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「ビジネスブック・オブ・ザ・イヤー」受賞。米国No.1ビジネス書が上陸!

フォールト・ラインズ―「大断層」が金融危機を再び招く―

ラグラム・ラジャン/著、伏見威蕃/訳、月沢李歌子/訳

2,052円(税込)

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発売日:2011/01/18

読み仮名 フォールトラインズダイダンソウガキンユウキキヲフタタビマネク
発行形態 書籍
判型 四六判変型
頁数 318ページ
ISBN 978-4-10-506331-3
C-CODE 0098
ジャンル 一般・投資読み物
定価 2,052円

金融危機をその三年も前に正確に予言し世界中のメディアから大きな注目を浴び続ける経済学者が、さらなる危機の到来を警告。震源はいたるところに深く刻み込まれた経済のフォールト・ラインズ(断層線)だ。富裕層/貧困層、輸出国/輸入国、先進国/新興国――世界を分断する「大いなる不均衡」が新たな危機を呼び寄せる。

著者プロフィール

ラグラム・ラジャン Rajan,Raghuram G.

米シカゴ大学経営大学院教授。1963年インド・ボーパール生れ。米マサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号を取得。金融や銀行論を専門とし、経済成長に金融が果たす役割について研究している。2003年に最年少で国際通貨基金(IMF)のチーフ・エコノミストに就任したほか、インド財務省、世界銀行、米連邦準備制度理事会(FRB)などの顧問を歴任。2006年末より現職に復帰。「世界金融危機を、発生の3年も前に的確に予言した経済学者」として、世界中から大きな注目を浴び続けている。金融危機の関連書籍があふれかえる米国で、権威ある「Business Book of the Year 2010」を受賞した『フォールト・ラインズ―「大断層」が金融危機を再び招く―』は、日本初の単著。独自の構造分析をもとにさらなる危機の到来を警告、危機を防ぐ具体的な処方箋も示している。

伏見威蕃 フシミ・イワン

1951年東京生れ。早稲田大学商学部卒業。商社勤務を経て翻訳家に。クランシー『テロリストの回廊』、ファイナル『戦場の掟』、グリーニー『暗殺者グレイマン』など訳書多数。

月沢李歌子 ツキサワ・リカコ

津田塾大学英文学科卒。外資系金融機関勤務を経て翻訳家に。『ラテに感謝!』『ディズニーが教えるお客様を感動させる最高の方法』など訳書多数。

書評

波 2011年2月号より 暖かで穏健な懐疑の眼

滝田洋一

二〇〇九年春、シカゴ大学ブース経営大学院に本書の著者ラジャン教授を訪ね、リーマン・ショックの経緯を質した。米国の経済運営への批判は辛辣だったが、高みから見下すような感じがない。紙コップに注いだコーヒーを片手に、筋道立てて語る教授の表情は今も記憶に残る。
本書には様々な寓話が引かれる。実は教授自身、アンデルセンの童話『裸の王様』に出てくる少年のような存在である。世界の中央銀行の幹部は毎年八月、米ワイオミング州の保養地ジャクソンホールに集い、旬の経済問題について話し合う。〇五年は翌年に退任が見込まれたグリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の事績を称える場と化していた。
ひとり、ラジャン教授は異を唱えた。講演のタイトルは「金融の発展は世界をよりリスキーにしたか?」。金融部門は驚くほど利益志向に歪められ、複雑な金融商品が横行している。しかも銀行は複雑な商品の一部を保有しているので、万一の際には銀行間市場が麻痺し全面的な危機が起きかねない――。
その事態が〇七年八月のパリバ・ショックで現実のものとなり、〇八年九月のリーマン・ショックでは文字通り世界金融危機を引き起こした。仮に才気煥発なクルーグマン・プリンストン大学教授がその講演をしていたなら、鼻をピクピクさせて論敵の不明を突く文章が続いただろう。
だが、ラジャン教授は本書で、演壇から離れた時に「不安になっていた」と振り返る。自分を批判した高名な学者たちが、目の前で起きていることを無視しているように見えたからだ(13頁)。こうした懐疑の眼がこの本を貫くひとつのモチーフになっている。
本書をどう読むべきか。忙しい読者はまず「バブルからバブルへ」と題した第5章から入るとよいだろう。ITバブルから住宅バブルへとグリーンスパン前FRB議長が行っていたバブル転がしが、簡潔に記されている。
バブルが膨らんでいるうちは止めないが、バブルが崩壊したら速やかに手を打つというのが、グリーンスパン流である。だが、「この理論は平仄が合わない。天井がわからないのに、なぜ底がわかるのだろうか」(143頁)。
金融緩和と金融技術の発達が、第6章の標題にいう「金が万物の尺度になったとき」を生む。ウォール街のバンカーたちは「道徳観念をつなぎとめる柱があまりないので、どれだけ稼げるかが主たる羅針盤になりがちである」。そして、「政府によって救済されたバンカーたちがすぐにボーナスを要求する姿には、怒りを感じると同時に、同情さえ覚えた」(161頁)。
ここでも、筆致は哀感を帯び懐疑に満ちている。第7章では、金融危機をもたらした根っこにある証券化商品が、どのように生み出されたのかが、簡潔に述べられている。多くの住宅ローンを集め、リスクごとに金融商品を組成し、様々な投資家に販売するのが、証券化の極意だ。
ところが、リスクの分散を安易に信じた投資家たちが購入した証券化商品は、同じような住宅ローンを元にしていた。「各銀行がおなじ分散型プールに投資しており、相手はおなじ1つの資金源だったので、当然ながらデフォルトの相関は強くなった」(175頁)。知らぬは亭主ばかりなりだったのである。
金融改革を論じた第8章、誰でもチャンスを得られるように教育など米国社会のあり方を論じた第9章は、ラジャン教授と対話するようなつもりで読み進むと良いだろう。こうした問題提起が出てくる背景には、米国社会における格差の拡大(第1章)や、失業、病気に際してのセーフティネット(安全網)の脆弱さ(第4章)があるのは言うまでもない。
もうひとつ、第2章や第3章を中心としたグローバル経済への記述も、複眼的で興味深い。それもそのはず、ラジャン教授はインド人の外交官を父に持ち、幼いころ世界中を巡っていたからだ。そんなインド出身の学者が経済学の世界で重要な発言をし、今や皆が耳を傾ける。この辺に米国社会の奥行きが感じられる。などといったら、甘すぎるだろうか。

(たきた・よういち 日本経済新聞論説副委員長)

目次

序章
第1章 金がなければ借りればいい
アメリカでは、ここ30年間でふえた実質所得の半分以上が
ひとにぎりの富裕層の懐へ。歴代政府が取り残された人たちへの
融資拡大をすすめた結果、この国は「世界の消費者」となっていくのだが……。
第2章 輸出による経済成長
肥大するアメリカに、ドイツや日本などの輸出国は依存を強めていった。
世界は、輸入して消費する国と輸出して貯蓄する国にわかれ、
貿易不均衡がさらなる断層を生み出した。
第3章 逃げ足の速い外国資本
一方的に貿易黒字を貯め込む輸出国の政策が輸入国の市場を歪めていく。
消費が限界を超え、輸入国が財政破綻に陥った時、
歪みは通貨危機として噴出し負の連鎖が始まった――。
第4章 脆弱なセーフティネット
行き場を失った過剰供給は世界中に市場を求めた。
ドットコム・バブルの崩壊後、「世界の救済者」となったアメリカは、
国内事情から消費拡大路線を突っ走り、新たなバブルを孕んでいく。
第5章 バブルからバブルへ
FRBは危険な綱渡りをしつづけている。失業率を下げるために
金融緩和をつづけるが、それは資産価値バブルを招く。
そしてバブル崩壊で大量の失業者がうまれると、またしても同じことを――。
第6章 金が万物の尺度になったとき
バンカーは金儲けの鼻がきく。金のありかを嗅ぎつけると、群がり、搾り取る。
先陣争いは儲け口の価値をこの上なく高く見せ、行為は正当化されていく。
それがたとえ崖に向かっての暴走だとしても……。
第7章 銀行を賭ける
「音楽が流れているあいだは、立ちあがってダンスするしかない」。
アメリカの景気後退が世界金融危機へとひろがった理由、
リスクと利益を天秤にかけるバンカーの行動原理とは?
第8章 金融改革
銀行が信号無視をしたと考えるのは簡単だ。
違反切符を渡すか、刑務所に入ってもらえばいい。しかし、もし信号が
壊れていたら? 周期的なメルトダウンを避けるための具体案を探る。
第9章 アクセスの格差是正
もちろんアメリカの経済構造を、ひいては世界を変えるには、
金融改革だけでは充分ではない。社会をかたちづくる教育や医療といった
分野にも、深い断層線が刻み込まれているからだ。
第10章 蜂の寓話ふたたび
大いなる不均衡をかかえたまま、世界は今後どこへ向かうのか。
今後10年間の世界で経済的に最も重要な国家は中国だろう。
その中国は断層線を埋めるのか。それともひろげてしまうのか。
終章

謝辞/訳者あとがき

序章

 2007年の金融危機とそれにつづく不況により、多くのエコノミストが及び腰になった。ニュース番組、雑誌、評論家、英国女王までもが異口同音に、どうして予測できなかったのか? と疑問を投げかけた。エコノミストの社会でも何人かが評論を書いたり、会議を開いたりして、自分たちが見通しを大きく誤った原因を探ろうとした。それ以外の大多数は、自分たちの職業をひたすら声高に弁護した(1)。経済学の主流学派の基本的前提に批判的な多くのひとびとにしてみれば、今回の危機は自分たちがずっと正しかった証左だった。経営者がついに丸裸になった、というわけである。大衆の当局への信任は、大きく揺らいだ。
 もちろん、この危機をだれも予見していなかったというのは正しくない。ヘッジファンドのマネジャーや投資銀行のトレーダーのなかには、結果論ではなく、投資のやり方でそれを実証したものがいた。政府や連邦準備制度理事会(FRB)の高官も、少数だが強い懸念を示している。ケネス・ロゴフ、ヌリエル・ルービニ、ロバート・シラー、ウィリアム・ホワイトなど、数多くのエコノミストも、アメリカの住宅価格と家庭の負債のレベルについて、何度となく警鐘を鳴らしていた。歴史家のニーアル・ファーガソンは、悲惨な結果に終わった過去のにわか景気に似ていると述べていた。つまり、危険をだれも警告しなかったことが原因ではない。過熱した経済から利益を得ていたひとびと――無数のひとびとと言ってもいい――に、警告に耳を傾ける気持ちがなかったことが、問題だったのだ。批判勢力は、“凶事の予言者”もしくは“つねに弱気の投資家”として斥けられることが多かった。長期にわたって下落を予測し、その考えを押し通せば、壊れた時計が1日に2度は正しい時刻を指すように、いずれ正しかったことが証明される――その手の予想家だと見なされた。わたしもそういう扱いを受けたので、よく知っている。
 毎年、ワイオミング州ジャクソンホールで3日間にわたってひらかれるシンポジウムに、主要国の中央銀行幹部が集う。そこに民間のアナリスト、エコノミスト、金融関係のジャーナリストも加わって、ホストのカンザスシティ地区連邦準備銀行が用意した議題について討論が行なわれる。毎日のプレゼンテーションのあと、参加者たちは美しいグランド・ティートン国立公園のハイキングを堪能し、目が醒めるような山の景色のなかで、中央銀行の業務の話をする。ウィクセル経済学に基づく利率の議論が、ほとばしる渓流の音と混じり合う。
 05年のジャクソンホールは、アラン・グリーンスパンがFRB議長として参加する最後のシンポジウムになる予定だった。したがって、グリーンスパン時代の遺産が論題にのぼった。私は当時、20年近く銀行論と金融論を教えていたシカゴ大学を休職し、国際通貨基金(IMF)のチーフ・エコノミストをつとめていた。シンポジウムでは、グリーンスパン議長の任期中に金融セクターがどのように発展してきたかを示す論文を提出するよう求められた。
 当時の金融セクターに関する論文では、世界の金融市場の飛躍的な拡大をことさら強調する陳腐な文章が一般的だった。そういった論文は、証券化という手段のすばらしさを力説していた。証券化とは、リスクの大きい住宅ローンやクレジットカード・ローンをパッケージ化して、それらのパッケージの債権を金融市場で販売することである。証券化することによって、金融機関はリスクの大きいローンを帳簿から抹消できる。一方、年金基金や保険会社のような市場の長期投資家は、リスクの大きい債権の一部を所有すればよいので、銀行よりも保有の負担が小さい。こうした長期投資家は銀行よりも長期間の展望で利益を出せばよく、保有する資産も多種多様に分散させる傾向がある。理論上では、リスクを薄くひろげて強固な肩にゆだねることで、投資家の要求するリターンが低くなり、銀行の貸し出し金利が下がり、よりひろい範囲の借り手が融資を受けられるようになるはずだった。
 論文を書く下準備のとき、私はスタッフにグラフや表を用意するよう指示した。それをみんなで検討するうちに、いくつかの奇妙な現象に私は気づいた。アメリカの大手銀行それぞれのリスクの度合いを図表化したものを見ると、どういうわけか、この10年のあいだに、どの銀行も大きなリスクにさらされるようになっていることが察せられた。これはじつに意外だった。なぜなら、銀行がリスクの大きいローンを財務諸表から消し去ったのであれば、より安全にならなければおかしい。そのうちに私は、エコノミストにありがちな重罪を犯すところだったと気づいた。研究対象となっていること――この場合は証券化――は別として、他の事情はなにも変わっていないと想定していたのだ。ふつう、なにも変わりがないということはありえない。もっとも重大なのは、規制緩和と証券化のような商品の開発によって競争が激化し、それにより銀行幹部(と金融機関の管理職全般)がより複雑な形のリスクをとる誘因が高まっていたことだった。
 この傾向を見てとると、論文はすらすらとまとまり、「金融の発展は世界をよりリスキーにしたか?」という題が決まった。09年に《ウォールストリート・ジャーナル》は、私のジャクソンホールでのプレゼンテーションを、次のように報じている。

 金融セクターを動かす誘因は、恐ろしいまでにゆがめられていた。金融関係者は利益を出したときにはたんまりと褒美をもらい、損失を出したときにはほとんど罰を受けなかった、とラジャン氏は述べている。それにより金融機関は、大きな儲けにつながる可能性のある複雑な商品への投資にいそしんだが、そういう商品はえてして派手な失敗をもたらすおそれがある。
 ラジャン氏は、債務不履行に対する保険である“クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)”について、保険会社その他はリスクが小さいように見せかけてこの商品を売って大きなリターンを得ていたが、実際に債務不履行が起きた場合、被害はきわめて大きくなる可能性があった、と指摘している。
 ラジャン氏はまた、銀行はみずからの帳簿から生み出した証券化された債権の一部を保有しているので、その証券に問題が起きた場合には、金融システムそのものが危険にさらされると論じている。銀行同士の信任が失われ、「銀行間の市場がフリーズし、それが全面的な金融危機を招きかねない」と。
 ほぼそのとおりのことが、2年後に起きた(2)。

