リンゴノキノシタデ
林檎の木の下で


アリス・マンロー 小竹由美子

三百年の時を貫いて描かれる短篇の女王マンローの芳醇な最新作品集。

17世紀、エディンバラの寒村に暮らしていた遠い祖先。やがて19世紀前半、一家三代でカナダへ。語り部と物書きの血が脈々と流れるマンロー一族の来し方を、三世紀に亙る物語として辿りなおす。実直な父、世故に長けた母、階級の違う婚家、新しい夫との穏やかな暮らし……人生のすべてが凝縮されたような自伝的短篇集。

発行形態 : 書籍
シリーズ : 新潮クレスト・ブックス
判型 : 四六判変型
頁数 : 430ページ
ISBN : 978-4-10-590058-8
C-CODE : 0397
発売日 : 2007/03/30

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2,415円(定価) [在庫なし]


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書評

アリス・マンロー
Munro,Alice

1931年、カナダ・オンタリオ州の田舎町に生まれる。書店経営を経て、1968年、初の短篇集『Dance of the Happy Shades』によりカナダでもっとも権威ある総督文学賞を受賞。やがてニューヨーカーに作品が掲載されるなど、国外でも注目を集めるように。寡作ながら、三度の総督文学賞、W・H・スミス賞、ペン・マラマッド賞、全米批評家協会賞ほか多くの賞を受賞。チェーホフの正統な後継者、「短篇小説の女王」と賞される。作品に『イラクサ』『林檎の木の下で』ほか。2005年、タイム誌の「世界でもっとも影響力のある100人」に選出。2009年、国際ブッカー賞受賞。



小竹由美子 
まえがき
第一部 良いことは何もない
良いことは何もない
キャッスル・ロックからの眺め
イリノイ
モリス郡区の原野
生活のために働く
第二部 家
父親たち
林檎の木の下で
雇われさん
チケット

なんのために知りたいのか?
エピローグ
メッセンジャー
訳者あとがき


▼Koike Masayo 小池昌代
19世紀初頭、スコットランドを出てカナダヘと入植し、貧しくも逞しく生きた著者の血族。土地の温もり、休息なき労働、誇り高い知性、慎ましさと野心。記憶と想像力が紡ぎだした人物は、魅力的であろうと、むごく野卑であろうと、あまりに生々しく生きているので、読んでいると血が騒ぎ、自分の家族あるいは自分自身が、そこに透けて見え、たじろぐのだ。あらゆる「わたし」を、「今ここ」に運び、やがて彼方へと押しやる力。わたしたちの血の内に、深く沈められた感情が、一つ一つ目覚めていく。なんてデリケイトで野性的な物語。

▼The Windsor Star ウィンザー・スター
驚くべき本だ。まるで自分の家族の歴史をひもといているかのようであり、色彩と洞察にあふれ、懐古趣味ではとうてい語りえない豊かさに満ちている。

▼The Atlantic Monthly アトランティック・マンスリー
あらゆる点でマンローの愛読者の期待にかなう、ずっしり読み応えのある見事な作品。さらに本書だけが当てはまるまったく新しいジャンルを創出している。

▼The Ottawa Citizen オタワ・シチズン
一篇一篇が非のうちどころなく精巧に仕上げられた珠玉の作であり、事実以上の力を持つ真実を描きだしている。

▼Books in Canada ブックス・イン・カナダ
マンローは、読者の生き方を変えうる稀有な作家のひとりである。
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