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その名にちなんで

ジュンパ・ラヒリ/著 、小川高義/訳

2,420円(税込)

発売日:2004/07/30

  • 書籍

奇跡のデビュー作『停電の夜に』から4年。ふかぶかと胸に沁みる待望の初長篇!

若き日の父が辛くも死を免れたとき手にしていた本にちなんで、「ゴーゴリ」と名づけられた少年。万感の思いがこめられた名を、やがて彼は恥じるようになる。生家を離れ、名門大学に進み、改名。新しい人として生きる晴れ晴れとした自由さと、ふいに胸を突く痛みと哀しみ。名手ラヒリが精緻に描く人生の機微。深く軽やかな傑作長篇。

  • 映画化
    その名にちなんで(2007年12月公開)

書誌情報

読み仮名 ソノナニチナンデ
シリーズ名 新潮クレスト・ブックス
発行形態 書籍
判型 四六判変型
頁数 352ページ
ISBN 978-4-10-590040-3
C-CODE 0397
ジャンル 文芸作品、評論・文学研究
定価 2,420円

書評

「聖ゴーゴリ」

久世光彦

 長い、長い短篇小説である。と言うと奇異に思われるだろうが、「その名にちなんで」は作者初の長篇でありながら、とても精緻にできた短篇なのだ。ページ数も多いし、物語の背後に流れる時間も、1968年から2000年までだから、大河とまでは言わないが、かなりなものだ。作者のジュンパ・ラヒリは、1999年にはじめて世に出した短篇集『停電の夜に』で、ピュリツァー賞とヘミングウェイ賞と、その上、O・ヘンリー賞まで受賞したという。他の二つの賞のキャラクターについてはよく知らないが、この作者の資質にいちばん近いのは、間違いなく短篇の名手、O・ヘンリーである。
「その名にちなんで」は、ベンガル人の父母の間に生れ、アメリカで暮らすことが決まっているのに〈ゴーゴリ〉という妙な名前を付けられた男の、三十年の日々を書いた小説だが、半生記というのも似合わないし、グロウイング・ストーリーとも言えない。簡単に言えば、こんな不思議な名前を持った男は、どんな風に育ち、どういう女を遍歴し、何を考えて暮らすだろう――というだけの話なのだ。歳月だの、それに伴う人生の機微だのと能書きを並べないで、たったそれだけであるところが、私は素晴らしいと思う。これは紛れもない短篇の発想である。〈ゴーゴリ〉という、時代ずれして滑稽な一つの人名の中に、発端から結末までが、ほぼ完全な形で見えてしまう。着想の妙であり、ラヒリがこれを思いついた瞬間に「その名にちなんで」の成功は約束された。
 ニコライ・ゴーゴリは十九世紀のロシアの作家で、「外套」「鼻」などという垢抜けない小説を書いたが、二十世紀のはじめには社会小説としてずいぶん広く読まれたものだ。中学生だった私が読んだゴーゴリは、確か神西清訳だった。ゴーゴリの少し後にゴーリキーというのもいて、ロシアは暗いと私は思った。――「その名にちなんで」のゴーゴリは、父親が若いころ列車事故に遭って危うく死にかけたとき、偶々読んでいたのが「外套」で、命が助かった代りに、手の中の本はボロボロに千切れ、血に塗れた。つまり、身代りになってくれたゴーゴリに因んで、父のアショケ・ガングリーは息子にその名を付けたというわけだ。
 わかり易い。大真面目な父親と、迷惑そうな倅の顔が見えるようだ。1968年生れのゴーゴリ、しかもインド系――ユーモアのセンスがなかなかいい。作者のラヒリもまた、1967年に生れ、カルカッタ出身の両親と、幼いころアメリカに渡ったという。だから育った時代や環境は、自伝的とも言えよう。だが、この小説の〈いい場面〉は父と息子のエピソードに多い。命名の由来を息子に語って聞かせるところや、連れ立って海岸を散歩するシーン、そして父の死後、遺品の中から現れた「ゴーゴリ短篇集」の表紙の内側に、父の筆跡で記された息子の名前〈ゴーゴリ〉――それは、風の中の聖者の名前のようだ。
 風――それは短篇小説に欠かせないものだ。物語の中で年月が過ぎ、季節は移ろうが、この小説にはどのページにも小さな風が吹いている。決して重くなく、決して湿ってもいない。だから涙はすぐに乾くし、いつだって羊雲の向うには薄日が射している。――この作家には、ヘミングウェイでもなく、ピュリツァーでもなく、O・ヘンリーこそよく似合うという所以である。――大久保康雄の訳で、O・ヘンリーの「最後の一葉」や「賢者の贈り物」を読んだ昔を思い出す。私はそれらの中に、ペシミスティックな残響など聞いたことがなかった。私が聞いたのは、風の音だった。そう――あのころは、私の周りにも風が吹いていた。
 写真で見ると、ジュンパ・ラヒリは聡明そうな美女である。しかもまだ三十代らしい。――もっと早く、この人に逢いたかった。