 当時、それを予見するには、さほど鋭い洞察力は必要ではなかった。私は同僚たちとともに築いた理論の枠組みを使い、点と点とを結んだだけだ。しかし、ふだん礼儀正しい会議の聴衆の反応は予想を超えていた。飢えかけたライオンの集いに迷い込んだ初期キリスト教徒のような心地がした、というのは言い過ぎだろうか。おおぜいの名士(注目すべき少数の例外もいたが)にとことん批判されてから演壇を離れたときには、多少不安になっていた。大学で長年講義していると面の皮が厚くなるので、批判そのもののせいではなかった。聴衆のいうことをすべて深刻に受けとめていたら、本など書けるものではない。そうではなく、批判したひとびとが目の前で起きていることを無視しているように見えたから、不安をおぼえたのだ。
 批判された一因は、私のプレゼンテーションがシンポジウムの趣旨に沿わなかったからだ。そこで発表された論文の一部は、グリーンスパン時代の主流に乗り、アラン・グリーンスパンが中央銀行のトップとして史上最高もしくは優秀であるかどうかに焦点を向けていた。そうやって誉めそやしているのに、万事順調とはいえないし、もっとしっかりした規制が必要だ、などと言って水を差したら、賛辞を浴びるわけがない。まして、グリーンスパン本人が、規制の効果には懐疑的だったのである。また、私への批判は、防御的な反応でもあった。金融機関がそれほど埒を越えているとしたら、規制当局は職務怠慢だったとはいえないだろうか? 自信過剰も一因だっただろう。FRBは2000~01年のドットコム・バブル崩壊による景気の落ち込みをみごとに乗り切り、ふたたび金融システムがトラブルに陥ってもさほどの痛みなしに救うことができると、自信をいだいていた。
 私はプレゼンテーションで金融機関の誘因に懸念を示し、結果として規制当局の動機にも疑問を投げかけた。その後、私の意見に同調する時事評論家や規制当局も増えた。しかし、やがてこの問題は氷山の一角に過ぎないのではないかと思うようになった。私たちが経験した危機の真因は、ただ大きくひろがっていただけではなく、かなりの部分が隠れていたのだ。目の前の容疑者数人だけを逮捕して責任をかぶせるのは容易だが、それは避けなければならない。貪欲なバンカー(銀行家)は規制で縛れる。怠慢な当局者は交替させればいい。そういう追及に的を絞るのは便利なやり方だ。悪党を見つけ、悪事や怠慢を防ぐ手段を講じるのは、そう難しいことではない。それに、そうすれば、この危機を引き起こした私たちの責任は免除される。しかし、そういう対応は安易過ぎる。
 また、今回の危機を、不動産と海外の資本を中心に何度も起きたようなありきたりの金融危機であると見なすことも、避けなければならない。どんな金融危機でも狂いが生じた物事に明白な共通点はあるが、今回の危機は世界でもっとも高度な金融システムで集中的に起きた。(3)規制当局のいつもの抑制と均衡はどうなったのか? 市場が強く求めるはずの規律はどこへ行ったのか? 民間企業の自己保存本能はどうしてしまったのか? 発展途上国の“ありきたりの”危機ではないのに、こういった疑問が投げかけられることはなかった。それに、今回の危機のコストを考えれば、安易な答や誤った答で満足するわけにはいかない。
 自由な起業を促す体系という基本的な思想は健全だが、今回の危機を引き起こした断層線(フォールト・ラインズ)はむろん体系的なものだ。特定の個人や企業という系統だけではなく、もっと幅ひろい登場人物が危機の責任を分かち合っている。国内の政治家、外国政府、私のようなエコノミスト、あなたがたのようなひとびとが、そこに含まれている。それに、ある種の集団ヒステリーや熱狂が、私たちすべてを包み込んでいたわけではなかった。恐ろしいことに、私たちはそれぞれが直面したインセンティブを考えれば、賢明といえることをやったのだ。状況がおかしくなっているという証拠はどんどん増えていたが、最後にはうまくいくという希望に、私たちはすがりついた。そういう結果になることが、自分たちの利益に結びついているから、そう願っていたのだ。しかし、私たちのそういう行動がまとまって全体となり、世界経済を破綻寸前に追いやってしまった。なにが間違っていたのか、それを修正するにはどういう段階を踏めばいいのか、といったことを認識しないと、ふたたびそういう事態を招くおそればある。
 世界経済には無数の深い断層線がある。国際社会が統合され、経済が統合されている今日では、個人投資家や企業にとって最善であることが、システムにとって最善であるとはかぎらない。そのことがこの断層線をひろげていった。重大な断層線のなかには、経済ではなく政治に責任があるものもある。あいにく、危機によってあらわになるまで、こうした断層線すべてがどこを通っているかということは、私たちにはわからない。私たちもすこしは知恵がついたが、見過ごす危険性はこれからも付きまとっている。政治家は「二度と起こさない!」と誓う。だが、システムを変えるのが難しいことにくわえ、断層線をたどるとそれが政治家本人のなかを数本通っていることがわかるはずだから、当然、少数のスケープゴートを片付けるだけで終わらせてしまうだろう。経済が急速に回復し、現状を動かすまいとする力が強まれば、なおのこと行動は困難になる。そんなわけなので、本書では今回の危機の前触れに目を向けて、なにが間違っていたかをもっとよく理解し、今回の危機の真因と取り組んで今後の危機を回避するような、厳しい政策決定について大要を述べようと思う。
 まず、今回の危機のルーツだと一般に信じられている事柄から論じてみよう。過去の危機の子孫だという考え方である。(4)1990年代末、外国からの借り入れに煽られて間欠的に消費熱を起こしていた発展途上国多数(話を簡単にするために、1人当たりの収入が低い国を発展途上国、高い国を先進工業国と呼ぶことにする)が、すっぱりと消費をやめて貯金しはじめた。世界第2位の経済を誇った日本も、不景気にあえいでいた。世界経済が大幅に減速するのを避けるために、それ以外のひとびとが消費や投資を強化しなければならなくなった。消費を増やしたい国にとって朗報は、発展途上国と日本に預金がたっぷりとありあまっていることで、ほどなくそこにドイツや産油国の余剰資本がくわわり、消費の原資がたっぷりと使えるようになった。
 90年代末、それ以外のひとびととは、投資ブームに乗ったIT・通信産業だった。現在ドットコム・バブルと呼ばれている投資ブームは、あいにく2000年の初頭に崩壊し、こうした企業への投資は急激に縮小した。
 アメリカ経済が減速すると、FRBは暴走しはじめ、金利を大幅に切り下げた。それにより、金利の変化に敏感な経済分野での動きを活気付けようとしたのだ。ふつうなら、企業の設備投資が急増するはずだったが、企業はドットコム・バブルの最中にすでに過剰に投資していたので、この利下げはさらなる設備投資のインセンティブにはならなかった。逆に、消費者が住宅を買う意欲が高まり、住宅価格が上昇し、住宅建設への投資が急増した。住宅需要の大きな部分を、信用等級が低い借り手、債務不履行などの問題が過去にあった借り手――いわゆるサブプライム、オルトAの顧客層――が占めるようになった。従来なら融資を受けられなかったひとびとが、ローンを組めるようになった。しかも、住宅価格の上昇によって、サブプライム・ローンの借り手は、低利のホームエクイティ・ローン(訳注 自宅など所有する住宅の正味価値を担保とし、その正味価値を限度に融資するローン)を組んで新しいテレビや車を買い込んでも、破産するおそれがなくなった。返済は遠い将来の話だと、だれもが思っていた。
 借り手の戸口に押し寄せた金の流れは、もとはといえばアメリカに製品を輸出し、アメリカ特有の消費生活の需要を満たすことで儲けていた遠国の投資家たちの懐から出ていた。では、ドイツのシュトゥットガルトの歯科医が、ネバダ州ラスベガスのサブプライム・ローンの借り手に融資できたのは、どういうわけだろう? ラスベガスの借り手の信用等級をドイツから調査し、なおかつ現地の法律にのっとったローン契約を結ぼうとしたら、莫大なコストがかかるから、じかに融資するのは不可能だ。回収もやらなければならないし、債務不履行に備えて投資する必要もある。しかも、サブプライム・ローンで住宅を買ったひとびとは、債務不履行に陥る傾向が強く、保守的な個人投資家が安心して投資できないくらいリスクが大きい。
 そこでアメリカの高度な金融セクターが乗り出した。証券化により、そういった懸念の多くが払拭された。別の領域のローンと住宅ローンをパッケージにすれば、多様化によってリスクを軽減できる。また、そのパッケージでもっともリスクの大きい債権は、それを分析でき、リスクを負うことをいとわない相手に売ればいい。一方トリプルAの部分は、外国の歯科医やその銀行にじかに売れる。
 アメリカの過剰消費や過度の興奮と、その他の国々の過少消費や過度の静かさのギャップを、アメリカの金融セクターがこうして埋め合わせた。だが、その体系全体が、住宅市場に支えられていた。住宅建設と既存の住宅の販売が、建設、不動産販売、金融部門での雇用を生み出し、住宅価格の上昇がローンの借り換え、つまりホームエクイティ・ローンをもたらして、あらたな消費の資金源をこしらえた。外国は飽くことを知らないアメリカの消費者向けの製品を輸出することで、不景気を脱し、アメリカが輸入品の支払いができるようにアメリカの国債を買った。世界は有卦(うけ)に入ったが、長つづきはしなかった。
 FRBが金利をあげ、ローン熱を支えていた住宅価格の上昇がとまると、もう濡れ手に粟の商売はできなくなった。サブプライム・ローンを組み込んだ証券は、それまでの謳い文句よりもずっとリスクの大きい証券だったと判明し、価値が急落した。抜け目がなかったはずのバンカーたちは、中身がどういうものであるかは承知していたはずなのに、金利が高く質の劣る証券をバランスシートにかかえこむはめになった。しかも、そうした証券の購入には、短期の借り入れを利用していた。その結果、短期の債権者がパニックを起こし、銀行が返済日を迎えたときに再融資を断った。いくつかの銀行が破綻した。金融システムそのものが崩壊の一歩手前で踏みとどまるなかで、その他の銀行はどうにか破綻を免れた。世界経済は大不況に陥り、いまもそこからのろのろと回復している。
 こうした流れには、答の出ていない疑問が数多くある。外国からアメリカに流れ込んだ洪水のような資金が、どうしてサブプライム・ローンに注ぎ込まれたのか? アメリカ経済がドイツや日本とは違い、輸出によって01年の不況から立ち直れないのは、なぜなのか? 中国のようなアメリカよりも貧しい新興国が、アメリカのような豊かな国の持続しない消費を資金的に支えているのは、どういうわけなのか? FRBが超低金利政策をこれほど長くつづけている理由は? 収入も仕事も資産もないひとびとに、どうして銀行はローンを組ませたのか? この手のローンはどこでも見られ、その頭文字をとってNINJAローン(無収入・無職・無資産の人に融資するサブプライム・ローン)とまで呼ばれた。銀行が――ソーセージ製造業者にたとえるなら――原料が粗悪なのを知りながら、自分たちが消費するソーセージを大量にこしらえたのは、なぜなのか?
 本書では、こうした疑問すべてに取り組むつもりである。まず最初に、この危機には単一の説明などなく、したがって将来の危機を防ぐ単一の特効薬もないと申しあげておきたい。どんな説明でも1つでは単純すぎる。断層線を、私はメタファーとして使っている。地質学でいう断層線とは、地球の表面の亀裂――断層面と地表との交線――で、構造プレートが接触もしくは衝突している部分に当たる。この断層線の周囲では、巨大な圧力によるひずみが強まる。世界経済に生じる断層線を描写し、それが金融セクターにどういう影響を及ぼしているかを説明していきたい。
 1組の断層線は、国内政治、とりわけアメリカの国内政治のひずみから生まれる。どんな金融危機にも政治的な原因がある。もちろん危機にはそれぞれの特性があるが、金融機関の度を越した活動を封じ込めるために先進工業国の多くが確立したチェック・アンド・バランスを突き崩すには、強力な政治勢力が必要なので、政治がかならず関わっている。2組目の断層線は、それまでの成長パターンによって生じた多国間の貿易不均衡から生まれる。最後の1組の断層線は、貿易不均衡を是正する資金供給の際に、さまざまなタイプの金融システムが接触するときに発生する。具体的にいうと、英米のような国の契約を基本とする透明性の高い公正な金融システムに、その他の国々の透明性の低い金融システムが資金を供給した場合にそれが起きる。金融システムが違えば、原則も違い、政府が介入する条件も違う。それらが密接に絡み合うと、おたがいの機能をゆがめてしまう傾向がある。こうした断層線が金融セクターの姿勢に影響を及ぼしている。それが最近の危機を理解する鍵でもある。

格差の拡大と住宅ローンへの殺到

 第1章のテーマをなす第1種断層線のもっとも重要な例は、アメリカ国民の所得格差の拡大と、それがもたらした、借り入れを容易にしろという政治圧力である。たしかに、国民の目にさらされる最富裕層の所得は増加していた。1976年には全世帯のトップ1パーセントに当たる高額所得者の所得合計が国民総所得に占める割合はわずか8.9パーセントだったが、2007年には23.5パーセントに増加した。言い換えれば、76年から07年までに得られた実質的所得増加分の1ドル当たりにつき58セントが、全世帯のトップ1パーセントの懐にはいったことになる。(5)07年、ヘッジファンドのマネジャーだったジョン・ポールソンは、37億ドルを稼いだ。これはアメリカの中位の世帯の所得の7万4000倍に相当する。(6)
 とはいえ、アメリカきっての所得の莫大さに大衆は興奮し、ミドルクラスのコラムニストは憤るが、いくらアメリカ人でも、10億ドル単位の収入があるヘッジファンド・マネジャーに会うことはめったにない。それよりも身近な経験は、アメリカの給与配分の第90百分位の労働者――ホワイトカラーの管理職など――の給与が、第50百分位の労働者(中位の労働者)――典型的な工場労働者やホワイトカラーの中間管理職――の給与よりも大きな伸びを示しているという事実だろう。このP90/P50の格差の拡大には、さまざまな要素が関係している。おそらくもっとも重大なのは、アメリカのテクノロジーの発展には労働力のスキルの向上が欠かせないのに――私たちの両親の世代は高卒で申し分なかったが、現在のオフィスワーカーは高校教育だけでは不足である――必要な教育を受けた労働力を、教育システムが十分に供給できていないことだろう。この問題は、幼児期の栄養補給、社会化、学習の格差に根ざしている。それが初等・中等学校の機能不全とあいまって、アメリカの若者の多数が大学進学のレベルに達することができない。
 ミドルクラスでは、給与が上がらない、雇用の不安がひろがるといったことが、日常茶飯事になっている。政治家は選挙民の痛みを感じてはいるが、教育の質の向上はきわめて難しい。改革のためには、無数にある既得の利権が現状維持を望んでいる分野で、本格的かつ効果的な政策の変更を行なわなければならないからだ。また、変化が効果をあげるには年月がかかり、有権者がいまいだいている不安を取り除くことはできない。政治家は、選挙民をすぐになだめられるような、その他の方法に目を向ける。あるいは目を向けるよう強いられる。肝心なのは所得ではなく消費だというのを、私たちはとうの昔に学んでいる。煎じ詰めれば、ミドルクラスの家庭の消費を増やしつづけることができるかどうかという話なのだ。数年おきに新車を買ったり、ときどき海外旅行ができたりすれば、月給の額がほとんど変わらなくても、彼らはあまり気にしないだろう。
 そんなわけで、格差拡大に対する政治的反応は――慎重に計画されたものであれ、選挙民の要求に対する無思慮な反応であれ――住宅ローンの融資の拡大という形をとった。そして、ことに低所得層が、その対象になった。消費と雇用の増加という利点はすぐに現われたが、借金の返済は先送りにされた。冷笑的な言い方かもしれないが、歴史を見るなら、借金を容易にするという政策は、ミドルクラスの根深い問題にまっこうから取り組むのを怠った政府に一時しのぎの政策として使われてきた。だが、政治家たちは、消費拡大などというあからさまなことばではなく、もっと気持ちがうきうきする説得力のあることばで、目標を言い表わそうとする。アメリカでは、中・低所得層の持ち家の拡大――アメリカン・ドリームの重要な要素――が、債務と消費を増やすという大きな目的のための、弁解しやすい中心的政策になった。しかし、財源の豊かな政府が安易な融資を推進したことと、高度に発展していて、競争が激しく、倫理観の薄い金融セクターの金儲け主義が重なったことで、深い断層線が生じた。
 取り残されそうになっている集団の懸念を静めるために融資拡大が利用されたのは、もちろんこれが史上初の例ではないし、今後もくりかえされるだろう。それどころか、例を求めるのに海外に目を向ける必要すらない。20世紀初頭の規制緩和と銀行業務の急速な拡大は、多くの面でポピュリズム運動への対応だった。支援したのは中小の規模の農民で、増大する工場労働者に遅れをとっていると気づき、手軽な融資を要求した。農村部における過度の融資は、大恐慌時代の銀行破綻の大きな要因の1つだった。

輸出主導の成長と依存

 借金によって煽られる消費には、おのずと限度がある。ましてアメリカのような大国では、限界がはっきりしている。消費財とサービスへの強い需要は、価格を押し上げてインフレを起こす傾向がある。それを不安視する中央銀行が金利をあげ、家庭の借り入れ能力と消費意欲を押さえこむ。だが、1990年代末から2000年代にかけて、アメリカの家庭の需要増大は、ドイツ、日本、中国のような国によって満たされてきた。いずれも成長を輸出に依存し、生産力に大きな余裕がある。だが、第2章で論じるように、こうした国の製品供給力は、それらの国がたどってきた成長の道筋がきわめて危なっかしかった――外国の消費者に過度に依存してきた――ことを浮彫りにしている。その依存が、第2の断層線である。
 世界経済が脆弱なのは、従来の輸出国から相手国への国内需要増大の圧力によって、輸入国が消費を一段と拡大するからだ。輸出国に供給する商品がありあまっているため、スペイン、イギリス、アメリカのような国――家庭の負債の増加を無視するか、むしろ奨励する国――も、ギリシャのような国――政府のポピュリズムや組合の要求を押さえこむ政治意思が欠けている国――も、節度をなくす傾向がある。やがて輸入国の家庭や政府の負債がかさみ、さらなる需要の増大を阻んで、すべての方面で過酷な調整がなされる。だが、ドイツや日本のような大国は、輸出を推し進める構造であり――むろんそれを必要としているので、供給の範囲はグローバルにひろがって、政治が弱いか規律が弱くて消費したがる国を探す。そういった国は、買う金がなくなるまで消費し、破綻に追い込まれる。
 外国の消費に依存する経済がこれほど多いのは、どうしてだろう? 第2次世界大戦による荒廃や貧困を脱して急速な成長を果たすためにそうした国が選んだ方策が、この依存の原因となった。政府(と銀行)が経済に大幅に介入して、強力な企業や競争力のある輸出中心の製造業セクターを生み出し、それにつれて自国の家庭消費も増えるという代償も払ってきたのである。
 これらの国は、長い歳月のあいだにきわめて有能な輸出中心のメーカーを生み出した――キヤノン、トヨタ、サムスン、フォルモサ・プラスティック(台湾塑膠工業)は、世界に冠たる企業になった。これらの企業が海外市場で競争力を維持するには、つねに俊敏でなければならない。だが、グローバルな競争が、輸出セクターへの政府介入による有害な作用を制限している一方で、国内向けの製造業セクターにはそういう制約はない。銀行、小売業、レストラン、建設会社は、政府の政策に影響を及ぼすことで、それぞれのセクターの国内における競争を弱めようとする。その結果、それらのセクターはきわめて非効率的になる。たとえば、世界を股にかけているHSBCに匹敵するような大銀行は日本にはなく、規模やコスト競争力でウォルマートに追いすがるような流通業者もない。フランチャイズの数でマクドナルドに対抗できるレストラン・チェーンもない。
 したがって、こうした国の経済は驚くべき速さで成長して、富裕な国の域に達したものの、低賃金という当初の利点がなくなり、輸出が難しくなると、政治的色合いが濃く非効率的な国内向けのセクターが、国内消費を中心とした成長の足をひっぱることになる。こうした国の経済は、正常な時期でも成長しづらく、よっぽど無駄の多い消費を行なわない限り、国内での成長を煽るのはさらに難しい。消費の促進を求められたとき、政府は政治力が強くても非効率的な国内企業に有利な政策を行なおうとする。それでは長期の成長にはほとんど役に立たない。ゆえに、こうした国は経済停滞から脱け出すために、海外の消費にいっそう依存することになる。
 未来はあまり明るくないようだ。こうした国の高齢化は、変革をやりづらくするだけではなく、依存をいっそう悪化させる。また、そう遠くない将来に世界最大の経済国になると思われる中国もまた、おなじ危うい道筋を歩んでいる。こうした国々とともに世界経済の成長エンジンではなく邪魔者になるのを避けるためには、大幅な政策変更を行なわなければならない。

