使って娘さんに手紙を書きましょう。挨拶の大切さ、挨拶が返されないことのさみしさを正直に綴ってください。
封筒を前に「ゲー!めんどくさい!」と渋い顔をする娘さんの表情が目に浮かびますが、とにかく今後の対応策を考えるのを向こうのターンにしてしまうのです。

お悩み1

待つのが嫌いな父

スーさん、はじめまして。今年79歳になる父の事で相談です。
父はなにより「待つ」事が大嫌いで、家族で外食しても注文したものがすぐ出てこないと、テーブルに突っ伏してふて寝してしまいます。私はおしゃべりをしながら料理を待つのも外食の楽しみだと思うのですが、お酒を飲めない父は、とにかく待っていられないようなのです。
以前入院した時などは、手術前にもかかわらず何度も病院から脱走しその度に連れ戻すのに大変でした。短気で怒りっぽいわけではなく、とても気のいい父なのですが、年も年ですし安静にしていなければならない時にじっとしていてくれないのは、家族としては心配です。どうすれば、待つことの出来る大人になってくれるでしょうか?

(54歳・女性)

回答

テーブルに突っ伏してふて寝!想像すると可愛らしくも思いますが、同席している家族にとってはそんな悠長なこと言ってられないですよね。わかります。子どもじゃないんだから。
正直、79歳の男性が今後「待つことのできる大人」に変わるのはなかなか難しいと思います。我が家の父もそうですが、自分のペースが崩されるのを嫌う人に、「他人にはそれぞれ事情がある」ということを教えるのはかなりの苦労を伴います。
外食時に限って言えば、私はとにかく質問攻めにして気を逸らす方法を採っています。私の父も下戸ですが、意外とこれでなんとかなっています。本人が話したそうな話からスタートして、まだ知らない父親の子ども時代の話などなど話題は探せばいくらでもあるものです。実の親でも知らないことはたくさんありますから。
病院からの脱走は、また別の話かと思います。不安なんでしょうかね。いても立ってもいられない不安を抱え病院のベッドでふさぎ込むよりは、気分転換の外出が功を奏すのかもしれません。究極的に言えば先生には内緒にするとして、いつどこへ行くかを最低限家族に伝えるよう説得し、数時間で帰ってくる癖をつけてもらうのはどうでしょうか。

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