▼Toyozaki Yumi 豊崎由美
この小説には愛する主人たちを乗せた小舟のあとを追って、どこまでもどこまでも泳ぎつづける犬がいる。情が深すぎて、がんばりすぎる茶色い犬たちがいる。そして、そんな犬とそっくりな人々がいる。彼らはうたう、ケルトの昔から伝わる自分たちの歌を。その歌声は、父祖の時間や土地から遠く離れ、新しい生活を選ぶ途上にあって、いつかどこかで歌を見失ってしまったわたしたちにも、不思議に優しく懐かしい。
▼The Economist エコノミスト誌
フィクションの勝利……マクラウドの語りは凛と張りつめ、透徹している。登場人物たちは力強く、奥深い。彼らがいつまでも心に残って離れない。
▼The Independent インディペンデント紙
マクラウドは、非常に努力しなければ獲得できないような『簡潔な』明晰さで書く……本書は、ユーモアと生彩にあふれ、きわめて鮮烈で、ただひたすらに感動的だ。
▼Trillium Award トリリアム賞選評
読む者を魅了し、さまざまな感情を喚起する、気品と英知に満たされた物語。
▼Alice Munro アリス・マンロー
アリステア・マクラウドがかけるような魔法をかけられる人を、私はほかに思いつかない。この小説のなかの情景が、いつのまにか心に焼き付いていることに気がつく。