システムのクラッシュ

 従来、急成長を遂げる発展途上国は、工場では海外の需要を満たす製品を作っていても、たいがいの場合、輸出国ではなかった。1980年代から90年代初頭にかけての韓国やマレーシアのような国の急成長は、大幅な設備投資を引き起こし、ドイツや日本から工作機械や装備を大量に輸入した。このため貿易赤字になり、投資資金を手当するために世界の資本市場から借金しなければならなかった。
 輸出中心の発展途上国ですら、こんなふうに最初は豊かな輸出国の余った供給を吸収する役目を果たす。だが、90年代に発展途上国で金融危機が立てつづけに起きると、投資のために先進工業国から巨額の借り入れをするのは災厄の原因になるということに気づく。第3章では、こうした経済がグローバルな過剰供給を吸収する役目を捨て、みずから輸出超過国になり、問題の一因となった理由を説明する。基本的にそうした国の金融システムは、資金を提供する国とは基本的に異なる原則で成り立っていて、両者に互換性がないことが断層線を生じさせた。このため、投資と成長を支えるために外国から借り入れることが、きわめてリスキーなのである。
 アメリカやイギリスのような国の競争力のある金融システムでは、透明性と法律により契約を遵守させるのが容易であることに重点が置かれている。商取引はなれあいではなく一定の距離を置いて行なわれるため、“対等かつ公正な”システムと呼ばれている。貸し手は、公表されている情報によって借り手の業務を知ることができ、債権が保護され、いざとなれば法により行使されるとわかっているので、安心して貸すことができる。したがって、株式発行による資金調達や長期借入金のような長期の債権も喜んで引き受ける。銀行のような仲介者を通さず、ファイナルユーザーにじかに融資することもいとわない。取引はすべて正当なものでなければならず、競争入札で行なわれる。こういった表現は、いまでは笑止千万だろう――最近の危機では透明性など失われていた――だが、システムの精髄はそういうものなのだ。
 成長のプロセスを通じて政府と銀行の介入が大きな役目を果たしていた国の金融システムは、これとは大きく異なっている。公表される金融情報は大きく制限されている。成長の段階では政府と銀行が金融の流れを決めており、大衆には監督させる必要がなく、また監督されたくなかったからかもしれない。現在は、こうした国でも政府は金融の流れを決めるのをやめているが、銀行は依然として重要な役割を果たしているし、情報はいまなおインサイダーの内部で厳重に護られている。公表される情報が不足しているため、契約で保証された債権の行使は長期の取引関係に大きく依存している。取引関係が通貨のような役割を果たしている国で借り手が貸し手に返済したり、誠実に再融資の交渉を行なうのは、関係が解消されて悪影響が出るのを避けたいからだ。つまり、外部の金融機関、具体的にいうと外国の銀行は、このシステムに入り込みにくい。もちろん、その障壁が、このシステムを動かすのには有効なのだ。なぜなら、“対等かつ公正な”システムとおなじように借り手が貸し手を対抗させて良いところだけを取ったら、債権の行使は成り立たなくなる。
 では、対等かつ公正な先進工業国の個人投資家が、取引関係で成り立っている発展途上国で企業投資を行なおうとしたら、どうなるだろうか? その実例が90年代初頭にみられる。不透明なインサイダー取引関係を理解していなかった海外投資家は、3つのことをやった。迅速に資金を引き上げられるように、短期の貸付のみを行なうことで、リスクを最小限にした。国内のインフレや通貨切り下げによって債権の価値が減らないように、外貨建ての償還にした。また、その国の銀行を通して投資した。資金を引き揚げるときに銀行が返済できなくなった場合、経済的損害がひろがるのを避けようとして政府が支援することを当てにしたからだ。こうすれば海外投資家は、政府の保証を得たことになる。巻き添えを食らってはたまらないので、対等かつ公正な外国の投資家は、透明な取引関係システムに金を預けようとする。
 アジアで90年代半ばに起きた問題は、海外投資家がこうした手段で護られていたため、ベンチャー企業への融資を精査するインセンティブがほとんどなかったことが原因だった。また、つい最近まで金の流れを政府に動かされ、政府に保証されていた国内金融システムには、用心深い判断をくだす能力がなかった。借り手は複雑なテクノロジー関連の企業で、資本を集中する複雑なプロジェクトにいそしんでいたから、なおさら理解の域を超えていた。借り手はふんだんに借金できるのがうれしく、疑問を投げかけるつもりなどさらさらなかった。だが、方向性を間違えた融資によって進められていたプロジェクトが期待を裏切りはじめると、海外投資家は金を引き揚げはじめた。投資を外貨に頼っていた発展途上国は、断続的なにわか景気と破綻に苦しめられ、それが90年代末の危機で最高潮に達した。
 この危機はすさまじい被害と屈辱をもたらした。たとえば、インドネシアのGDPの最高値からどん底への落ち込みは25パーセント近く、大恐慌でアメリカが味わったものにほぼひとしかった。だが、インドネシアの落ち込みは、わずか1年ほどのあいだに起きていた。経済がまっさかさまに墜落すると、支援態勢もないまま数百万人が失業し、インドネシアは民族暴動と政治混乱の渦に巻き込まれた。そのうえ、宗主国から独立し、経済的にもある程度の自立を遂げていたこの誇らしい国は、頭を下げてIMFに借金を申し込まなければならなくなった。しかも、融資を受けるにあたっては、多すぎるともいえる条件を呑むことを強いられた。先進工業国が自分たちの権益を守るのに有利な条件も含まれていて、主権を失ったと感じたインドネシアは臍をかんだ。
 多くの発展途上国が、二度と国際金融市場(あるいはIMF)の言いなりにはなるまいと決意したのは、当然のことといえる。それらの国の政府や企業は、投資のための資金を外国から借りるのをやめて、大規模な投資が必要なプロジェクトや借金頼みの経済成長をあきらめた。自国通貨の過小評価を維持することで、輸出を急増させようとした国も多い。為替レートを抑えるために外貨を買い、外貨準備高を増大させた。海外の貸し手がまたパニックを起こしたときには、それが万一の場合の資金になる。そんなわけで、90年代末、発展途上国は投資を減らして、商品と資本の両面で輸入超過国から輸出超過国になり、グローバルな供給過剰を激化させた。
 先進工業国企業による投資も、ドットコム・バブルの崩壊によってその直後に力を失い、21世紀にはいると世界景気は低迷に陥った。ドイツや日本のような国は輸出中心であるために牽引役にはならず、成長を煽る重荷はアメリカが担うことになった。

雇用なき景気回復と景気刺激策への圧力

 上記のように、アメリカは政治的に消費を煽る方向に進みやすい。だが、世界が2001年の不況から脱するために刺激策を打ち出したものの、1991年の景気回復の際とおなじように、雇用がまったく増えないということに政府は気づいた。アメリカでは失業手当が短期間しか出ないため、この雇用不安は、経済に刺激をあたえつづけなければならないという政治的圧力を膨大なものにした。第4章で論じるように、雇用なき景気回復はアメリカでは過去の産物とはいえない――だから雇用の増加に関しては回復が遅れているのだ。雇用なき景気回復が有害なのは、乗り気でない民間企業に雇用を生み出すよう仕向ける刺激策を長引かせると、インセンティブをゆがめてしまう傾向があるからだ。ことに金融セクターでそれが顕著になる。政治と金融セクターの相互作用から、こうした断層線が生じる。この断層線は、景気循環によって変化する。
 1960年から91年の不況まで、アメリカでは不況からの回復がつねに迅速だった。不況のどん底から経済が景気後退前の生産レベルに回復する平均期間は、2四半期以下で、失業率は8・4カ月以内に回復している。(7)
 1991年と2000~01年の不況からの回復は、それとはまったく異なっていた。生産は91年には3四半期で回復し、01年にはわずか1四半期で回復した。しかし、景気が底を打った時点から雇用が回復するのに、91年の場合には23カ月かかり、01年の場合には38カ月を要した。(8)つまり、景気が回復しても失業は改善されなかった。だから、雇用なき景気回復と呼ばれるようになったのである。
 不幸なことに、アメリカはとりわけ雇用なき景気回復への備えがなかった。通常、失業手当は6カ月間しか出ない。また、健康保険は伝統的に企業がまかなっているので、失業すればまともな医療を受けられなくなる危険がある。
 回復が迅速で雇用が多ければ、短期の手当でも十分だっただろう。次の仕事を見つける前に失業手当が切れるような事態を怖れる労働者は、ふつうならたしかな仕事を選び、より良い雇用主を探そうとするはずだ。しかし、雇用がとぼしいとき、そういう積極的な意欲は不安材料になりうる――失業者だけがそうなのではない。仕事がある人間も、失業したり、不安定な立場に置かれたりすることを怖れる。
 危機にあるとき、政治家は庶民の不安には見て見ぬふりをする。ジョージ・H・W・ブッシュ大統領が、国民の支持を得た湾岸戦争で勝利を収めたにもかかわらず再選に敗れたのは、91年の不況後の雇用なき景気回復についての国民の不安がわかっていなかったからだと考えている向きは多い。この教訓は、政治家の胸に植えつけられた。政治の世界では、景気回復すなわち雇用の回復であり、生産の回復ではない。だから、政治家は、雇用が回復するまで、国庫(政府予算運用と減税)と金融(短期金利の引き下げ)の2本立てで経済刺激策を次々と打ち出そうとする。
 理論上は、こうした行動は民主主義を十分に反映しているといえる。だが、実際面では、早く手を打てという国民の圧力は、アメリカ政府の政策決定のチェック・アンド・バランスを政治家が踏みにじるきっかけになる。非常時を前にして、長期政策の策定は隅に追いやられ、景気後退の時期にたまたま政権を握った勢力は、自分たちの秘蔵の政治目標を推し進める。そのため、選挙民にとって望ましい政策決定からは、大きくぶれてしまうことになる。また、予算の濫用ももたらし、政府の長期的な財政の健全性が損なわれる。
 第5章では、アメリカの金融政策が、こうした政治的配慮に具体的にどういう影響をあたえているかを考察する。通貨政策はむろん独立性が高いとされるFRBの専門だが、政府に逆らって雇用が増える前に金利をあげるような議長は、よほど勇気がある。むろんFRBには、高い雇用を維持する責任もある。また、失業率が高止まりしているとき、給与の上昇は現在の中央銀行のトップにとって懸念ではありえないから、FRBは低金利を維持するのは正しいと考える。しかし、そのことはさまざまな影響をもたらす。ひとつの問題は、海外の市場も含めたさまざまな市場が、安易な政策に反応することだ。たとえば、原油や金属などの一次産品の価格が上昇する可能性が高い。また、住宅、株、債券などの資産価格も、インフレを起こしやすい。投資家が低金利を嫌って、もっとまともなリターンが得られるものに投資するからだ。
 だが、もっと深刻な問題は、そういう時期には金融セクターも得てして大きなリスクを負おうとすることだ。03年から06年にかけての低金利は、低所得層の持ち家を促進する政府の優遇策に乗った形で、極端な住宅建設ブームを引き起こし、それと同時に一般家庭の債務も増大した。企業投資と雇用を促進するために、FRBは経済を安心させようとして、低金利をある程度の期間据え置くと告げ、ブームを煽った。それによって資産価格はますます上昇し、金融セクターがますます大きなリスクを負うようになった。そしてついに、FRB議長アラン・グリーンスパンが伝家の宝刀を抜き、とどめの一撃を食らわせる。02年、FRBは資産価格バブルをはじけさせるような介入は行なわないが、市場が内部崩壊したら、それ以上の拡大が弱まるように介入するという趣旨のことを、グリーンスパンは市場に告げた。金融市場は、暴走してもいいというお墨付きをもらったも同然だった。
 雇用とインフレだけを見ていたFRBは――実質的には雇用にしか目が向いていなかった――近視眼的なふるまいをした。もちろん、政治重視の動きでもあった。FRBはその責務にとことん忠実であるとはいえ、現在もその轍を踏むおそれがある。使える道具は限られているから、衝突する可能性のある目標をいくつも課せられるべきではないと、FRBは主張している。しかし、その狭い視野が経済に幅ひろい影響をあたえていることは、見過ごすわけにはいかない。FRBのもたらす低金利と流動性は、金融セクターのふるまいに広範な影響を及ぼしている。低所得層の住宅所有が進められるなかで、政治的意図を含んだ刺激策が、競合他社をしのごうとする金融セクターと接触して、断層線が出現した。これが重大な危険の源となる。

アメリカの金融セクターへの影響

 アメリカの金融セクターで断層線すべての震動が重なり合って、それを破綻させそうになったのは、どういうわけだろう? これが起きた重要な道筋を2つに絞りたい。まず、アメリカの低所得者向け住宅建設に、莫大な量の金が流れ込んだ。海外からの資金に加え、元政府機関で民営化された連邦住宅抵当公庫(通称ファニーメイ)や、政府の暗黙の支援を受けていたとされる連邦住宅金融抵当金庫(通称フレディマック)のような住宅ローン会社からも資金が流入していた。それにより持続不可能な住宅価格の上昇と、住宅ローンの質の着実な低下がもたらされた。次に、商業銀行と投資銀行は、膨大な金額のリスクを負った。住宅ローンの資金としては短期過ぎる借り入れをしてまで、サブプライム・ローンの資金をひねり出すために発行される劣悪な証券を大量に買い込んだのである。
 もっと具体的に述べよう。2000年代初頭、輸出依存型の発展途上国で蓄えられた貯金が、アメリカの資金繰りのために引き出された。アメリカの国家予算と貨幣政策によって商品とサービスの莫大な需要が生まれ、ことに住宅建設が伸びた。海外投資家は安全を求める。ファニーメイやフレディマックのような金融機関は、政府の支援を受けていると見られていたから、そこが発行する証券はこぞって購入された。それにより、アメリカ政府は低所得層の持ち家政策で目標を達成できた。発展途上国を中心とする投資家は、そういう金融機関をアメリカ政府が支援するものと妄信していた。先進工業国の投資家が、発展途上国への投資が危機の際には政府に保証されると想定していたのとおなじことだ。ファニーメイもフレディマックも莫大なリスクを負っていたのに、市場の規律にはもはや従っていなかった。
 海外の民間セクターの資金も、格付けの高いサブプライム・ローン関連の証券に流れ込んだ。疑うことを知らない海外の投資家は、対等で公正なシステムの金融機関を単純素朴に信頼してしまった。格付けと、その金融システムが打ち出した市場価格を鵜呑みにし、企業や海外投資家から巨額の資金がサブプライム・ローンに注ぎ込まれ、アメリカの金融機関の土台が腐っていたことに気づかなかったのだ。第6章で説明するように、対等で公正なシステムの欠点の1つは、価格が厳正であるということに頼っている点だ。しかし、なんの疑問も持たない投資家が注ぎこむ金の流れを吸収するとき、価格は大幅にゆがめられる。異なった金融システム同士の接触が、ここでも脆い状態を作り出した。
 しかし、金融パニックの主因は、銀行が質の低いサブプライム・ローンを含んだ証券をこしらえてひろい範囲に売ったことよりも、自分たちがバランスシート上、もしくは簿外でそういう証券を長期に保有したことにある。しかもその資金繰りには短期借り入れを利用した。ここで、私のジャクソンホールでのプレゼンテーションに話は戻る。どこで狂いが生じたのか? どうしてアメリカの銀行の多くが、そんなリスクをいつまでもかかえこんでいたのか?
 問題点は、第7章で説明するように、このリスクの特殊な性質に関係がある。サブプライム・ローンの資金源として素朴な投資家たちの金がふんだんに流れ込んでいたうえに、持ち家推進に政府が深く関与していたので、住宅を買ったひとびとは当面破産するおそれがなく、現状がしばらくつづくはずだった。また、失業率が依然として高いにもかかわらず、FRBも緩和政策をしばらくつづけると公言していたので、資金繰りが悪化する危険性は薄かった。そういう状況では、現代の金融システムはリスクを過度に引き受ける傾向がある。
 そういうリスクを負っていた銀行は、ふだんよりもずっと高い利益を上げていた。ほんとうに恐ろしい損失をこうむる可能性も高かった。社会的な観点からすれば、損失が出れば莫大な代償を払うはめになるので、リスクを負うべきではなかった。あいにくアメリカの金融システムの報奨制度には、暗黙の決まりであろうと明文化されたものであろうと、短期の利益に対して報奨が支払われるという特徴があり、バンカーはおのずとリスクを取りたがるようになる。
 政治目標を進めるため、もしくは政治的痛みを避けるために、政府や中央銀行が特定の市場に現実に介入し、かつまた今後も介入すると見られたことが、とりわけ有害だった。そのことが金融セクターの無数の企業体を連携させ、こぞっておなじリスクを負わせる原動力になった。それが損失の生じる可能性を強めた。リスクを負った金融セクターは、明らかに主犯格だろう。先の金融危機では、ゆがんだインセンティブ、自信過剰、やっかみ、誤った忠誠、集団心理といった過ちを犯している。しかし、そういったリスクを実体よりも良いものに見せかけ、市場が規律を正すのを妨げ、称揚すらしたのは、政府だった。危機後の政府の介入は、残念ながら金融セクターの確信を満足させるものでしかなかった。この危機では、政治のモラルハザードと金融セクターのモラルハザードが手を組んでいた。それがふたたび起こりかねないという、恐ろしい現実がある。
 別の言い方をすれば、現代の民主主義国家の自由起業資本主義では、どうやって政府と市場の役割のバランスをとるかが重要になる。両者の適切な活動がどのようなものであるかを定義するために、学識者が多大なるエネルギーを注いでいるが、そもそも両者が相互に影響をあたえ合っていることが、脆さの主因となっている。民主主義国家では、市場の過酷な論理が徹底されて一般市民が巻き添えを食うのを、政府(あるいは中央銀行)が手をつかねて見過ごすわけにはいかない。現代の高度な金融セクターはこれを知っているので、政府の穏当なふるまいにつけこむ方法を探る。政府の懸念材料が不平等、失業、国内金融機関の安定のどれであろうとおなじだ。資本主義の目標と民主主義の目標が根本的に両立しないことが、この問題を引き起こしている。それでも、この2つはお互いの欠陥を埋め合わせているので、仲良くやっていかなければならない。
 私はバンカーを弁護するつもりは毛頭ない。公的資金で救済されたあとでボーナスをむさぼるというのは、倫理的に言語道断であるばかりではなく、政治的にも近視眼的過ぎる。しかし、義憤はすぐれた政策を後押ししない。金融セクターは断じて罪のない犠牲者などではないが、その態度を左右した無数の断層線の中心に置かれていたことは間違いない。当事者それぞれ――バンカー、政治家、貧困層、海外投資家、エコノミスト、中央銀行のトップ――はそれぞれ、自分が正しいと思ったことをやった。もちろん、政治家やバンカーなどの重要な当事者は、選挙パターンや市場の賛同によってそれぞれ意図しない方向に誘導され、危機に向かわざるをえないようなふるまいを強いられたのだ、ということもできる。しかし、明白な悪者が存在せず、なおかつ当事者が断層線を埋めることができなかったという事実は、解決策を見出すのをなおさら難しくする。バンカーのボーナスを規制するのは、ほんの部分的な解決策でしかない。バンカーたちの多くは、自分たちが負っていたリスクを正しく認識していなかったのだから、なおさらである。

