1 図書室の本棚――子供の本と外国文学
図書室とコッペパン/秘密の花園・小公子・小公女/抱き寄せたいほどに愛らしい兄弟の物語/うさぎとブリオッシュ/映画『クロエ』と『うたかたの日々』その幸福な関係/博物館に収蔵された物語/死に彩られたファンタジー/金曜日の夜、読みたい本/空想倶楽部結成/小さな果てのない世界を作る才能/泉に沈める宝石箱/クリスマスツリーはどこから来るか/ジム・ナッシュの墜落/私の夢は唯一、ものを書くことだった/斜視の瞳に映る記憶/偶然の意味を読み取る作家/時間と空間を宙に浮かんだ塊に彫刻してゆくような小説の数々/イーサン・ケイニンの宿命/アンネ・フランク展に寄せて/斎藤真一の『星になった瞽女』/科学と物語の親しさ/起源、洞窟、影、死/翻訳者は妖精だ/烏城と後楽園と四つ角ホテル/フィクションの役割/私の愛するノート/青年J/行列からはみ出す
2 博士の本棚――数式と数学の魅力
三角形の内角の和は/完全数を背負う投手/素数の音楽に耳を澄ませる人々/死期迫るノーベル賞学者が語る自然の偉大さ/やんちゃな末っ子
3 ちょっと散歩へ――犬と野球と古い家
気が付けば老犬……/わずか十分の辛抱/散歩への愛 永遠の謎/原稿0枚/風の歌を聴く公園/『犬が星見た』のあとがき/申年の梅干し/深遠なる宇宙の摂理を生活の記録の中に描出/異界を旅する喜びを味わう/住んでみたい家/細分化/蠅取り紙、私が最後を看取った蠅たち/私の週間食卓日記/知らないでいる/野球は人生を身体で表現/犬の気持ち、代弁する息子
4 書斎の本棚――物語と小説
葬儀の日の台所/アウシュヴィッツからウィーンへ、墨色の旅/日記帳の贈り主/傷つきすぎる私/ありふれた生活に感謝/子ども時代にたっぷりほめて/なぜか出せない親への手紙/循環器内科待合室/あきらめず、愚直に、同じことを/人間として当然のこと/たくましさに潜む切なさ/ほおずき市/言葉を奪われて/重層的魅力の母と息子の濃密な物語/私の一冊/「歴史的背景」を超えていきいきと輝く文学性/頼るべきものなき世界夢と現実の間の「狂気」/死の気配に世界の深み知る/本屋大賞のご褒美で買った本/男を置き去りにして/私が好きな「太宰」の一冊/最上質の愛に包まれた看取りの文学/作家を廃業した私の姿/閉ざされた徒労感/パリの五日間/先生と出会えた幸運/『中国行きのスロウ・ボート』を開きたくなる時/あなた以外に/閉じ込められるということ/ぶれを味わう/濃密な闇を循環 美しい孤独/自分のすべてを許される喜び/無口な作家/死の床に就いた時、枕元に置く七冊/響きに耳を澄ませる
あとがき
初出一覧