(くぜ・てるひこ 作家・演出家)
波 2004年8月号より
単行本刊行時掲載

インタビュー/対談/エッセイ

私を支え続けてくれた、クレスト・ブックスの作家たち。

西加奈子

2023年4月、乳がん発覚から治療を終えるまでを綴ったノンフィクション『くもをさがす』(河出書房新社)を刊行した西加奈子さん。そこには辛い治療の日々の中で、新潮クレスト・ブックスを含む、数々の海外文学作品の一節が引用され、心の糧となっていた。

――まずは西さんと新潮クレスト・ブックスとの出会いについて教えていただけますか。

 私は17歳の時にトニ・モリスンの『青い眼がほしい』(早川書房)を読んで強い感銘を受けて、それ以来、海外文学の棚によく行くようになったんです。それで、確か『来たるべき作家たち』(1998年刊)というムック本でクレストが創刊することを知ったんだと思います。最初に読んだのは、ゼイディー・スミスホワイト・ティース』(2001年刊・品切れ)で、とても衝撃を受けました。今は中公文庫に入っていて、その帯推薦文を書くときに再読しましたが、衝撃が薄れていなくて。本が出た当時はまだ9・11も起きておらず、宗教や人種の違いによる分断を今ほどは意識せずに済んだ時代でしたが、どんな宗教、人種であっても人間であることに変わりはないという著者のスタンスに心を掴まれました。
 次に夢中になったのは、ジュンパ・ラヒリでした。『停電の夜に』(2000年刊)を読んで、それ以降の作品はすべて読んでいます。とりわけ、『その名にちなんで』(2004年刊・品切れ)、『低地』(2014年刊)は素晴らしく、私の中でクレスト・ブックスへの絶対的な信頼感が生まれたのもラヒリのおかげです。
 彼女はカルカッタ出身の親世代と、アメリカで育った世代との違いをベースに描いていて、それは移民ならではという面もありますが、考えてみれば私たち日本人にだって世代間のギャップはあるじゃないですか。翻訳小説が好きというと、「日本とは違う遠い世界を知ることができるからですか」とよく訊かれますが、もちろんそういう面もありますけど、ベンガル出身の登場人物の中に、自分と同じ感情を見ることがある。私はそこに希望を感じるんです。スミスのように、ラヒリの筆にも静かなユーモアがあるので、悲劇も残酷なことも、人間の愚かさとして、とても身近に感じられる。

私とクレスト・ブックス❶
ゼイディー・スミス『ホワイト・ティース』(上・下)
ジュンパ・ラヒリ『停電の夜に』『その名にちなんで』『低地』

『ホワイト・ティース』は衝撃的で、20代でこの作品に出会えてよかった。今読み直しても本当に面白い。ラヒリの筆にも静かなユーモアがあるので、悲劇も残酷なことも、人間の愚かさとして、とても身近に感じられる。
ゼイディー・スミス『ホワイト・ティース』(上・下) ジュンパ・ラヒリ『停電の夜に』『その名にちなんで』『低地』