私たちが直面している難題

 当事者が少なくとも自分たちの観点からすれば合理的な行動をとった結果、こんな壊滅的な危機が訪れるのであれば、私たちが取り組まなければならない仕事は山積している。その仕事の大部分は、金融セクター以外の部分が対象となる。遅れを取っているアメリカ国民に、成功する真の機会をどうやってあたえればよいのか? 国内の景気後退の時期に家庭を保護する、より強力なセーフティネットをこしらえるべきか? それとも労働者がもっと復元力を持つような方法を見つけるべきなのか? 世界の大国が輸出依存を断ち切るには、どうすればよいのか? 資源とリスクを効果的に配分できるような金融セクターを、各国はどうやって開発すればよいのか? また、ふたたび世界経済に大打撃をあたえないためには、アメリカがみずからの金融システムを、どう改革すればよいのか?
 改革を組み立てるにあたって認識しなければならないのは、唯一の安全な金融システムは、リスクをとらないシステムだということだ。このシステムはイノベーションや成長には投資せず、ひとびとを貧困から救うのに役立たず、消費者の選択肢を狭める。変化をゆるやかにするシステムであり、したがって現状維持がつづく。だが、世界が直面しているとてつもない難題――気候変動、老齢化、貧困、まだまだある――を思えば、現状維持は、長期的にはもっともリスクが大きいといえるかもしれない。今後やってくる難題に対処するための順応を難しくするからだ。私たちは旧き悪しき時代には戻りたくないし、銀行業務が退屈きわまりないものに戻るのもごめんだ。厳しい規制を受けるシステムのもとでは、消費者や企業の選択肢が限られてしまうことを、私たちはともすれば忘れてしまう。私たちは創意工夫に富んだ躍動的な金融を求めている。だが、過度のリスクや野放図なふるまいは必要ない。それを実現するのは困難だろうが、やりがいがあることはたしかだ。
 良い経済が良い政治と別れてはならないことも、認識しなければならない。経済学の分野が政治経済とよばれるのもむべなるかな。エコノミストは、国の枠組みが堅固になると政治的影響は薄れると勘違いしがちだ。国が発展途上国の状態を卒業したら逆戻りはありえないというのは、思い違いである。規制当局などの組織が影響力を駆使できるのは、政治がかなり良いバランスを保っているときに限られるということを、いま私たちは認識すべきだろう。格差のような根深いアンバランスは、どんな規制当局にも打ち勝つような政治的世論のうねりを生じさせる。政治がアンバランスになったら、いくら国の枠組みができあがっていても、その国は発展途上国に逆戻りしかねない。
 特効薬はない。改革には入念な分析と、ときにはしつこいぐらいの細かい世話焼きが必要になる。第8章から第10章では、全体的な手法に的を絞り、改革案について論じる。バンカーや規制当局を槍玉にあげるような単純なことではなく、もっと建設的な提案になることを願っている。これらの提案が実行されれば、私たちの住む世界を根本的に変えることができ、深刻化する危機の道筋を脱して、アメリカの偉大な経済をよみがえらせることができるだろう。政治を安定させ、協調をもたらす。国際社会が直面している重要な課題を乗り越えるべく、大きな進展を図れる。この改革を実現するには、社会全体がいまの暮らしぶりを変える必要がある。成長のやり方、選択のやり方を変えなければならない。短期的にはかなりの痛みを伴うが、長期的には各方面に多大な利益をもたらす。こうした改革を大衆に納得させるのはいつでも難しいので、政治家には人気がない。だが、なにもやらないコストは、おそらくこの数年、私たちが経験している混乱よりもさらに甚大だろう。いま食い止めなかったら、断層線は深まる一方なのだ。
 未来像は、そんなに暗いものではない。いまここに希望が持てる有力な理由が2つある。何世紀も解決を拒んできたような問題を、テクノロジーの進歩が解決している。中世なみの生活をしている無数の貧困者が、改革によって現代の経済に取り込まれる。今回の危機から学んで世界経済を安定させることができれば、得るものは大きい。逆に、誤った教訓を導き出したら、多くが失われる。さて、私たちが直面している断層線と厳しい選択について説明していこう。世の中を正しい方向に変えられるという希望をみんなで胸にいだいて。私たち自身のために、それが是が非でも必要なのだ。

注(英語)

NOTES

Introduction

  1. For examples, see Paul Krugman, “How Did Economists Get It So Wrong?” New York Times, September 6,2009,www.nytimes.com/2009/09/06/magazine/06Economict.html;john H. Cochrane, “How Did Paul Krugman Get It So Wrong? ”University of Chicago Booth School of Business, http://faculty.chicagobooth.edu/john.cochrane/research/Papers/krugman_response.htm,accessed March 5,2010.
  2. J.Lahart,”Mr.Rajan Was Unpopular (but Prescient) at Greenspan Party,”Wall Street Journal,January 2,2009.
  3. See C.Reinhart and K. Rogoff,This Time Is Different:Eight Centuries of Financial Folly(Princeton,Nj:Princepton University Press,2009)for an excellent study delineating the commonalities between crises through history.
  4. For surveys,see M. Brunnermeier,“Deciphering the Liquidity and Credit Crunch,2007-2008,”Journal of Economic Perspective 23,no.1(Winter 2009): 77-100; G.Gorton,“information, Liquidity, and the (Ongoing )panic of 2007,”NBER Working Paper 14649, National Bureau of Economics Research, Cambridge, MA, 2009;D.Diamond and R.Rajan,“The Credit Crisis:Conjectures about Causes and Remedies,”American Economic Review 99(2009):606-10.A number of Very good books have been written on the crisis,including Gillian Tett, Fool's Gold (New York:Free Press,2009);Richard Posner,A Failure of Capitalism (Cambridge,MA:Harvard University Press,2009);Andrew Ross Sorkin,Too Big to Fail (New York:Viking,2009);and David Wessel,In Fed We Trust(New York:Crown Business,2009).
  5. A. Atkinson,T.Piketty,and E.Saez,“Top Incomes in the Long Run of History,”NBER Working Paper 15408,National Bureau of Economic Research,Cambrige,MA,2009.
  6. J.Anderson,“Wall Street Winners Get Billion-Dollar Paydays,”New York Times,April 16,2010,www.nytimes.com/2008/04/16/business/16 wall.html.
  7. See Stacey Schreft,Aarti Singh,and Ashley Hodgson,“Jobless Recoveries and the Wait-and-See Hypothesis,”Economic Review,Federal Reserve Bank of Kansas City(4th quarter,2005):81‐99.
  8. Ibid.

Chapter One. Let Them Eat Credit

  1. See,for example,Richard Florida,The Rise of the Creative Class:And How It's Transforming Work, Leisure,Community and Everyday Life (New York: Basic Books,2004).
  2. See Claudia Goldin and Lawrence Katz,The Race between Education and Technology(Cambridge,MA:Belknap Press,2009),231.
  3. Ibid.330-31.
  4. On educational attainment,see U.S.Census Bureau,“Educational Attainment in the United States:2008,”www. census.gov/population/www/socdemo/education/cps2008.html,accessed March 5, 2010.
  5. Brink Lindsey,“Paul Krugman's Nostalgianomics: Economic Policies,Social Norms,and Income Inequality,”Cato Institute working paper,Washington,DC,2009.
  6. Author's calculations based on Goldin and Katz,The Race between Education and Technology,52.
  7. U.S.Census Bureau,“Educational Attainment:People 25 Years Old and Over,by Total Money Earnings in 2008,”www.census.gov/hhes/www/cpstables/032009/perinc/new03_001.htm,accessed March 5,2010.
  8. See Goldin and Katz,The Race between Education and Technology,327.
  9. Ibid.,249-50.
  10. Ibid.,326-28.
  11. T.Piketty and E.Saez,“Income Inequality in the United States,1913-1998,”NBER Working Paper 8467,National Bureau of Economic Research,Cambridge,MA,2001.
  12. Ross Douthat and Reihan Salam,Grand New Party(New York:Doubleday,2008),55.
  13. See Lindsey,“Paul Krugman's Nostalgianomics.”
  14. See P.Gottschalk and R. Moffitt,“ The Growth of Earnings Instability in the U.S. Labor Market,”Brookings Papers on Economic Activity 25,no.2 (1994):217-72.
  15. See Goldin and Katz,The Race between Education and Technology;Lindsey,“Paul Krugman's Nostalgianomics.”
  16. See,for example,Nolan McCarthy,Keith Poole,and Howard Rosenthal,Polarized America:The Dance of Ideology and Unequal Riches(Cambrige,MA:MIT Press,2008).
  17. See Lindsey,“Paul Krugman's Nostalgianomics,”10.
  18. See,for example,A. Alesina and E.LaFerrara,“Preferences for Redistribution in the Land of Opportunities,”NBER Working Paper 8267,National Bureau of Economic Research,Cambridge,MA,2001.
  19. See Alberto Alesina and Edward Glaeser,Fighting Poverty in the US and Europe:A World of Difference(Oxford:Oxford University Press,2004),61.
  20. Ibid.
  21. Alexis de Tocqueville,Democracy in America(New York:Doubleday,1959),53.
  22. Robert J. Samuelson,“Indifferent to Inequality,”Newsweek,May 7,2001,45.
  23. The quote is from a description by Jennifer Hochschild on what her survey respondents believe,from What's Fair? American Beliefs about Distributive Justice(Cambridge,MA:Harvard University Press,1981).
  24. See Robert Frank,Falling Behind:How Rising Inequality Harms the Middle Class(Berkeley:University of California Press,2007).
  25. McCarthy,Poole,and Rosenthal,Polarized America.
  26. Aristotle,Politics,book V,parts 1-5(New York:Cambridge University Press,1988). Indeed,Abhijit Banerjee and Esther Duflo argue in“Inequality and Growth:What Can the Data Say?”(NBER Working Paper 7793,National Bureau of Economic Research,Cambridge,MA,2000) that changes in inequality in either direction tend to be associated with reduced growth.
  27. See R.Green and S.Wachter,“The American Mortgage Market in Historical and International Context,”Journal of Economic Perspectives 19, no.4(2005):93-114.
  28. See,for example,James R.Barth,S.Trimbath,and Glenn Yago,The Saving and Loan Crisis:Lessons from a Regulatory Failure(Los Angeles:Milken Institute,2004).
  29. Bethany McLean,“Fannie Mae's Last Stand,”Vanity Fair,February 2009.
  30. Steven Holmes,“Fannie Mae Eases Credit to Aid Mortgage Lending,”New York Times,September 30,1999.
  31. Wayne Barrett,“Andrew Cuomo and Fannie and Freddie:How the Youngest Housing and Urban Development Secretary in History Gave Birth to the Mortgage Crisis,”Village Voice,August 5,2008.
  32. National Home Ownership Strategy(Washington,DC:Department of Housing and Urban Development,1995),Chapter 4. I thank Professor Joseph Mason of Louisiana State University for bringing my attention to this document and for first highlighting these issues.
  33. See Lawrence McDonald and Patrick Robinson,A Colossal Failure of Common Sense:The Inside Story of the Collapse of Lehman Brothers(New York:Crown Business,2009).
  34. Neil Bhutta,“Giving Credit Where Credit Is Due? The Community Reinvestment Act and Mortgage Lending in Lower-Income Neighborhoods,”Federal Reserve Board Working Paper 2008-61,Washington,DC,2008. Also see Pater Wallison,“Deregulation and the Financial Crisis:Another Urban Myth,”American Enterprise Institute, www.aei.org/outlook/100089,October 2009.
  35. George W. Bush,“America's Ownership Society:Expanding Opportunities,June 17,2004, http://georgewbush-whitehouse.archives.gov/news/release/2004/08/20040809-9.html.
  36. George W. Bush,“Remarks by the President on Homeownership,”speech at the Department of Housing and Urban Development,Washington DC,June 18,2002.
  37. Ibid.
  38. See Peter J.Wallison and Charles W.Calomiris,The Last Trillion Dollar Commitment:The Destruction of Fannie Mae and Freddie Mac(Washington,DC:American Enterprise Institite,September 2008).
  39. Edward Pinto,“Sizing Total Exposure to Sub-Prime and Alt-A Loans in U.S.First Mortgage Market as of 6.30.08,”American Enterprise Insititute,www.aei.org/docLib/Pint-Sizing-Total-Exposure.pdf,accessed March 10,2010.
  40. Edward Pinto,“High LTV,Sub-Prime and Alt-A Originations over the Period 1992-1997 and Fannie,Freddie,FHA,and VA's Role,”American Enterprise Institute,www.aei.org/docLib/Pinto-High-LTV-Subprime-Alt-A.pdf,accsessd March 10,2010.
  41. Ibid
  42. Atif Mian and Amir Sufi,“The Consequences of Mortgage Credit Expansion:Evidence from the U.S.Mortgage Default Crisis,”Quarterly Journal of Economics 124,no.4(November 2009):1449-96.
  43. Peter Wallison,“Barney Frank,Predatory Lender,”Wall Street Journal,October 16,2009.
  44. Ibid.
  45. Of course,some of the change is also accounted for by the greater willingness of lenders to accept higher loan-to-value ratios as the credit market boomed. See James MacGee,“Why Didn’t Canada’s Housing Market Go Bust?”Federal Reserve Bank of Cleveland website,www.clevelandfed.org/research/commentary/2009/0909.cfm,December 2,2009.
  46. Nicolas P.Retsinas and Eric S.Belsky,eds.,Borrowing to Live:Consumer and Mortgage Credit Revisited(Washinton,DC:Brookings Institution Press,2008),14.
  47. Tim Landvoigt,Monika Piazzesi,and Martin Schneider,“The Housing Market(s) of San Diego,”presentation at Stanford University,2009.
  48. See,for example,IMF World Economic Outlook(Washington,DC:International Monetary Fund,September 2004),76.
  49. See,for example,Joseph Stiglitz,Free Fall(New York:Norton,2010).
  50. See Seymour Lipset,Agrarian Socialism:The Cooperative Commonwealth Federation in Saskatchewan;A Study in Political Sociology(Berkeley:University of California Press,1951).I thank Rodney Romcharan for this reference.
  51. Shawn Cole,“Fixing Market Failures or Fixing Elections:Agricultural Credit in India,”Harvard Business School working paper,www.hbs.edu/research/pdf/09-001.pdf,2008.
  52. U.S.Census Bureau,“Homeownership Rates for the U.S.and Regions:1965 to Present,”www.census.gov/hhes/www/housing/hvs/historic/index.html,accessed March 10,2010.
  53. See,for instance,Raghuram G.Rajan and Arvind Subramanian,“Aid and Growth:What Does the Cross-Country Evidence Really Show?” Review of Economics and Statistics 90,no.4(2008):643-65.

Chapter Two.Exporting to Grow

  1. See Angus Maddison,“Monitoring the World Economy,1820-1992,”University of Groningen,Faculty of Economics,www.ggdc.net/maddison,accessed February 2010.
  2. R.E.Lucas Jr.,“Why Doesn't Capital Flow from Rich to Poor Countries?”American Economic Review 80,no.2(May 1990):92-96.
  3. Lant Pritchett,“Where Has All the Education Gone?”World Bank Economic Review 15,no.3(2001):367-91.
  4. There are many antecedents to this view,though not necessarily in the precise way I have formulated it. One of the early formulations is by Albert Hirschman in The Strategy of Economic Development(New Haven,CT:Yale University Press,1958).
  5. See Angus Maddison,“The Economic and Social Impact of Colonial Rule in India,”Chapter 3 of Class Structure and Economic Growth:India and Pakistan Since the Moghuls(New York:Norton,1971).
  6. E.Glaeser,R.La Porta,F.Lopez-de-Silanes,and A.Shleifer,“Do Institutions Cause Growth?” NBER Working Paper 10568,National Bureau of Economic Research,Cambridge,MA,2004.
  7. See,for example,David S.Landes,Dynasties:Fortunes and Misfortunes of the World's Great Businesses(New York:Viking,2006).
  8. For instance,according to a recent study,50 to 60 percent of restaurants survive less than three years:see H.Parsa,J.Self,D.Njite,and T.King,“Why Restaurants Fail,”Cornell Hotel and Restaurant Administration Quarterly 46,no.3(2005):304-22.
  9. Historical Tables:Budget of the U.S.Government-Fiscal Year 2010,”Office of Management and Budget,www.whitehouse.gov/omb/budget/fy2010/assets/hist.pdf,accessed February 2010.
  10. From Daniel Defoe,A Plan of the English Commerce(1728),described in Ha-Joon Chang,Kicking Away the Ladder(London:Anthem Press,2002),20-21.
  11. Speech by Shri Syed Masudal Hossain in the Indian Parliament, Lok Sabha website,http://parliamentofindia.nic.in/Isdeb/Is11/ses5sp/0227089716.htm,accessed February 2010.
  12. See Daniel Yergin and Joseph Stanislaw,The Commending Heights:The Battle between Governments and the Marketplace That Is Remaking the Modern World(New York:Simon and Schuster,1998),12.
  13. See Michael Reid,The Forgotten Continent: The Battle for Latin America's Soul(New Haven,CT:Yale University Press,2007),127.
  14. See Yergin and Stanislaw,The Commanding Heights.
  15. See Robert Wade,Governing the Market:Economic Theory and the Role of Government in East Asian Industrialization(Princeton,NJ:Princeton University Press),79-80.
  16. See Yergin and Stanislaw,The Commanding Heights,176-77.
  17. See Wade,Governing the Market,80.
  18. Ibid.,81.
  19. See,for example,Alice Amsden,Asia's Next Giant(New York:Oxford University Press,1989),143-45.
  20. For Korea's main exports in 1970,see Mark L.Clifford,Troubled Tiger:Businessmen,Bureaucrats,and Generals in South Korea(Armonk,NY:M.E.Sharpe,1994),60.
  21. See Robert Brenner,The Economics of Global Turbulence(London:Verso,2006).
  22. See Hiroko Tabuchi,“Japan Strives to Balance Growth and Stability,” New York Times,September 15,2009.
  23. Quoted in T.Taniguchi, Japan's Banks and the“Bubble Economy”of the Late 1980s(Princeton,NJ: Center for International Studies, Program on US-Japan Relations,1993),9. Also quoted in Brenner, The Economics of Global Turbulence, 219.
  24. Why did the dot-com boom not do more to pull Japan out of its slump? In part, Japan was held back by its banking sector, which was in deep trouble. It was only after the banks were recapitalized and had cleared their balance sheets of bad loans in the early 2000s that they were in a position to resume lending.
  25. See Hiroko Tabuchi,“Once Slave to Luxury, Japan Catches Thirft Bug,”New York Times, September 21, 2009.
  26. Marcos Chamon and Eswar Prasad, “Why Are Saving Rates of Urban House-holds in China Rising?” Brookings Global Economy and Development Paper 31, Brookings Institution, Washington, DC, 2008.
  27. Peter Evans makes this point forcefully in Embedded Autonomy: States and Industrial Transformation (Princeton, NJ: Princeton University Press, 1995).

