▼Tadashi Wakashima 若島正
土曜の一日、優秀な脳神経外科医として幸せな生活を送っている男に、さまざまな想念が去来する。グローバルなテロの脅威から、国内の政情、さらには妻や子供たちのこと、認知症を患う母親のこと……。彼の心理にこっそりと忍び込み、やがては具体的なかたちとなって目の前に現れてくる恐怖を、マキューアンはあざやかな筆致で描き出す。そのデリケートな指先は、不安に満ちた現在の世界に生きる人間の病巣を、的確に探り当てているのだ。
▼Anita Brookner アニータ・ブルックナー
小説のお手本。読者の心を奪い、最後まで引っ張ってゆく。間違いなくマキューアンのベスト。
▼The Times タイムズ
幸福というものの脆さ、幸福を脅かすあらゆる脅威に対する美しいまでに鋭敏な感覚。現代人必読の書だ。芸術的達成、倫理観、政治観の全てにおいて、この作品は卓越している。
▼Michiko Kakutani ミチコ・カクタニ[ニューヨーク・タイムズ]
9.11以後を扱った小説の中でもっとも力強い作品。
▼Sunday Times サンデー・タイムズ
無類の正確さを誇り、複雑で、サスペンスに満ち、思索的でしかも温かい。やはり、マキューアンは彼の同世代を代表する小説家だ。
▼The Daily Telegraph デイリー・テレグラフ
豊饒な小説。官能的で、しかも深い。