――彼女は世界中の古典文学をすごく勉強されていて、文学的な土壌が豊かで、翻訳がいかに大切かを常におっしゃっていますよね。

 彼女はロンドン生まれ、アメリカ育ちで、ずっと英語で教育されてきたんですよね。海外の本を読むことがすごく大きな経験だったんだろうなと想像します。でも少し前までのアメリカでは一般的にはあまり海外文学を読む習慣がなかったと聞きました。ナイジェリア出身の作家アディーチェは、大学留学で渡米したときにクラスメイトに「ナイジェリアの小説を読んだけど、夫が妻にDVする話で、とても残念な国なのね」ということを言われたそうなんですね。でも彼女は茶目っ気たっぷりに「私は『アメリカン・サイコ』を読んだけど、アメリカ人が全員サイコパスとは思わなかったわ」と返したそうです。一冊の本がその国の文化を代表できるわけもなく、私もいろんな国の翻訳小説をもっともっとたくさん読みたいと思います。

――クレスト創刊20周年の小冊子アンケートでは、ナム・リー『ボート』(2010年刊・品切れ)を「わたしの3冊」に挙げられていました。

 オーシャン・ヴオン地上で僕らはつかの間きらめく』(2021年刊)では推薦文を書かせていただきましたし、移民文学で強烈な印象が残っているのは、どちらもベトナム系ですね。ナム・リーは「難民」をアイデンティティにして作品を描くことを冒頭では避けて、アイオワ、テヘラン、ヒロシマと、できるだけ違う世界を書いていますよね。それは逆に言うと、彼がどれだけ難民であることをアイデンティティにさせられてきたかの証左ではないかと思います。でもオーシャン・ヴオンは、難民という自分のアイデンティティを書くことに惑いがないように感じます。それは彼の母、祖母がストーリーの骨子であることを隠さない。自分について書く、ということはヴオンが詩人であることも大きいのかもしれませんが、とにかくパーソナルな事柄が、アーティスティックな世界へと跳躍することに繋がっている作家だと思います。同じベトナム系でも、時代の変化を感じますね。

私とクレスト・ブックス❷
ナム・リー『ボート』
オーシャン・ヴオン『地上で僕らはつかの間きらめく』

難民をアイデンティティにしたくなかったナム・リー。自身が難民で、セクシャル・マイノリティであることを積極的に書くオーシャン・ヴオン。この10年で時代は変わった。
ナム・リー『ボート』 オーシャン・ヴオン『地上で僕らはつかの間きらめく』

――では、この近年ではどのような作品をお読みになっていますか。

 最近はアリ・スミスに夢中です。最初に『両方になる』(2018年刊)を読んだとき、「なんやこれ?」と驚きました。手当たり次第友人に「アリ・スミス読んだ?」と聞きまくるぐらいの衝撃でした。ゼイディー・スミスとおなじスミスで、どこか作風にも共通するところがあって、ユーモアと皮肉と優しさを感じます。登場人物を絶対に駒として扱っていないし、とても驚いたのは、実在する15世紀の画家の存在を描き直す、そのやり方です。時代を再考証する作品は過去にもあったと思うのですが、それが全く新しいものとして、現実とリンクしているのが本当に衝撃的でした。
』(2020年刊)から始まる四季四部作(『』2021年刊、『』『』2022年刊)は、「思想信条の違いがあるなかで、どうやって人びとが共に生きていくか」ということがテーマになっていると思います。いま世界中で分断が起きていて、自分は作家としてその分断を止めようとする側にいるつもりですけれど、と同時に一読者の立場からすれば、「アリ・スミスがいてくれるから大丈夫、希望はある」と思うぐらいの頼もしい存在です。彼女が出演するチェルトナム文学祭を観に行ったことがあるのですが、本当に素敵な方でした。正直私はあまり聞き取れていなかったのですが、通訳してくれていた方が感激して涙を流していました。言葉はわからなくても、愛にあふれる人だということが伝わってきて、忘れられません。