Chapter Three. Flighty Foreign Financing

  1. Through much of the 1990s, Germany ran current-account surpluses because of the economic consequences of reunification. By the early 2000s, it was back to running surpluses.
  2. For an excellent introduction to foreign financing, see Barry Eichengreen, Globalizing Capital: A History of the International Monetary System (Princeton,NJ: Princeton University press, 1996).
  3. I owe the term “boom in busts” to Gerry Caprio of Williams College.
  4. Martin Feldstein and Charles Horioka,“Domestic Saving and International Capital Flows,”Economic Journal 90(1980):314-29.
  5. Marc Lacey, “Kenyan Parliament Unites, for More Money,” New York Times, May 22, 2005, www.nytimes.com/2006/05/22/world/africa/22iht-kenya.html.
  6. See, for example, R.Rajan and L.Zingales, “Which Capitalism? Lessons From the East Asian Crisis,” Journal of Applied Corporate Finance 11, no.3(1998):40-48;R.Rajan and I.Tokatlidis,“Dollar shortages and Crises,” International Journal of Center Banking 1, no. 2(September 2005):177-220;D.Diamond and R.Rajan,“Banks, Short-Term Debt and Financial Crises: Theory, Policy Implications and Applications,”Carnegie-Rochester Conference Series on public Policy 54, no. 1(June 2001):37-71.
  7. Tarun Khanna and Krishna Palepu, “Is Group Affiliation Profitable in Emerging Markets? An Analysis of Diversified Indian Business Group,” Journal of Finance 55, no. 2(April 2000):867-91.
  8. The description of Alphatec is drawn from Mark L.Clifford and Peter Engardio, Meltdown: Asia’s Boom, Bust and Beyond (Paramus, NJ: Prentice-Hall, 2000),136-38.
  9. See Shalendra D.Sharma, The Asian Financial Crisis: Crisis, Reform, and Recovery (Manchester, U.K.: Manchester University Press, 2003), 42.
  10. The photograph is widely accessible, for example on the website of the International Political Economy Zone, http://ipezone.blogspot.com/2007/09/flashback-camdessus-suharto-pic.html, accessed March 10,2010.


Chapter Four. A Weak Safety Net

  1. I have concealed real names here.
  2. The ideas in this chapter evolved out of an initial office conversation with Martin Wolf of the Financial Times, to whom I owe thanks.
  3. Stacey Schreft, Aarti Singh, and Ashley Hodgson,“Jobless Recoveries and the Wait-and-See Hypothesis,”Economic Review, Federal Reserve Bank of Kansas City(4th quarter, 2005):81-99.
  4. R.Haskin and I.Sawhill, Creating an Opportunity Society (Washington, DC: Brookings Institution Press, 2009), 111.
  5. Erica Groshen and Simon Potter, “Has Structural Change Contributed to a Jobless Recovery?” Current Issues in Economics and Finance, Federal Reserve Bank of New York, 9, no.8(August 2003):1-7.
  6. Kathryn Koenders and Richard Rogerson, “Organizational Dynamics over the Business Cycle: A View on Jobless Recoveries,”Federal Rserve Bank of St.Louis Review 87, no.4(July-August 2005):555-80.
  7. Schreft, Singh, and Hodgson, “Jobless Recoveries.”
  8. Louis Uchitelle,“Labor Data Show Surge in Temporary Workers,” New York Times, December 20, 2009.
  9. Study by the U.K. National Council for Volunteer Organizations and United for a Fair Economy, cited in Alberto Alesina and Edward Glaeser, Fighting Poverty in the US and Europe(Oxford: Oxford University Press, 2004),45.
  10. See, for example, Joe Peek and Eric S.Rosengren, “Unnatural Selection: Perverse Incentives and the Misallocation of Credit in Japan,” American Economic Review 95, no. 4 (September 2005): 1144-66; Takeo Hoshi and Anil Kashyap, Corporate Financing and Governance in Japan: The Road to the Future (Cambridge, MA: MIT Press, 2004).
  11. See “A Fork in the Road,” Financial Times, December 11, 2009.
  12. See, for example, Clayton Christensen, The Innovator’s Dilemma(New York: Harper Paperbacks, 2003).
  13. National Science Foundation, Science and Engineering Indicators, Chapter 5, Appendix Table 5-43, National Science Foundation, www.nsf.gov/statistics/seind10/c5/c5s4.htm, accessed March 10, 2010.
  14. Alesina and Glaeser, Fighting Poverty, 19.
  15. Talkin’'bout My Generation: The Economic Impact of Aging U.S. Baby Boomers, McKinsey Global Institute, Washington, DC, 2008.
  16. See, for example, Louis Hartz, The Liberal Tradition in America(San Diego, CA: Harvest HBJ, 1991).
  17. Alesina and Glaeser, Fighting Poverty, 197.
  18. See Theda Skocpol, Protecting Soldiers and Mothers: The Political Origins of Social Policy in the United States(Cambridge, MA: Belknap Press, 1992), 50.
  19. See Raghuram Rajan and Luigi Zingales, Saving Capitalism from the Capitalists(Princeton, NJ: Princeton University Press, 2004).
  20. See Alesina and Glaeser, Fighting Poverty.
  21. See Jacob S.Hacker and Paul Pierson, “Business Power and Social Policy: Employers and Formation of the American Welfare State,” Politics and Society 30,no.2 (June 2002):277-325.
  22. See chart “Unemployment during the Depression,”MSN Encarta,http://encarta.msn.com/media_461546193/unemployment_during_the_depression.html,accessed December 20, 2009.
  23. See Hacker Pierson,“Business Power and Social Policy.”
  24. See Peter A.Swenson, “Varieties of Capitalist Interests: Power, Institutions, and the Regulatory Welfare State in the United States and Sweden,” Studies in American Political Development 18(Spring 2004):1-29.
  25. See John B.Taylor,“The Lack of an Empirical Rationale for a Revival of Discretionary Fiscal Policy,”CES Info Forum 10, no. 2(Summer 2009):9-13.
  26. Elizabeth Drew,“Thirty Days of Barack Obama,”New York Review of Books, March 26, 2009, www,nybooks.com/articles/22450.
  27. Gerald Seib,“In Crisis, Opportunity for Obama,”Wall Street Journal, November 21, 2008.


Chapter Five. Form Bubble to Bubble

  1. Ben Bernanke, testimony before the Senate Banking Committee, Washington, DC, September 23, 2008, http://banking.senate.gov/public/index.cfm?FuseAction=Hearings.Testimony&Hearing_ID=7a41ae9e-30b2-4d7f-8f1b-4ef2e8ae28f7&Witness_ID=c52a9dcc-1eb1-474c-a493-461c8fef9afd, accessed March 28, 2010.
  2. Ben Bernanke,“Asset Price Bubbles and Monetary Policy,”Speech made at the New York Chapter of the National Association of Business Economists, October 15, 2002.
  3. See Ben Bernanke,“An Unwelcome Fall in Inflation,”remarks made at the Economics Roundtable, University of California, San Diego, La Jolla, California, July 23, 2003.
  4. See “Lessons for Monetary Policy from Asset Price Fluctuations,” Chapter 3, World Economic Outlook (Washington, DC: International Monetary Fund, October 2009).
  5. John Taylor, Getting Off Track: How Government Actions and Interventions Caused, Prolonged, and Worsened the Financial Crisis (Stanford, CA: Hoover Institution Press, 2009).
  6. See Alan Blinder, “Monetary Policy Today: Sixteen Questions and about Twelve Answer,” in Central Banks in the 21st Century, ed. S. Fernandez de Lis and F.Restoy (Madrid: Banco de Espana, 2006), 31-72, which cites evidence indicating that the Greenspan Fed was more focused on output and unemployment than inflation. The Fed may be more conscious about unemployment than, say, the European Central Bank. For example, see Joseph Lupton, “The Central Bank Bucket List”(JP Morgan Economic Research Note, Global Data Watch, JP Morgan, New York, September 11, 2009), which shows that the U.S. Federal Reserve started raising rates 20 months after peak unemployment in the 1990-91 recession and 12 months after peak unemployment in the 2001 recession. By contrast, the euro area not only cut rates less but also was quicker to raise rates, doing, so 7 months after peak unemployment on average in the 1991 recession and 9 months after peak unemployment in the 2001 recession.
  7. See David Backus and Jonathan Wright,“Cracking the Conundrum,” New York University Working Paper, New York, 2007.
  8. See Claudio Borio and Haibin Zhu,“Capital Regulation, Risk-Taking and Monetary Policy: A Missing Link in the Transmission Mechanism?” Bank of International Settlements Working Paper 268, Basel, 2009; Raghuram Rajan,“Has Financial Development Increased Risk Taking?” Proceeding of the Jackson Hole Conference(Kansas City, MO: Federal Reserve Bank of Kansas City, August 2005), 313-69.
  9. I thank Rakesh Mohan, former deputy governor at the Reserve Bank of India, for pointing out this trend to me.
  10. P.Gourinchas and H.Rey,“From World Banker to World Venture Capitalist: US External Adjustment and the Exorbitant Privilege,” NBER Working Paper 11563, National Bureau of Economic Research, Cambridge, MA, 2005.
  11. B.Bernanke, M.Gertler, and S.Gilchrist, “the Financial Accelerator and the Flight to Quality,” Review of Economics and Statistics 78, no. 1(February 1996):1-15.
  12. Studies using detailed banking data now show that low interest rates cause riskier lending. See G.Jimenez, S.ongenga, J.Peydro, and J.Saurina, “Hazardous Times for Monetary Policy: What Do Twenty-Three Million Bank Loans Say about the Effects of Monetary Policy on Credit Risk?” CEPR Discussion Paper No.6514,Center for Economic Policy Research, London, 2007; V.Ionnadou, S.ongenga, and J.Peydro, “Monetary Policy, Risk Taking and Pricing: Evidence from a Quasi-Natural Experiment,“paper presented at IMF Annual Research Conference, Washington, DC, November 2008.
  13. See Raghuram G.Rajan,“Investment Restraint, the Liquidity Glut, and Global Imbalances,” remarks presented at the Conference on Global Imbalances, Bali, Indonesia, November 16, 2006.
  14. See A.Shleifer and R.Vishny, “The Limits of Arbitrage,” Journal of Finance 52, no.1(1997): 35-55, for a theory as to why arbitrageurs may find it difficult to bring asset prices back in line even without short-sales constraints.
  15. See Claudio Borio and Philip Lowe,“Asset Prices, Financial and Monetary Stability: Exploring the Nexus,” BIS Working Paper 114, Bank for International Settlements, Basel, July 2002.
  16. See, for example, Bernanke,“Asset Price Bubbles and Monetary Policy.”
  17. Alan Greenspan, speech at the American Enteprise Institute, December, 5, 1996.
  18. Alan Greenspan, The Age of Turbulence: Adventures in a New World(New York: Penguin press, 2007), 176-78.
  19. Alan Greenspan,“Opening Remarks,” Federal Reserve Bank of Kansas City symposium, Jackson Hole, WY, August 2002.
  20. Ben Bernanke,“Monetary Policy and the Housing Bubble,” Speech delivered at the annual meeting of the American Economic Association, January 3, 2010.
  21. Marek Jarocinski and Frank Smets, “House Prices and the Stance of Monetary Policy,” Federal Reserve Bank of St.Louis Review 90, no. 4(July-August 2008): 319-65.
  22. However, studies have identified a clear relationship between the level of interest rates and the level of house prices across countries.


Chapter Six. When Money Is the Measure of All Worth
  1. This example relies on Peter Hoffman, Gilles Postel-Vinay, and Jean-Laurent Rosenthal,Surviving Large Losses:Financial Crises, the Middle Class,and the Development of Capital Markets(Cambridge, MA:Belknap Press,2007),149-51.
  2. Adam Smith,An Inquiry into the Causes of the Wealth of Nations(Chicago:University of Chicago Press,1976),18.
  3. Dan Ariely, Emir Kamenica, and Drazen Prelec,“Man's Search for Meaning: The Case of Legos,”Journal of Economic Behavior and Organization 67, no.3(September 2008):671-77.
  4. See James Chanos,“Prepared Statement:U.S.Securities and Exchange Commission Roundtable on Hedge Funds,”U.S.Securities and Exchange Commission,www.sec.gov/spotlight/hedgefunds/hedge-chanos.htm,accessed March 10,2010.
  5. Jill Riepenhoff and Doug Haddox,“Risky Refinancings Deepen Financial Hole,”Columbus Dispatch,June 2,2008.
  6. See Allen Frankel,“The Risk of Relying on Reputational Capital:A Case Study of the 2007 Failure of New Century Financial,” BIS Working Paper 294,Bank for International Settlements, Basel, 2009.
  7. James R.Hagerty, Ruth Simon, Michael Corkery,and Gregory Zuckerman,“Home Stretch:At a Mortgage Lender,Rapid Rise,Faster Fall,”Wall Street Journal,March 12,2007.
  8. Riepenhoff and Haddox,“Risky Refinancings.”
  9. For arguments and evidence along these lines, see U.Rajan, A.Seru, and V.Vig,“The Failure of Models That Predict Failure:Distance,Incentives and Defaults,”University of Chicago working paper,2009.
  10. Even the credit score of a borrower could be“managed,”with arrangements sometimes being made for a borrower to piggyback,for a fee,on the loan of a stranger with higher credit quality. See Frankel, “The Risk of Relying on Reputational Capital”;David Streitfield,“In Appraisal Shift,Lenders Gain Power and Critics,”New York Times,August 19,2009.
  11. Riepenhoff and Haddox,“Risky Refinancings.”
  12. Bradley Keoun and Steven Church,“New Century,Biggest Subprime Casualty,Goes Bankrupt,”Bloomberg.com,www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601087&refer=home&sid=aXHDSbOcAChc,accessed March 10,2010.
  13. See Atif Mian and Amir Sufi,“The Consequences of Mortgage Credit Expansion:Evidence from the U.S. Mortgage Default Crisis,”Quarterly Journal of Economics 124,no.4(November 2009):1449-96.
  14. For a model of how volume can swamp incentives,see Andrei Shleifer and Robert Vishny,“Unstable Banking,”NBER Working Paper 14943,National Bureau of Economic Research,Cambridge,MA,2009.
  15. See Frankel, “The Risk of Relying on Reputational Capital.”
  16. Peter Wallison,“Barney Frank:Predatory Lender,”Wall Street Journal,October16,2009.

Chapter Seven.Betting the Bank
  1. This example borrows from Joshua Coval, Jakub Jurek, and Erik Stafford,“The Economics of Structured Finance,”Harvard Business School Working Paper 09-060,Cambridge,MA,2008.
  2. Tim Rayment,“The Man with the Trillion Dollar Price on His Head,” Sunday Times,May 17,2009.
  3. Ibid.
  4. Shareholder Report on UBS's Writedowns,UBS,Zurich,April 18,2008.
  5. See the colorful account in Lawrence McDonald and Patrick Robinson,A Colossal Failure of Common Sense(New York:Crown Business,2009).
  6. Eric Dash and Julie Creswell,“The Rush to Riches that Undid Citigroup: Banking Giant's Management Failed to Monitor the Risks Tied to Its Deals,”International Herald Tribune,November 24,2008.
  7. Andrew Ellul and Vijay Yarramilli,“Stronger Risk Controls,Lower Risk:Evidence from U.S.Bank Holding Companies,”Indiana University working paper,Bloomington,2010.Available at Social Science Research Network,http://ssrn.com/abstract=1550361.
  8. Rudiger Fahlenbrach and Rene Stulz,“Bank CEO Incentives and the Credit Crisis,”NBER Working Paper 15212,National Bureau of Economic Research,Cambridge,MA,July 2009.
  9. McDonald and Robinson,Colossal Failure.
  10. Calvin Trillin,“Wall Street Smarts,”New York Times,October 14,2009.
  11. Ibid.
  12. Thomas Philippon and Ariell Reshef,“Wages and Human Capital in the U.S.Financial Industry:1909-2006,”NBER Working Paper 14644, National Bureau of Economic Research, Cambridge,MA,2009.
  13. See R.Rajan,“Why Bank Credit Policies Fluctuate:A Theory and Some Evidence,” Quarterly Journal of Economics 109,no.2(May 1994):399-441.
  14. Andrew Ross Sorkin,Too Big to Fail(New York:Viking,2009),145.
  15. Michiyo Nakamoto and David Wighton, “Citigroup Chief Stays Bullish on Buyouts,”Financial Times,July 9,2007.
  16. Gillian Tett, Fool's Gold(New York:Free Press,2009),144-45.
  17. Ibid.,112-13.
  18. I.Cheng, H.Hong,and J.Scheinkman, “Yesterday's Heroes:Compensation and Creative Risk Taking,”working paper, Princeton University,2009.
  19. Steve Fishman,“Burning Down His House:Is Lehman CEO Dick Fuld the True Villain in the Wall Street Collapse?” New York magazine,November 30,2008,http://nymag.com/news/business/52603/index3.html#ixzzo XFCXEyhZ.
  20. Sorkin,Too Big to Fail,273.
  21. Andrea Beltratti and Rene Stulz,“Why Did Some Banks Perform Better during the Credit Crisis? A Cross-Country Study of the Impact of Governance and Regulation,”NBER Working Paper 15180,National Bureau of Economic Research,Cambridge,MA,July 2009.
  22. See editorial,“No Line Responsibilities':What Robert Rubin Did for His $115 Million,”Wall Street Journal,December 3,2008,http://online.wsj.com/article/SB122826632081174473.html.
  23. See Viral V.Acharya,Thomas Cooley,Matthew Richardson,and Ingo Walter, “Manufacturing Tail Risk:A Perspective on the Financial Crisis of 2007-09,”working paper,New York University Stern School of Business,2009.
  24. Caroline Baum,“Fed Should Read Its Own Memo on Rising-Rate Risk,”Bloomberg.com,January 19,2010,www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601039&sid=aygo_Qm9sZ9I.
  25. See Tom Braithwaite,“Banks Face Probe over Trading in Tarp Frenzy,” Financial Times,February 1,2010.
  26. Ibid.
  27. Henry Paulson, On the Brink:Inside the Race to Stop the Collapse of the Global Financial System(New York:Business Plus,2009),293.
  28. D.Diamond and R.Rajan,“Fear of Firesales and Credit Freezes,”NBER Working Paper 14925,National Bureau of Economic Research,Cambridge,MA,2009.

