▼Ikezawa Natsuki 池澤夏樹
アリステア・マクラウドの小説の中では、人生の素材が違う。今のぼくたちの日々はアルミとプラスチックだが、彼の世界では人は鉄と針葉樹と岩に囲まれて生きている。風が騒ぎ、死とセックスと労働は強い匂いを放ち、家畜の吐息が耳にかかる。氷雪に閉ざされた冬の、ゆっくりと過ぎる時間。
すべての話に、今はいなくなった気丈な人々への哀惜がつきまとっている。
つい20年前まで、人はこんな風に生きることができたのだ。
▼Hugh MacLennan ヒュー・マクレナン
マクラウドは、現存する短編作家の、というより歴史上これまでに存在した短編作家の、最高峰のひとりである。
▼Toronto Star トロント・スター紙
これは宝物のような本だ。ここに収められたどの作品にも、読むほどに徐々に姿をあらわしてゆく豊かな層が横たわっており、何度も読み返す価値がある。最高の一冊だ。
▼San Francisco Chronicle サンフランシスコ・クロニクル紙
厳しい気候風土のケープ・ブレトン島は、読者の忘れられない場所となり、それを浮かびあがらせた作家の名は、いつまでも記憶されるだろう。
▼The New York Times ニューヨーク・タイムズ紙
すばらしい読書体験。マクラウドにはあきらかに独特の文学的表現がある。そのスタイルはなめらかで、ハイフェッツのCDや、シナトラやフィッツジェラルドの歌を聞いているようだ。