私とクレスト・ブックス❸
アリ・スミス『両方になる』『秋』『冬』『春』『夏』
いま世界中で分断が起きていて、自分もその分断を止めようとする側にいるつもりですけれど、一読者の立場からすれば、「小説家はアリ・スミスがいてくれるから大丈夫」と思う。
アリ・スミス『両方になる』『秋』『冬』『春』『夏』

――シェイクスピアの妻を新しい視点で描いた、マギー・オファーレルハムネット』(2021年刊)もお読みくださっていますよね。

 もし、『両方になる』を読んでいなかったら、『ハムネット』はもっと驚いたと思いますけど、本当に素敵な小説ですよね。小説は、人間の尊厳をこんな鮮やかなやり方で取り戻すこともできるんですよね。歴史は正しいものだと鵜呑みにされがちですが、誰がどう語るかによって歴史上の人物の見え方はいくらでも変わります。悪妻と呼ばれたシェイクスピアの妻しかり、アリ・スミスが描く女性アーティストしかり、歴史というものがいかに男性によって都合よく伝えられてきたかに、改めて気付かされました。

私とクレスト・ブックス❹
マギー・オファーレル『ハムネット』
リュドミラ・ウリツカヤ『緑の天幕』

オファーレルの小説を読んで、小説は歴史上の人物の尊厳を取り戻すこともできるんだと驚いた。遠いロシアの話だと思っていたことが、決して遠い出来事ではないと思わせてくれるのが、ウリツカヤの小説。
マギー・オファーレル『ハムネット』 リュドミラ・ウリツカヤ『緑の天幕』

――リュドミラ・ウリツカヤもお読みいただいているようですね。

 はい。ウリツカヤも大好きな作家で、私はとくに『通訳ダニエル・シュタイン』(2009年刊・品切れ)が好きです。昨年、ウクライナ戦争が始まって、ロシアのことを知りたいという気持ちになりましたが、戦場からのルポルタージュや、プーチンについて書かれた本を読めば、それなりの情報は知ることができるのかもしれません。でも私は、そこで物語という形式を選びたいんです。
 ソナーリ・デラニヤガラ』(2019年刊)は、2004年のスマトラ沖大地震による津波で家族を失った女性の回想録です。スリランカで津波が起きて、私たちはニュースで何人の方が亡くなったという事実を知ることはできますが、日々の中でその事実はつい忘れてしまうんですよね。でもこうやって、『波』の場合は小説ではなく回想録ですが、被害に遭われた個々の生活の話にしてくれることで、100人亡くなれば、100人それぞれの人生があったことを、具体的にイメージすることができます。
 ロシアに話を戻すと、ウリツカヤの大作『緑の天幕』(2021年刊)は、ソビエト連邦で生まれた3人の主人公を軸に、厳しい抑圧の中で生きるロシア人の姿を描いています。彼らの心情に寄り添うことで、ニュースだけではわからないことが見えてくるし、遠いロシアの話だと思っていたことが、自分の人生でも「ありえたかもしれない」と思えるようになる。それが物語の果たす大きな役割の一つではないかと思うのです。

――最後に、西さんにとって小説を読むということは、どのような意味を持つとお考えですか。

 自分がピンチになったとき、寂しいとき、しんどいときに、「待てよ、この感情はなんか知っているな」と思うことがよくあります。それはだいたい、どこかの小説で読んだ、主人公や登場人物が感じたことであることが多いんです。
 例えば私は以前がんを宣告されて、このまま死んでしまうかもしれないと思ったのですが、これまで数限りない小説の中で、「死ぬかも」「怖い」という気持ちをすでに疑似体験してきたんですよね。逆もそうです。シーグリッド・ヌーネス友だち』(2020年刊)は、初老の主人公女性が親しくしていた男友だちを喪う話ですが、この本の中で、彼女はいわば私よりも先に孤独になってくれていた。死んだ人にもう会えないことのつらさ寂しさを、私よりも先に「体験してくれて」いたんです。
 他にも、自分が意地悪な気持ちになったときや、知らず知らずのうちに人を傷つけてしまったときにも、「ああ、これはジュリアン・バーンズ終わりの感覚』(2012年刊・品切れ)に出てきた、あの感じかな」とか。ものすごく単純な言い方をすると、「私はひとりじゃない」と思えることが、私にとって小説を読むことの意味の一つにはなっています。