Chapter Eight.Reforming Finance
  1. Matt Taibbi,“Inside the Great American Bubble Machine,” Rolling Stone,July 2,2009.
  2. See the discussion in Donncha Marron,Consumer Credit in the United States:A Sociological Perspective from the 19th Century to the Present(New York:Palgrave Macmillan,2009),3-5.
  3. Benjamin Franklin,The Way to Wealth,Wealth Reader,http://wealthreader.com/book/the_way_to_wealth/1,accessed March 10,2010(italics in original).
  4. See Robert Higgs,Crisis and Leviathan:Critical Episodes in the Growth of American Government(Oxford:Oxford University Press,1987),179.
  5. For an excellent paper on tail risk,see Viral V.Acharya,Thomas Cooley,Matthew Richardson,and Ingo Walter,“Manufacturing Tail Risk:A Perspective on the Financial Crisis of 2007-09,”working paper,New York University Stern School of Business,2009.
  6. Raghuram Rajan,“Bankers' Pay Is Deeply Flawed,”Financial Times,Junuary 9,2008.
  7. Dennis Berman,“Where Was Lehman’s Board?”Wall Street Journal,September 15,2008,http://blogs.wsj.com/deals/2008/09/15/where-was-lehmans-board/.
  8. The ideas on disclosure are based on a working paper by the Squam Lake Working Group on Financial Regulation,“A New Information Structure for Financial Markets,”Council on Foreign Relations,www.cfr.org/publication/18568/new_information_infrastructure_for_financial_markets.html,February 2009.
  9. See Andrew Ross Sorkin,Too Big to Fail(New York:Viking, 2009),304.
  10. See D.Diamond and R.Rajan,“Illiquidity and Interest Rate Policy,”NBER Working Paper 15197,National Bureau of Economic Research,Cambridge,MA,2009.
  11. This is a proposal made by the Squam Lake Group in its forthcoming report,to be published by Princeton University Press.
  12. Banks should benefit by committing to their clients that they will not trade using their information or against their interests.Some boutique investment banks use the fact they have no conflicts of interest as a selling point. Perhaps this trend will catch on,in which case regulation will be unnecessary.
  13. For a detailed explanation of why equity capital is costly in banks,those familiar with the Modigliani-Miller theorem can consult D.Diamond and R.Rajan, “A Theory of Bank Capital,”Journal of Finance 55,no.6(December 2000):2431-65.
  14. See the proposal “An Expedited Resolution Mechanism for Distressed Financial Firms:Regulatory Hybrid Securiteis,” Council on Foreign Relations,www.cfr.org/publication/19002/expedited_resolution_mechanism_for_distressed_financial_firms.html,April 2009.
  15. See A.Kashyap,R.Rajan,and J.Stein, “Rethinking Capital Regulation,”paper prepared for the Federal Reserve Bank of Kansas City symposium “Maintaining Stability in a Changing Financial System,”Jackson Hole,WY,August 21-23,2008.
  16. See Aaron Wildavsky,Searching for Safety(New Brunswick,NJ:Transaction Books,1988).
  17. See Thomas Hoenig,president of the Federal Reserve Bank of Kansas City,“Perspectives on the Recent Financial Market Turmoil,”speech at the 2008 Institute of International Finance Membership Meeting, Rio de Janeiro,Brazil,March 5,2008.
  18. See,for example,the proposed House Financial Regulatory Reform Bill of 2009.
  19. See Sorkin,Too Big to Fail,490.
  20. Prime Reserves,a money-market fund,suffered losses on its Lehman debt holdings after the Lehman collapse.Because it paid out $1 for every dollar invested instead of the $0.97 or so that the investments were now worth,investors rushed to the exit to avoid being forced to bear the losses. If the fund had marked its assets to market and paid out only $0.97,there would have been less of a panic. Again,in a crisis,perhaps no asset is safe without a government guarantee,including money-market funds that are invested in anything other than Treasury bills.
  21. I thank Viral Acharya for suggesting this term.
  22. Louis D.Brandeis to Robert W.Bruere,Columbia Law Review 31(1922):7.
  23. Louis D.Brandeis,Other People's Money:And How the Bankers Use It(Washington,DC:National Home Library Foundation,1933),62.

Chaper Nine.Improving Access to Opportunity in America
  1. Alberto Alesina and George-Marios Angeletos,“Corruption,Inequality and Fairness,”working paper,Harvard Institute of Economic Research,Harvard University,2005.
  2. See R.Rajan,“Rent Preservation and the Persistence of Underdevelopment,”American Economic Journal:Macroeconomics 1,no.1(January 2009):178-218.
  3. This section relies extensively on R.Haskin and I.Sawhill, Creating an Opportunity Society (Washington, DC: Brookings Institution Press, 2009), and J.Heckman and A.Krueger, Inequality in America (Cambridge, MA: MIT Press, 2005).
  4. David Barker, “In Utero Programming of Chronic Disease,” Clinical Science 95, no.2(1998): 115-28; David Barker, “Maternal and Fetal Origins of Coronary Heart Disease,” Journal of Royal College of Physicians 28, no.6(1994): 544-51; David Barker, “The Fetal Origins of Adult Hypertension,” Journal of Hypertension Supplement 10, no.7(1992): S39-44.
  5. James Heckman, “Lessons from the Bell Curve,” Journal of Political Economy 103, no.5(1995): 1091-120.
  6. Haskins and Sawhill, Creating an Opportunity Society, 134.
  7. See Santiago Levy, Progress against Poverty: Sustaining Mexico's Progresa-Oportunidades Program(Washington, DC: Brookings Institution Press, 2006).
  8. James S.Coleman, Educational Equality of Opportunity, U.S. Department of Health, Education, and Welfare, 1966.
  9. James Heckman,“Schools, Skills, and Synapses,” NBER Working Paper 14064, National Bureau of Economic Research, Cambridge, MA, 2008.
  10. Heckman and Krueger, Inequality in America, 95; S.Bowles and H.Gintis, Schooling in Capitalist America(New York: Basic Books, 1976).
  11. J.Coleman and T.Hoffer, Public and Private High Schools(New York: Basic Books,1983).
  12. See Haskin and Sawhill, Creating an Opportunity Society, 144-45.
  13. Barack Obama, speech at Democratic National Convention, quoted in Washington Post, July 27, 2004, www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A19751-2004 Jul27.html.
  14. Anthony Bryk, Penny Bender Sebring, Elaine Allensworth, Stuart Luppescu, and John Easton, Organizing Schools for Improvement: Lessons from Chicago(Chicago: University of Chicago Press, 2009).
  15. Doris Entwisle, Karl Alexander, and Linda Olsen, Children, Schools, and Inequality(Boulder, CO: Westview, 1997).
  16. Alan Krueger, “Inequality: Too Much of a Good Thing,” in Heckman and Krueger, Inequality in America.
  17. Much of what follows is based on the report of the Teaching Commission, a private nonpartisan group chaired by Lou Gerstner, former CEO of IBM. Their 2004 report “Teaching at Risk: A Call to Action” can be found at www.csl.usf.edu/teaching%20at%20risk.pdf.
  18. See Atila Abdulkadiroglu, Joshua Angrist, Susan Dynarski, Thomas Kane, and Parag Pathak, “Accountability and Flexibility in Public Schools: Evidence from Boston's Charters and Pilots,” NBER Working Paper 15549, National Bureau of Economic Research, Cambridge, MA, 2009.
  19. See Sam Dillon “Obama to Seek Sweeping Change in‘No Child' Law,” New York Times, February 1, 2010.
  20. See Haskin and Sawhill, Creating an Opportunity Society, 149.
  21. Ibid.,153.
  22. Ibid.,158.
  23. This paragraph is based on David Deming and Susan Dynarski, “Into College and Out of Poverty? Policies to Increase the Post-Secondary Attainment of The Poor,” NBER Working Paper 15387, National Bureau of Economic Research, Cambridge, MA, 2009.
  24. Susan Dynarski, The Economics of Student Aid, NBER Reporter Research Summary 2007, no.1, National Bureau of Economic Research, Cambridge, MA, 2007.
  25. OECD, Health Data 2008: Statistics and Indicators for 30 Countries(Paris: Organization for Economic Co-operation and Development, 2008).
  26. The peer group consisted of Canada, France, Germany, Japan, Switzerland, and the United Kingdom. See Alan Garber and Jonathan Skinner, “Is American Healthcare Uniquely Inefficient?” Journal of Economic Perspectives 22, no.4(Fall 2008):27-50.
  27. This and the next paragraph rely on Garber and Skinner, “Is American Healthcare Uniquely Inefficient?”
  28. Chris Peterson and Rachel Burton, US Healthcare Spending: Comparison with Other OECD Countries(Washington, DC: Congressional Research Service, 2007).
  29. Andrew Pollack, “Hospitals Look to Nuclear Tool to Fight Cancer,” New York Times, December 26, 2007.
  30. See Garber and Skinner, “Is American Healthcare Uniquely Inefficient?”
  31. Katherine Baicker, Elliott S.Fisher, and Amitabh Chandra, “Malpractice Liability Costs and the Practice of Medicine in the Medicare Program,” Health Affairs 26, no.3(May-June 2007):841-52.
  32. For the highly paid workers in the financial sector, I argue that having a stake in the firm can improve incentives. However, some reasonable portion of their savings should be independent of the health of their firms.
  33. See, for instance, Robert Shiller, The New Financial Order(Princeton, NJ:Princeton University Press, 2003),118-19.
  34. The next few paragraphs draw on my previous book with Luigi Zingales, Saving Capitalism from the Capitalists(Princeton, NJ: Princeton University Press, 2004).
  35. Shlomo Benartzi and Richard Thaler, “Save More Tomorrow: Using Behavioral Economics to Increase Employee Savings,” unpublished manuscript, University of Chicago.


Chapter Ten. The Fable of the Bees Replayed

  1. Bernard Mandeville, The Fable of the Bees(1714) (Oxford: Clarendon Press, 1957).
  2. Ibid.
  3. Yashwant Sinha, speech at World Economic Forum, Davos, Switzerland, January 2001.
  4. Jeffry Frieden, “ Global Imbalances, National Rebalancing, and the Political Economy of Recovery,” working paper, Counil on Foreign Relations, New York, 2009.
  5. Ibid.
  6. “Leaders' Statement: The Pittsburgh Summit,” Pittsburgh Summit, www.pittsburgh summit.gov/mediacenter/129639.htm, September 25, 2009.
  7. M.Goldstein and N.Lardy, The Future of China's Exchange Rate Policy (Washington, DC: Peterson Institute for International Economics, 2009).
  8. See Dani Rodrik,“The Real Exchange Rate and Economic Growth,” working paper, Kennedy School of Government, Harvard University, 2008.
  9. See George Monbiot,“Keynes Is Innocent: The Toxic Spawn of Bretton Woods Was No Plan of His,” Guardian, November 18, 2008.
  10. See Eswar S.Prasad,“Is the Chinese Growth Miracle Built to Last?” China Economic Review 20(2009): 103-23.
  11. Economists will see that I am arguing here that the income effect swamps the substitution effect.
  12. See Tarun Khanna and Yasheng Huang, “Can India Overtake China?” Foreign Policy(July-August 2003): 75-81.


Epilogue

  1. Cited in “Counting Their Blessings,” Economist, January 2, 2010.

注(日本語)

NOTES

序章

  1. 一例はPaul Krugman,“How Did Economists Get It So Wrong?”《ニューヨーク・タイムズ》2009年9月6日。www.nytimes.com/2009/09/06/magazine/06Economict.html; john H. Cochrane,“How Did Paul Krugman Get It So Wrong?”University of Chicago Booth School of Business,
    http://faculty.chicagobooth.edu/john.cochrane/research/Papers/krugman_response.htm
    2010年3月5日にアクセス。
  2. J.Lahart,“Mr.Rajan Was Unpopular ( but Prescient ) at Greenspan Party,”《ウォールストリート・ジャーナル》2009年1月2日。
  3. カーメン・M・ラインハート、ケネス・S・ロゴフ『国家は破綻する――金融危機の800年』(日経BP社)。歴史上の危機の共通点を詳述しているすばらしい研究。
  4. M. Brunnermeier,“Deciphering the Liquidity and Credit Crunch,2007-2008,”Journal of Economic Perspective  23,no.1 (2009年冬): 77-100頁;G.Gorton,“Information, Liquidity, and the (Ongoing) Panic of 2007,”全米経済研究所調査報告書14649、2009年。D.Diamond and R. Rajan,“The Credit Crisis: Conjectures about Causes and Remedies,”American Economic Review 99 (2009年): 606-610頁。金融危機については数多くのすぐれた本が書かれている。ジリアン・テット『愚者の黄金』(日本経済新聞出版社)、Richard Posner, A Failure of Capitalism(Cambridge, MA: Harvard University Press,2009年)、アンドリュー・ロス・ソーキン『リーマン・ショック・コンフィデンシャル』(早川書房)、デイビッド・ウェッセル『バーナンキは正しかったか? FRBの真相』(朝日新聞出版)。
  5. A. Atkinson, T.Piketty, and E.Saez,“Top Incomes in the Long Run of History,”全米経済研究所調査報告書15408、2009年。
  6. J.Anderson,“Wall Street Winners Get Billion-Dollar Paydays,”《ニューヨーク・タイムズ》2010年4月16日。www.nytimes.com/2008/04/16/business/16 wall.html
  7. Stacey Schreft, Aarti Singh, and Ashley Hodgson,“Jobless Recoveries and the Wait-and-See Hypothesis,”Economic Review, Federal Reserve Bank of Kansas City(2005年第4四半期):81]99頁。
  8. 同上。


第1章 金がなければ借りればいい
  1. たとえば、リチャード・フロリダ『クリエイティブ資本論 新たな経済階級の台頭』(ダイヤモンド社)参照。
  2. Claudia Goldin and Lawrence Katz,“The Race between Education and Technology”,Cambridge, MA: Belknap Press, 2009年、231頁。
  3. 同330-331頁。
  4. 米国国勢調査局“Educational Attainment in the United States: 2008”。
    www.census.gov/population/www/socdemo/education/cps2oo8.html 2010年3月5日にアクセス。
  5. Brink Lindsey,“Paul Krugman's Nostalgianomics: Economic Policies, Social Norms, and Income Inequality”, CATO研究所貿易政策研究センター 調査結果報告書、2009年、Washington DC.
  6. 計算はGoldin とKatzの“The Race between Education and Technology”52頁にもとづくもの。
  7. 米国国勢調査局“Educational Attainment: People 25 Years Old and Over, by Total Money Earnings in 2008”
    www.census.gov/hhes/www/cpstables/032009/perinc/new03_001.htm 2010年3月5日にアクセス。
  8. Goldin とKatzによる“The Race between Education and Technology”327頁。
  9. 同249-250頁。
  10. 同326-328頁。
  11. T.Piketty and E.Saez,“Income Inequality in the United States, 1913-1998”,全米経済研究所 調査結果報告書8467, Cambridge MA, 2001年。
  12. Ross Douthat and Reihan Salam,“Grand New Party,”New York Doubleday, 2008年、55頁。
  13. Lindsey,“Paul Krugman’s Nostalgianomics”。
  14.  P.Gottschalk and R. Moffitt,“The Growth of Earnings Instability in the U.S. Labor Market,”Brookings Papers on Economic Activity 25 no.2 1994年、217-272頁。
  15.  Goldin and Katz,“The Race between Education and Technology,”Lindsey“Paul Krugman's Nostalgianomics”.
  16. たとえば、Nolan McCarthy, Keith Poole, and Howard Rosenthal,“Polarized America:The Dance of Ideology and Unequal Riches,”Cambridge MA MIT Press 2008年。
  17. Lindsey,“Paul Krugman's Nostalgianomics”10頁。
  18. たとえば、A. Alesina and E.LaFerrara,“Preferences for Redistribution in the Land of Opportunities”,全米経済研究所 調査結果報告書 8267、Cambridge MA, 2001年。
  19. Alberto Alesina and Edward Glaeser,“Fighting Poverty in the US and Europe: A World of Difference”,
    Oxford University Press, 2004年,61頁。
  20. 同上。
  21. アレクシ・ド・トクヴィル『アメリカのデモクラシー』(岩波書店)。
  22. Robert J. Samuelson,“Indifferent to Inequality,”《ニューズウィーク》2001年5月7日、45頁。
  23.  “What's Fair? American Beliefs about Distributive Justice”(Cambridge MA, Harvard University Press, 1981) から、ジェニファー・ホクスチルドが行った調査の回答者がなにを信じているかについて述べている部分を引用。
  24. Robert Frank,“Falling Behind: How Rising Inequality Harms the Middle Class,”Berkeley University of California Press, 2007年。
  25. McCarthy, Poole, and Rosenthal,“Polarized America”
  26. “Politics”book V, parts 1-5(アリストテレス, New York:Cambridge University Press,1988年、邦訳『政治学』)。実際、アビジット・バナジーとエスター・デュフロは“Inequality and Growth: What Can the Data Say?”(全米経済研究所調査結果報告書7793, 2000年)で、どちらの方向にしても格差を是正するには経済成長を抑制することだと論じている。
  27. R.Green and S.Wachter,“The American Mortgage Market in Historical and International Context,”Journal of Economic Perspectives 19, no.4, 2005年、93-114頁。
  28. たとえば、James R.Barth, S.Trimbath,and Glenn Yago,“The Saving and Loan Crisis:Lessons from a Regulatory Failure,”Los Angeles, Milken Institute, 2004年。
  29. Bethany McLean,“Fannie Mae's Last Stand”《ヴァニティフェア》2009年2月。
  30. Steven Holmes,“Fannie Mae Eases Credit to Aid Mortgage Lending”《ニューヨーク・タイムズ》1999年9月30日。
  31. Wayne Barrett,“Andrew Cuomo and Fannie and Freddie: How the Youngest Housing and Urban Development Secretary in History Gave Birth to the Mortgage Crisis”,《ヴィレッジ・ヴォイス》,2008年8月5日。
  32. “National Home Ownership Strategy”(住宅都市開発省 1995年) 第4章。この書類の存在を教えてくれ、最初にこの問題を強調してくれたルイジアナ州大学のジョゼフ・メイソン教授に感謝する。
  33. ローレンス・マクドナルド、パトリック・ロビンソン『金融大狂乱 リーマン・ブラザーズはなぜ暴走したのか』(徳間書店)。
  34. Neil Bhutta,“Giving Credit Where Credit Is Due? The Community Reinvestment Act and Mortgage Lending in Lower-Income Neighborhoods,”FRB調査結果報告書2008-61、Washington DC, 2008年、Pater Wallison“Deregulation and the Financial Crisis:Another Urban Myth”,アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所 www.aei.org/outlook/100089, 2009年10月。
  35. “America’s Ownership Society: Expanding Opportunities”(ジョージ・W・ブッシュ、2004年6月17日)http://georgewbush-whitehouse.archives.gov/news/release/2004/08/20040809-9.html
  36. “Remarks by the President on Homeownership”(ジョージ・W・ブッシュ, 住宅都市開発省でのスピーチ, 2002年6月18日)。
  37. 同上。
  38. Peter J.Wallison and Charles W.Calomiris,“The Last Trillion Dollar Commitment:The Destruction of Fannie Mae and Freddie Mac”, アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所、2008年9月。
  39. “Sizing Total Exposure to Sub-Prime and Alt-A Loans in U.S.First Mortgage Market as of 6.30.08”(エドワード・ピント, アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所)
    www.aei.org/docLib/Pint-Sizing-Total-Exposure.pdf 2010年3月10日にアクセス。
  40. Edward Pinto “High LTV, Sub-Prime and Alt-A Originations over the Period 1992-1997 and Fannie, Freddie, FHA, and VA's Role”,アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所。
    www.aei.org/docLib/Pinto-High-LTV-Subprime-Alt-A.pdf 2010年3月10日にアクセス。
  41. 同上。
  42. Atif Mian and Amir Sufi,“The Consequences of Mortgage Credit Expansion:Evidence from the U.S.Mortgage Default Crisis,”Quarterly Journal of Economics 124, no.4, 2009年11月, 1449-1496頁。
  43. Peter Wallison,“Barney Frank, Predatory Lender,”《ウォールストリート・ジャーナル》2009年10月16日。
  44. 同上。
  45. もちろん、変化の一部はクレジット市場の過熱によって貸し手がより大きなLTV比率を受け入れたことで説明される。James MacGee,“Why Didn’t Canada’s Housing Market Go Bust?”、クリーヴランド地区連銀のウェブサイト www.clevelandfed.org/research/commentary/2009/0909.cfm 2009年12月2日。
  46. Nicolas P.Retsinas and Eric S.Belsky,eds.,“Borrowing to Live:Consumer and Mortgage Credit Revisited”,Washington, DC: Brookings Institution Press,2008年、14頁。
  47. Tim Landvoigt,Monika Piazzesi,and Martin Schneider,“The Housing Market(s) of San Diego,”スタンフォード大学でのプレゼンテーション、2009年。
  48. たとえば、国際通貨基金による世界経済見通し(Washington,DC, 2004年9月)76頁参照。
  49. たとえば、ジョセフ・スティグリッツ『フリーフォール グローバル経済はどこまで落ちるのか』(徳間書店)。 
  50. Seymour Lipset,“Agrarian Socialism: The Cooperative Commonwealth Federation in Saskatchewan;A Study in Political Sociology,”Berkeley University of California Press, 1951年を参照。この文献に関してはロドニー・ロムチャランに感謝する。
  51. Shawn Cole,“Fixing Market Failures or Fixing Elections:Agricultural Credit in India,”ハーバード・ビジネス・スクール 調査結果報告書)www.hbs.edu/research/pdf/09-001.pdf 2008年。
  52. 米国国勢調査局“Homeownership Rates for the U.S. and Regions:1965 to Present”.
    www.census.gov/hhes/www/housing/hvs/historic/index.html 2010年3月10日にアクセス。
  53. たとえば、Raghuram G.Rajan and Arvind Subramanian,“Aid and Growth:What Does the Cross-Country Evidence Really Show,”Review of Economics and Statistics 90, no.4, 2008年、643-665頁。


