テイデンノヨルニ
停電の夜に


ジュンパ・ラヒリ 小川高義

蝋燭の灯の下、秘密の話を――。本年度ピュリツァー賞受賞の新ナインストーリーズ!

闇につつまれたキッチンをほのかに照らす蝋燭の灯り。停電の夜ごと、秘密の話を打ち明けあった二人は、ふたたびよりそって生きることができるのか。――表題作ほか、O・ヘンリー賞受賞の「病気の通訳」等全九篇を収録。インド系女性作家による瞠目のデビュー短篇集。本年度ピュリツァー賞、PEN/ヘミングウェイ賞受賞作!

発行形態 : 書籍
シリーズ : 新潮クレスト・ブックス
判型 : 四六判変型
頁数 : 268ページ
ISBN : 978-4-10-590019-9
C-CODE : 0397
ジャンル : 外国の小説
外国の小説
発売日 : 2000/08/31

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ジュンパ・ラヒリ
Lahiri,Jhumpa

1967年、ロンドン生まれ。両親ともカルカッタ出身のベンガル人。幼少時に渡米し、ロードアイランド州で育つ。大学・大学院を経て、1999年「病気の通訳」でO・ヘンリー賞受賞。同作収録のデビュー短篇集『停電の夜に』でPEN/ヘミングウェイ賞、ニューヨーカー新人賞、さらに新人としてはきわめて異例のピュリツァー賞ほかを独占。2004年、初の長篇小説『その名にちなんで』刊行。ミーラー・ナーイル監督による映画化も話題に。『見知らぬ場所』は『停電の夜に』以来9年ぶり、待望の第二短篇集。第四回フランク・オコナー国際短篇賞を満場一致で受賞する。現在、夫と二人の子どもとともにNY在住。



小川高義 




▼Horie Toshiyuki 堀江敏幸
ラヒリの世界を独創的なものに仕立てているのは、移民として「はるかに遠い人を思う」気持ちと、身近な他者である夫や妻への無理解が表裏の関係に置かれている点だ。主人公たちに巣くっているのは、移民たちのみならず、現代人の誰もが冒された不安の病である。原題の「病気の通訳」とは、だから登場人物の職業というより、作者自身の立場を指し示すものだろう。相対する他者の病状を通訳するだけで自ら処方箋は出さない、慎重で冷静で、なおかつ慈悲深い観察者の位置。それが若き才筆の依って立つ、美しい倫理である。

▼Michiko Kakutani ミチコ・カクタニ[ニューヨーク・タイムズ]
きわだって構えの美しい、高雅な作家。デビュー作である『停電の夜に』が、すでに円熟を予感させる。

▼Amy Tan エイミ・タン
ジュンパ・ラヒリという作家は、そばにいる誰かれをつかまえて、「この本、読みなさい!」とすすめたくなる、そんな作品を書くひとである。

▼Ellen E Heltzel エレン・E・ヘルツェル[オレゴニアン]
慣れ親しんだものを失うことは、移民ばかりでなく、だれにでも生じる経験だ。その切実な痛みを、ジュンパ・ラヒリは明晰に、かつ抑制した美しさをこめて書きとめている。

▼Laura Shapiro ローラ・シャピロ[ニューズウィーク]
みごとなデビュー作。静かな語り口が大きな特長である。素直に文章を運び、表現は控えめだが、いつのまにか豊かな味わいが深まってゆく。
判型違い



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