私とクレスト・ブックス❺
ソナーリ・デラニヤガラ『波』
シーグリッド・ヌーネス『友だち』

この回想録は、100人が津波で亡くなれば、100の人生があったことをイメージさせる。『友だち』の主人公女性は、いわば私よりも先に孤独になってくれていたのです。
ソナーリ・デラニヤガラ『波』 シーグリッド・ヌーネス『友だち』

 小説は法律ではなく、拘束力も命令する力もない。ただ誰かに選ばれるのを待っている一冊の本に過ぎない。そして選ばれ、読まれたとしても、そこから何を得るかは読者に圧倒的にゆだねられている。小説があることで生きてゆける、という私の気持ちも、私が小説から「得たもの」で、小説が「与えてくれた」ものではない。この、小説との距離感というか関係性を、私はとても信頼しています。

(2023.6.28)

(にし・かなこ)
波 2023年9月号より
単行本刊行時掲載

短評

▼Horie Toshiyuki 堀江敏幸

アメリカに暮らすインド系移民の若い夫婦が、異国で生まれた息子に、夫の生涯の分岐点となった出来事にちなんで、「ゴーゴリ」という名を与えた。このごつごつした名前の外套の下から、溜息が出るほど丁寧に染めあげられた人生の更紗が少しずつ姿を見せる。なんということだろう。ラヒリの世界はもう完成の域に達し、あとはただ、その成熟を見守っていけばいいとばかり思っていたのに、本書を通して、彼女は予想を超える深化を遂げていたのだ――驚くほど静かに、驚くほど自然に。


▼Michiko Kakutani ミチコ・カクタニ[ニューヨーク・タイムズ]

『停電の夜に』は心に残る室内楽のようだったが、この長篇では、異国で生きることというテーマが交響曲として鳴り響いている。


▼Globe and Mail グローブ・アンド・メール

読み終わってみれば、二つの世代と二つの大陸にまたがる人生が、もののみごとに描きだされていたことに気づく。


▼Houston Chronicle ヒューストン・クロニクル

さりげない日常に向けられる観察眼がすばらしい。姿かたちをわかりやすく描写したなかにも、言わく言いがたい思いのたけが盛り込まれている。


▼Sydney Morning Herald シドニー・モーニング・ヘラルド

本を読むという単純にして尽きせぬ喜びを再燃させてくれた。

著者プロフィール

ジュンパ・ラヒリ

Lahiri,Jhumpa

1967年、ロンドン生まれ。両親ともコルカタ出身のベンガル人。2歳で渡米。コロンビア大学、ボストン大学大学院を経て、1999年「病気の通訳」でO・ヘンリー賞、同作収録の『停電の夜に』でピュリツァー賞、PEN/ヘミングウェイ賞、ニューヨーカー新人賞ほか受賞。2003年、長篇小説『その名にちなんで』発表。2008年刊行の『見知らぬ場所』でフランク・オコナー国際短篇賞を受賞。2013年、長篇小説『低地』を発表。家族とともにローマに移住し、イタリア語での創作を開始。2015年、エッセイ『ベつの言葉で』、2018年、長篇小説『わたしのいるところ』を発表。2022年からコロンビア大学で教鞭を執る。

小川高義

オガワ・タカヨシ

1956年横浜生れ。東大大学院修士課程修了。翻訳家。『緋文字』(ホーソーン)、『老人と海』(ヘミングウェイ)、『ねじの回転』(ジェイムズ)、『変わったタイプ』(トム・ハンクス)、『ここから世界が始まる トルーマン・カポーティ初期短篇集』(カポーティ)など訳書多数。著書に『翻訳の秘密』がある。

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