第2章 輸出による経済成長
  1. Angus Maddison,“Monitoring the World Economy,1820-1992”, University of Groningen Faculty of Economics. www.ggdc.net/maddison 2010年2月にアクセス。
  2. R.E.Lucas Jr.,“Why Doesn't Capital Flow from Rich to Poor Countries?”, American Economic Review 80,no.2, 1990年5月、92-96頁。
  3. Lant Pritchett,“Where Has All the Education Gone?”, World Bank Economic Review 15, no.3, 2001年、367-391頁。
  4. 必ずしも私とまったく同じ理論というわけではないが、この見方には多くの前例がある。初期のものの1つに、アルバート・ハーシュマン『経済発展の戦略』(巌松堂出版)がある。
  5. Angus Maddison,“The Economic and Social Impact of Colonial Rule in India”, New York Norton, 1971年、第3章「Class Structure and Economic Growth: India and Pakistan Since the Moghuls」参照。
  6. E.Glaeser,R.La Porta,F.Lopez-de-Silanes,and A.Shleifer,“Do Institutions Cause Growth?,”米国勢調査局 調査結果報告書10568, Cambridge MA, 2004年。
  7. たとえば、デビッド・S・ランデス『ダイナスティ――企業の繁栄と衰亡の命運を分けるものとは』(PHP研究所)参照。
  8. たとえば、最近の研究では、50-60パーセントのレストランは3年以内に閉店しているという。H.Parsa,J.Self,D.Njite,and T.King,“Why Restaurants Fail,”Cornell Hotel and Restaurant Administration Quarterly 46, no.3, 2005年、304-322頁。
  9. 米行政管理予算局“Historical Tables: Budget of the U.S.Government- Fiscal Year 2010”
    www.whitehouse.gov/omb/budget/fy2010/assets/hist.pdf 2010年2月にアクセス。
  10. ハジュン・チャン『はしごを外せ 蹴落とされる発展途上国』(日本評論社)に記された、ダニエル・デフォー『イギリス経済の構図』(東京大学出版会)から。
  11. インド国会におけるシュリ・サイード・マスダル・ホサインのスピーチ、インド下院ウェブサイト
    http://parliamentofindia.nic.in/Isdeb/Is11/ses5sp/0227089716.htm 2010年2月にアクセス。
  12. ダニエル・A・ ヤーギン、ジョゼフ スタニスロー『市場対国家――世界を作り変える歴史的攻防』(日本経済新聞社)。
  13. Michael Reid,“The Forgotten Continent:The Battle for Latin America's Soul,”New Haven CT Yale University Press, 2007年、127頁。
  14. ヤーギン、スタニスロー『市場対国家』
  15. ロバート・ウェード『東アジア資本主義の政治経済学――輸出立国と市場誘動政策』(同文舘出版)。
  16. ヤーギン、スタニスロー『市場対国家』
  17. ウェード『東アジア資本主義の政治経済学』
  18. 同81頁。
  19. たとえばAlice Amsden,“Asia's Next Giant,”New York Oxford University Press, 1989年)143-145頁。
  20. 1970年の韓国の主な輸出品についてはMark L.Clifford,“Troubled Tiger: Businessmen, Bureaucrats, and Generals in South Korea”, Armonk NY M.E.Sharpe,1994年、60頁を参照。
  21. Robert Brenner,“The Economics of Global Turbulence,”London Verso 2006年。
  22. Hiroko Tabuchi,“Japan Strives to Balance Growth and Stability,”《ニューヨーク・タイムズ》2009年9月15日。
  23. Quoted in T.Taniguchi,“Japan's banks and the‘bubble economy’of the late 1980s,”Center of International Studies, Program on U.S.-Japan Relations,(Princeton University,1993年)9頁。Brenner,“The Economics of Global Turbulence”219頁。
  24. ドットコム・ブームによって日本がなぜ不況から抜け出せなかったか? ひとつには、不良債権を抱え込んだ銀行セクターに足を引っ張られたからだ。貸し付けを再開できるようになったのは、2000年代初期に公的資金の注入によってバランスシートをきれいにしてからだった。
  25. Hiroko Tabuchi,“Once Slave to Luxury, Japan Catches Thrift Bug,”《ニューヨーク・タイムズ》2009年9月21日。
  26. Marcos Chamon and Eswar Prasad,“Why Are Saving Rates of Urban Households in China Rising?,” Brookings Global Economy and Development Paper 31, Brookings Institution, Washington DC, 2008年。
  27. ピーター・エヴァンズは“Embedded Autonomy: States and Industrial Transformation”(Princeton, NJ Princeton University Press, 1995年)の中でこの点を強調している。

第3章 逃げ足の速い外国資本
  1. 1990年代のドイツは、統一の影響でほぼ経常赤字だった。2000年代初期に再び黒字に戻った。
  2. 対外資金調達のすぐれた入門書は、バリー・アイケングリーン『グローバル資本と国際通貨システム』(ミネルヴァ書房)。
  3. 「バブルの崩壊」という言葉は、ウィリアムズ・カレッジのゲリー・カプリオより借用。
  4. Martin Feldstein and Charles Horioka,“Domestic Saving and International Capital Flows,”Economic Journal 90, (1980) 314-329頁。
  5. Marc Lacey,“Kenyan Parliament Unites, for More Money,”《ニューヨーク・タイムズ》, (2005年5月22日) www.nytimes.com/2006/05/22/world/africa/22iht-kenya.html
  6. たとえば、R.Rajan and L.Zingales,“Which Capitalism? Lessons From the East Asian Crisis,”Journal of Applied Corporate Finance 11 no.3, (1998) 40-48頁、R.Rajan and I.Tokatlidis,“Dollar shortages and Crises,”International Journal of Center Banking 1, no. 2, (2005年9月) 177-220頁、D.Diamond and R.Rajan,“Banks, Short-Term Debt and Financial Crises: Theory, Policy Implications and Applications,” Carnegie-Rochester Conference Series on public Policy 54, no. 1, (2001年6月) 37-71頁。
  7. Tarun Khanna and Krishna Palepu,“Is Group Affiliation Profitable in Emerging Markets? An Analysis of Diversified Indian Business Group,”Journal of Finance 55, no. 2, (2000年4月)867-891頁。
  8. アルファテックについてはMark L.Clifford and Peter Engardio,“Meltdown:Asia’s Boom, Bust and Beyond,”Paramus NJ Prentice-Hall, (2000)136-138頁。
  9. Shalendra D.Sharma,“The Asian Financial Crisis:Crisis, Reform, and Recovery,”Manchester, U.K.: Manchester University Press, 2003) 42頁。
  10. 写真は、たとえば、インターナショナル・ポリティカル・エコノミー・ゾーン
        http://ipezone.blogspot.com/2007/09/flashback-camdessus-suharto-pic.html のウェブサイトなどでみることができる。2010年3月10日にアクセス。
第4章 脆弱なセーフティネット
  1. 実名は伏せておく。
  2. この章のアイデアはフィナンシャル・タイムズのマーティン・ウルフとの会話を発展させたものである。マーティンに感謝する。
  3. Stacey Schreft, Aarti Singh, and Ashley Hodgson,“Jobless Recoveries and the Wait-and-See Hypothesis,”カンサスシティ地区連銀 Economic Review (4th quarter 2005) 81-99頁。
  4. R.Haskin and I.Sawhill,“Creating an Opportunity Society,”(Washington DC Brookings Institution Press, 2009) 111頁。
  5. Erica Groshen and Simon Potter,“Has Structural Change Contributed to a Jobless Recovery?”ニューヨーク地区連銀 Current Issues in Economics and Finance no.8, (2003年8月) 1-7頁。
  6. Kathryn Koenders and Richard Rogerson,“Organizational Dynamics over the Business Cycle: A View on Jobless Recoveries,”セントルイス連銀 Review 87, no.4 ,(2005年7-8月) 555-580頁。
  7. Schreft, Singh, and Hodgson,“Jobless Recoveries”.
  8. Louis Uchitelle,“Labor Data Show Surge in Temporary Workers”《ニューヨーク・タイムズ》2009年12月20日。
  9. Alberto Alesina and Edward Glaeser,“Fighting Poverty in the US and Europe:A World of Difference” (Oxford University Press, 2004)45頁に記された、英国の全国ボランティア組織協議会 (NCVO)と公平な経済のための連合(UFE)の研究。
  10. たとえば、Joe Peek and Eric S.Rosengren,“Unnatural Selection: Perverse Incentives and the Misallocation of Credit in Japan,”American Economic Review 95 no. 4, (2005年9月)1144-1166頁。星岳雄、アニル・カシャップ『日本金融システム進化論』(日本経済新聞社)参照。
  11. “A Fork in the Road,”《フィナンシャル・タイムズ》2009年12月11日。
  12. たとえば、クレイトン・クリステンセン『イノベーションのジレンマ――技術革新が巨大企業を滅ぼすとき』(翔泳社)参照。
  13. アメリカ国立科学財団 “Science and Engineering Indicators”第5章 Appendix Table 5-43頁。
    www.nsf.gov/statistics/seind10/c5/c5s4.htm 2010年3月10日にアクセス。
  14. Alesina and Glaeser,“Fighting Poverty”19頁。
  15. “Talkin’'bout My Generation:The Economic Impact of Aging U.S. Baby Boomers,” McKinsey Global Institute, Washington, DC, 2008年。
  16. ルイス・ハーツ『アメリカ自由主義の伝統』(講談社)。
  17. Alesina and Glaeser,“Fighting Poverty”197頁。
  18. Theda Skocpol,“Protecting Soldiers and Mothers:The Political Origins of Social Policy in the United States,”Cambridge, MA: Belknap Press, 1992年、50頁。
  19. ラグラム・ラジャン、ルイジ・ジンガレス『セイヴィング キャピタリズム』(慶應義塾大学出版会)。
  20. Alesina and Glaeser,“Fighting Poverty”参照。
  21. Jacob S.Hacker and Paul Pierson,“Business Power and Social Policy: Employers and Formation of the American Welfare State,”Politics and Society 30 no.2,(2002年6月)277-325頁。
  22.  MSNエンカルタ“Unemployment during the Depression”のチャート参照。
    http://encarta.msn.com/media_461546193/unemployment_during_the_depression.html
    2009年12月20日にアクセス。
  23. Hacker Pierson,“Business Power and Social Policy”.
  24. Peter A.Swenson,“Varieties of Capitalist Interests: Power, Institutions, and the Regulatory Welfare State in the United States and Sweden,”Studies in American Political Development 18,(2004年春)1-29頁参照。
  25. John B.Taylor,“The Lack of an Empirical Rationale for a Revival of Discretionary Fiscal Policy,”CES Info Forum 10, no. 2,(2009年夏)9-13頁。
  26. Elizabeth Drew,“Thirty Days of Barack Obama,”《ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス》2009年3月26日。www.nybooks.com/articles/22450
  27. Gerald Seib,“In Crisis, Opportunity for Obama,”《ウォールストリート・ジャーナル》2008年11月21日。

第5章 バブルからバブルへ
  1. 米上院金融委員会におけるベン・バーナンキFRB議長の証言(2008年9月23日、ワシントンDC)。
    http://banking.senate.gov/public/index.cfm?FuseAction=Hearings.Testimony&Hearing_ID=7a41ae9e-30b2-4d7f-8f1b-4ef2e8ae28f7&Witness_ID=c52a9dcc-1eb1-474c-a493-461c8fef9afd2010年3月28日にアクセス。
  2. “Asset Price Bubbles and Monetary Policy”全米企業エコノミスト協会ニューヨーク支部でのベン・バーナンキFRB議長スピーチ(2002年10月15日)。
  3. 2003年7月23日、カリフォルニア大学サンディエゴ校(カリフォルニア州ラホヤ)で開催されたエコノミクス・ラウンドテーブルでのバーナンキによる声明“An Unwelcome Fall in Inflation”を参照。
  4. “Lessons for Monetary Policy from Asset Price Fluctuations,” Chapter 3, World Economic Outlook (Washington, DC: International Monetary Fund, 2009年10月).
  5. ジョン・テイラー『脱線FRB』(日経BP社)
  6. Alan Blinder,“Monetary Policy Today: Sixteen Questions and about Twelve Answer,” in Central Banks in the 21st Century, ed. S. Fernandez de Lis and F.Restoy(Madrid: Banco de Espana, 2006)31-72頁。グリーンスパン時代のFRBは、インフレよりも生産活動の拡大と失業率の問題により注力していた証左がある。たとえば、欧州中央銀行などよりも失業率を気にかけていた。Joseph Lupton,“The Central Bank Bucket List,”(JP Morgan Economic Research Note, Global Data Watch, JP Morgan New York, 2009年9月11日)参照。FRBは、1990年から91年の景気後退時は失業率がピークに達してから20ヶ月後、2001年の景気後退時はピークから12か月後に利上げをしている。対照的にユーロ地域では、利下げが少ないだけでなく、利上げも早く、1991年は平均失業率がピークに達してから7か月後、2001年は9か月後に利上げをしている。
  7. David Backus and Jonathan Wright,“Cracking the Conundrum,” New York University Working Paper, New York, 2007年。
  8. Claudio Borio and Haibin Zhu,“Capital Regulation, Risk-Taking and Monetary Policy:A Missing Link in the Transmission Mechanism?” Bank of International Settlements Working Paper 268, Basel, 2009; Raghuram Rajan,“Has Financial Development Increased Risk Taking?” Proceeding of the Jackson Hole Conference(Kansas City, MO: Federal Reserve Bank of Kansas City, 2005年8月)313-369頁。
  9. これを指摘してくれたインド準備銀行の元副頭取ラケシュ・モハンに感謝する。
  10. P.Gourinchas and H.Rey,“From World Banker to World Venture Capitalist: US External Adjustment and the Exorbitant Privilege,” 全米経済研究所調査報告書11563、2005年。
  11. B.Bernanke, M.Gertler, and S.Gilchrist,“The Financial Accelerator and the Flight to Quality,”Review of Economics and Statistics 78, no. 1,(1996年2月)1-15頁。
  12. 詳細な銀行データを使った研究では、低金利がよりリスクの大きな貸し付けにつながることを示している。G.Jimenez, S.ongenga, J.Peydro, and J.Saurina, “Hazardous Times for Monetary Policy:What Do Twenty-Three Million Bank Loans Say about the Effects of Monetary Policy on Credit Risk?” CEPR Discussion Paper No.6514,Center for Economic Policy Research, London, 2007年;V.Ionnadou, S.ongenga, and J.Peydro, “Monetary Policy, Risk Taking and Pricing:Evidence from a Quasi-Natural Experiment,“paper presented at IMF Annual Research Conference, Washington, DC, November 2008年。
  13. Raghuram G.Rajan,“Investment Restraint, the Liquidity Glut, and Global Imbalances”(2006年11月16日、インドネシアのバリで行われた「Conference on Global Imbalances」での発表)参照。
  14. 空売り規制がなくても、アービトラージャーが価格を適正にするのは難しいかもしれないという理論についてはA.Shleifer and R.Vishny,“The Limits of Arbitrage”(Journal of Finance 52, no.1, 1997年) 35-55頁を参照。
  15. Claudio Borio and Philip Lowe,“Asset Prices, Financial and Monetary Stability:Exploring the Nexus,” BIS Working Paper 114, Bank for International Settlements, Basel, 2002年7月。
  16. Bernanke,“Asset Price Bubbles and Monetary Policy”参照。
  17. 1996年12月5日、アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所でのアラン・グリーンスパンのスピーチ。
  18. アラン・グリーンスパン『波乱の時代』(日本経済新聞出版社)。
  19. アラン・グリーンスパンの“開会の挨拶”(2002年8月ジャクソン・ホールで開催されたカンザスシティ地区連銀シンポジウム)。
  20. 2010年1月3日、アメリカ経済学会年次大会でベン・バーナンキが行ったスピーチ“Monetary Policy and the Housing Bubble”。
  21. Marek Jarocinski and Frank Smets,“House Prices and the Stance of Monetary Policy”(セントルイス地区連邦銀行 Review 90, no. 4, 2008年7-8月) 319-365頁。
  22. しかしながら、金利水準と住宅価格には明らかな関係があることをさまざまな研究が示している。

第6章 金が万物の尺度になったとき
  1. この例はPeter Hoffman, Gilles Postel-Vinay, and Jean-Laurent Rosenthal,“Surviving Large Losses: Financial Crises, the Middle Class, and the Development of Capital Markets”(Cambridge, MA Belknap Press, 2007)149-151頁によるもの。
  2. アダム・スミス『国富論 国の豊かさの本質と原因についての研究』(日本経済新聞社出版局)。
  3. Dan Ariely, Emir Kamenica, and Dražen Prelec,“Man's Search for Meaning: The Case of Legos”Journal of Economic Behavior and Organization 67 no.3, (2008年9月)671-677頁。
  4. James Chanos,“Prepared Statement: U. S. Securities and Exchange Commission Roundtable on Hedge Funds”(米国証券取引委員会)参照。
    www.sec.gov/spotlight/hedgefunds/hedge-chanos.htm 2010年3月10日にアクセス。
  5. Jill Riepenhoff and Doug Haddox,“Risky Refinancings Deepen Financial Hole,”Columbus Dispatch, 2008年6月2日。
  6. Allen Frankel,“The Risk of Relying on Reputational Capital:A Case Study of the 2007 Failure of New Century Financial,” BIS Working Paper 294,Bank for International Settlements, Basel, 2009年。
  7. James R.Hagerty, Ruth Simon, Michael Corkery,and Gregory Zuckerman,“Home Stretch:At a Mortgage Lender, Rapid Rise, Faster Fall”《ウォールストリート・ジャーナル》2007年3月12日。
  8. Riepenhoff and Haddox,“Risky Refinancings Deepen Financial Hole”.
  9. この議論と証左についてはU.Rajan, A.Seru, and V.Vig,“The Failure of Models That Predict Failure: Distance, Incentives and Defaults”(シカゴ大学 調査結果報告書, 2009年)を参照。
  10.    借り手が費用を安くするため、より信用評価の高い他人のローンに乗ることができるよう信用評価も調整が可能である。Frankel,“The Risk of Relying on Reputational Capital”、David Streitfield,“In Appraisal Shift, Lenders Gain Power and Critics”《ニューヨーク・タイムズ》2009年8月19日参照。
  11. Riepenhoff and Haddox,“Risky Refinancings Deepen Financial Hole”.
  12. Bradley Keoun and Steven Church,“New Century, Biggest Subprime Casualty, Goes Bankrupt,”(Bloomberg.com)
    www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601087&refer=home&sid=aXHDSbOcAChc2010年3月10日にアクセス。
  13. Atif Mian and Amir Sufi,“The Consequences of Mortgage Credit Expansion:Evidence from the U.S. Mortgage Default Crisis,”Quarterly Journal of Economics 124,no.4(November 2009):1449-1496頁。
  14. 量がインセンティブを無力にするモデルとしてはAndrei Shleifer and Robert Vishny,“Unstable Banking,” 全米経済研究所調査報告書14943、2009年。
  15. Frankel, “The Risk of Relying on Reputational Capital”参照。
  16. Peter Wallison,“Barney Frank: Predatory Lender,”《ウォールストリート・ジャーナル》2009年10月16日)

第7章 銀行を賭ける
  1. この例はJoshua Coval, Jakub Jurek, and Erik Stafford,“The Economics of Structured Finance,”ハーバード・ビジネス・スクール調査報告書09-060、2008年より引用。
  2. Tim Rayment,“The Man with the Trillion Dollar Price on His Head,”《サンデー・タイムズ》2009年5月17日。
  3. 同上。
  4. UBSの減価償却についての株主報告書、UBS、2008年4月18日。
  5. Lawrence McDonald and Patrick Robinson, A Colossal Failure of Common Sense (New York:Crown Business, 2009年) の生き生きとした描写を参照のこと。
  6. Eric Dash and Julie Creswell,“The Rush to Riches that Undid Citigroup:Banking Giant’s Management Failed to Monitor the Risks Tied to Its Deals,”《インターナショナル・ヘラルド・トリビューン》2008年11月24日。
  7. Andrew Ellul and Vijay Yerramilli,“Stronger Risk Controls, Lower Risk: Evidence from U. S. Bank Holding Companies,”(インディアナ大学調査報告書、2010年)。社会科学研究ネットワークで閲覧可能。http://ssrn.com/abstract=1550361
  8. Rudiger Fahlenbrach and Rene Stulz,“Bank CEO Incentives and the Credit Crisis,”(全米経済研究所調査報告書15212、2009年7月)。
  9. McDonald and Robinson,Colossal Failure.
  10. Calvin Trillin,“Wall Street Smarts,”《ニューヨーク・タイムズ》2009年10月14日。
  11. 同上。
  12. Thomas Philippon and Ariell Reshef,“Wages and Human Capital in the U.S.Financial Industry:1909-2006,”全米経済研究所調査報告書 14644、2009年。
  13. See R. Rajan,“Why Bank Credit Policies Fluctuate: A Theory and Some Evidence,”Quarterly Journal of Economics 109,no.2 (1994年5月): 399-441頁。
  14. ソーキン『リーマン・ショック・コンフィデンシャル』
  15. Michiyo Nakamoto and David Wighton, “Citigroup Chief Stays Bullish on Buyouts,”《フィナンシャル・タイムズ》2007年7月9日。
  16. テット『愚者の黄金』
  17. 同上。
  18. I.Cheng, H.Hong,and J.Scheinkman, “Yesterday’s Heroes: Compensation and Creative Risk Taking,”プリンストン大学調査報告書、2009年。
  19. Steve Fishman,“Burning Down His House: Is Lehman CEO Dick Fuld the True Villain in the Wall Street Collapse?”《ニューヨーク・マガジン》2008年11月30日。
    http://nymag.com/news/business/52603/index3.html#ixzzo XFCXEyhZ
  20. ソーキン『リーマン・ショック・コンフィデンシャル』
  21.  Andrea Beltratti and Rene Stulz,“Why Did Some Banks Perform Better during the Credit Crisis? A Cross-Country Study of the Impact of Governance and Regulation,”全米経済研究所調査報告書15180, 2009年7月。
  22. “No Line Responsibilitie’s: What Robert Rubin Did for His $115 Million,”《ウォールストリート・ジャーナル》2008年12月3日。http://online.wsj.com/article/SB122826632081174473.html
  23. Viral V. Acharya, Thomas Cooley, Matthew Richardson, and Ingo Walter, “Manufacturing Tail Risk: A Perspective on the Financial Crisis of 2007-09,”ニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネス調査報告書、2009年。
  24. Caroline Baum,“Fed Should Read Its Own Memo on Rising-Rate Risk,”ブルームバーグ、2010年1月19日。 www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601039&sid=aygo_Qm9sZ9I
  25. Tom Braithwaite,“Banks Face Probe over Trading in Tarp Frenzy,”《フィナンシャル・タイムズ》2010年2月1日。
  26. 同上。
  27. ヘンリー・ポールソン『ポールソン回顧録』(日本経済新聞出版社)。
  28. D.Diamond and R.Rajan,“Fear of Fire sales and Credit Freezes,” 全米経済研究所調査報告書14925、2009年。


第8章 金融改革
  1.  Matt Taibbi,Inside the Great American Bubble Machine,《ローリング・ストーン》2009年7月2日。
  2. Donncha Marron, Consumer Credit in the United States:A Sociological Perspective from the 19th Century to the Present (New York: Palgrave Macmillan,2009年),3-5頁。
  3. Benjamin Franklin, The Way to Wealth, Wealth Reader,
       http://wealthreader.com/book/the_way_to_wealth/1, 2010年3月10日にアクセス。
  4. Robert Higgs, Crisis and Leviathan: Critical Episodes in the Growth of American Government (Oxford: Oxford University Press, 1987年), 179頁。
  5. テールリスクについてのすばらしい論文としては、Viral V. Acharya, Thomas Cooley, Matthew Richardson, and Ingo Walter, “Manufacturing Tail Risk: A Perspective on the Financial Crisis of 2007-09,”ニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネス調査報告書、2009年。
  6. R.Rajan,“Bankers’ Pay Is Deeply Flawed,”《フィナンシャル・タイムズ》2008年1月9日。
  7. Dennis Berman,“Where Was Lehman’s Board?”《ウォールストリート・ジャーナル》2008年9月15日。
    http://blogs.wsj.com/deals/2008/09/15/where-was-lehmans-board/

  8.  情報開示に関する意見は、以下の調査報告書を参考にした。the Squam Lake Working Group on Financial Regulation,“A New Information Structure for Financial Markets,”Council on Foreign Relations,www.cfr.org/publication/18568/new_information_infrastructure_for_financial_markets.html2009年2月。
  9. ソーキン『リーマン・ショック・コンフィデンシャル』
  10. D.Diamond and R.Rajan,“Illiquidity and Interest Rate Policy,”全米経済研究所調査報告書15197、2009年。
  11. the Squam Lake Groupがプリンストン大学で出版した率直な報告書の提言に基く。
  12. 銀行は顧客に尽くすことで利益を得るべきであり、顧客の情報を利用して取引したり、顧客の利益に反するようなことをしてならない。一部の特化した投資銀行は、売買手数料のような利害の衝突がない事柄を利用している。この傾向が浸透していけば、規制は必要がなくなるだろう。
  13. 株式資本が銀行にとって割高である理由の詳細な説明に関しては、モジリアニ‐ミラー定理に通じているのであれば、以下を参照。D.Diamond and R.Rajan,“A Theory of Bank Capital,”Journal of Finance 55,no.6(December 2000):2431-2465頁。
  14. 以下の提言を参照のこと。“An Expedited Resolution Mechanism for Distressed Financial Firms: Regulatory Hybrid Securities,”Council on Foreign Relations,
    www.cfr.org/publication/19002/expedited_resolution_mechanism_for_distressed_financial_firms.html 2009年4月にアクセス。
  15. A. Kashyap, R. Rajan, and J. Stein,“Rethinking Capital Regulation,”カンザスシティの連邦準備銀行シンポジウム向け論文。“Maintaining Stability in a Changing Financial System,”2008年8月21‐23日。
  16. Aaron Wildavsky, Searching for Safety (New Brunswick, NJ: Transaction Books,1988).
  17. Thomas Hoenig(カンザスシティ連邦準備銀行総裁)のスピーチ。“Perspectives on the Recent Financial Market Turmoil,”2008年3月5日。ブラジルのリオデジャネイロで開催された国際金融協会(IIF)大会。
  18. たとえば、提出された下院金融改革法案、2009年。
  19. ソーキン『リーマン・ショック・コンフィデンシャル』
  20. MMFのプライム・リザーブズは、リーマン崩壊後、その債券による損失をこうむった。現在の市場価値の1ドル当たり0.97ドルではなく、1ドルに対して1ドルを支払ったので、損失を負うのを避けようと投資家が逃げに走った。市場価値どおりの支払いであれば、そんなパニックは起きなかったはずだ。危機の場合、国債以外に投資しているMMFも含めて、政府の保証がない資産はどれも安全ではない。
  21. この表現については、Viral Acharya に感謝する。
  22. Louis D.Brandeis to Robert W.Bruere,Columbia Law Review 31(1922年):7頁。
  23. Louis D. Brandeis, Other People’s Money:And How the Bankers Use It (Washington, DC: National Home Library Foundation, 1933年),62頁。


第9章 アクセスの格差是正
  1. Alberto Alesina and George-Marios Angeletos,“Corruption, Inequality and Fairness,”ハーバード大
    学経済研究所調査報告書、2005年。
  2. R.Rajan,“Rent Preservation and the Persistence of Underdevelopment,”American Economic Journal: Macroeconomics 1,no.1(2009年1月) :178-218頁。
  3. この部分は、以下の資料に負うところが大きい。R.Haskin and I.Sawhill, Creating an Opportunity Society (Washington, DC:Brookings Institution Press, 2009年), J.Heckman and A.Krueger, Inequality in America (Cambridge, MA:MIT Press, 2005年)。
  4. David Barker,“In Utero Programming of Chronic Disease,”Clinical Science 95, no.2(1998年): 115-128頁、David Barker,“Maternal and Fetal Origins of Coronary Heart Disease,”Journal of Royal College of Physicians 28, no.6(1994年): 544-551頁、David Barker,“The Fetal Origins of Adult Hypertension,”Journal of Hypertension Supplement 10, no.7(1992): S39-44頁。.
  5. James Heckman,“Lessons from the Bell Curve,”Journal of Political Economy 103, no.5(1995): 1091-1120頁。
  6. Haskins and Sawhill, Creating an Opportunity Society, 134頁。
  7. Santiago Levy, Progress against Poverty: Sustaining Mexico’s Progresa-Oportunidades Program(Washington, DC: Brookings Institution Press, 2006年).
  8. James S.Coleman, Educational Equality of Opportunity, 米保健教育厚生省, 1966年。
  9. James Heckman,“Schools, Skills, and Synapses,”全米経済研究所調査報告書14064、2008年。
  10. Heckman and Krueger, Inequality in America, 95;S.Bowles and H.Gintis, Schooling in Capitalist America(New York:Basic Books, 1976年)。
  11. J.Coleman and T.Hoffer,Public and Private High Schools(New York:Basic Books,1983年)。
  12.  Haskin and Sawhill, Creating an Opportunity Society, 144-145頁。
  13. 民主党全国大会でのバラク・オバマのスピーチ。《ワシントン・ポスト》に掲載。2004年7月27日。 www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A19751-2004 Jul27.html
  14. Anthony Bryk, Penny Bender Sebring, Elaine Allensworth, Stuart Luppescu, and John Easton, Organizing Schools for Improvement: Lessons from Chicago(Chicago:University of Chicago Press, 2009年)。
  15.  Doris Entwisle, Karl Alexander, and Linda Olsen, Children, Schools, and Inequality(Boulder, CO:  Westview, 1997年)。
  16. Alan Krueger,“Inequality:Too Much of a Good Thing,” in Heckman and Krueger, Inequality in America..
  17. 以下の部分は、IBMの元CEOルー・ガイトナーが議長をつとめる超党派の民間機関the Teaching Commissionの報告書に負うところが大きい。2004年の報告書 “Teaching at Risk:A Call to Action”は www.csl.usf.edu/teaching%20at%20risk.pdf.で見られる。
  18. Atila Abdulkadiroglu, Joshua Angrist, Susan Dynarski, Thomas Kane, and Parag Pathak, “Accountability and Flexibility in Public Schools: Evidence from Boston’s Charters and Pilots,”全米経済研究所調査報告書15549、2009年。
  19. Sam Dillon “Obama to Seek Sweeping Change in‘No Child’ Law,”《ニューヨーク・タイムズ》2010
    年2月1日。
  20. Haskin and Sawhill, Creating an Opportunity Society, 149頁。
  21. 同上153頁。
  22. 同上158頁。
  23. この文はDavid Deming and Susan Dynarski,“Into College and Out of Poverty? Policies to Increase the Post-Secondary Attainment of The Poor,”全米経済研究所調査報告書 15387、2009年に基く。
  24. Susan Dynarski, The Economics of Student Aid, 全米経済研究所調査報告書要約第1巻、2007年。
  25. OECD健保データ、2008年、30カ国の統計および指標。(Paris:Organization for Economic Co-operation and Development, 2008年)。
  26. カナダ、フランス、ドイツ、日本、スイス、イギリスにまたがる研究者集団による。また、 Alan Garber、Jonathan Skinner,“Is American Healthcare Uniquely Inefficient?”Journal of Economic Perspectives 22, no.4(Fall 2008):27-50頁。
  27. この文とつぎの文は、Garber and Skinner,“Is American Healthcare Uniquely Inefficient?”に拠る。
  28. Chris Peterson and Rachel Burton, US Healthcare Spending:Comparison with Other OECD Countries(Washington, DC:Congressional Research Service, 2007年)。
  29. Andrew Pollack,“Hospitals Look to Nuclear Tool to Fight Cancer,”《ニューヨーク・タイムズ》2007年12月26日。
  30. Garber and Skinner,“Is American Healthcare Uniquely Inefficient?”
  31. Katherine Baicker, Elliott S.Fisher, and Amitabh Chandra,“Malpractice Liability Costs and the Practice of Medicine in the Medicare Program,”Health Affairs 26, no.3(May-June 2007):841-852頁。
  32. 金融セクターの社員のきわめて高い報酬の場合は、会社との利害関係はたしかにインセンティブを高めると思う。しかしながら、社員の積立金の一定部分は会社の健全性とは独立させるべきだ。
  33. たとえば、 Robert Shiller,The New Financial Order (Princeton, NJ:Princeton University Press, 2003年)、118-119頁。
  34. つぎのいくつかの文は、私とジンガレスとの共著『セイヴィングキャピタリズム』に拠る。.
  35. Shlomo Benartzi and Richard Thaler,“Save More Tomorrow:Using Behavioral Economics to Increase Employee Savings,”unpublished manuscript, University of Chicago.


第10章 蜂の寓話ふたたび
  1. バーナード・マンデヴィル『蜂の寓話――私悪すなわち公益』(法政大学出版局)。※ただし訳文はこれを使っていない。
  2. 同上。
  3. ヤシュワント・シンハ、2001年1月スイスのダボスでひらかれた経済フォーラムでのスピーチ。
  4. Jeffry Frieden,“ Global Imbalances, National Rebalancing, and the Political Economy of Recovery,” working paper, Counil on Foreign Relations, New York, 2009年。
  5. 同上。
  6. “Leaders’ Statement:The Pittsburgh Summit,”Pittsburgh Summit,
    www.pittsburgh summit.gov/mediacenter/129639.html 2009年9月25日にアクセス。
  7. M.Goldstein and N.Lardy, The Future of China’s Exchange Rate Policy (Washington, DC:Peterson Institute for International Economics, 2009年)。
  8. Dani Rodrik,“The Real Exchange Rate and Economic Growth,”ハーバード大学ケネディ・スクール・オブ・ガバメント調査報告書、2008年。
  9. George Monbiot,“Keynes Is Innocent:The Toxic Spawn of Bretton Woods Was No Plan of His,”《ガーディアン》2008年11月18日。
  10. Eswar S.Prasad,“Is the Chinese Growth Miracle Built to Last?”China Economic Review 20(2009年): 103-123頁。
  11. 所得効果は代替効果を圧倒すると私が論じていることが、エコノミストにはわかるだろう。
  12. Tarun Khanna and Yasheng Huang,“Can India Overtake China?”Foreign Policy(2003年7-8月)75-81頁。


終章
  1. “Counting Their Blessings,”《エコノミスト》2010年1月2日。

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