バーデンバーデンノナツ
バーデン・バーデンの夏


レオニード・ツィプキン 沼野恭子

私はドストエフスキーの妻アンナの日記を携え旅に出た――ロシアの幻の傑作!

語り手は、汽車でモスクワからレニングラードに旅するユダヤ人の旅行者。アンナの日記には、新婚の夫妻がヨーロッパに滞在し、バーデン・バーデンで夫が賭博熱にとりつかれ、借金を抱え、感情の爆発に悩まされ、屈辱を味わい、怒り、後悔し、妻に懇願する姿が描かれている……二つの旅が渾然と溶け合う、二つの愛の物語。

発行形態 : 書籍
シリーズ : 新潮クレスト・ブックス
判型 : 四六判変型
頁数 : 255ページ
ISBN : 978-4-10-590066-3
C-CODE : 0397
ジャンル : 外国の小説
外国の小説
発売日 : 2008/05/23

立ち読み
立ち読み

書評
書評/対談


1,995円(定価) 購入


プロフィール 目次 感想を送る
書評

レオニード・ツィプキン
Tsypkin,Leonid

1926年、ロシアのミンスクに生れる。ロシア系ユダヤ人で、優秀な病理学者。若い頃から散文や詩を書き始める。ソ連末期の停滞時代に書かれた「バーデン・バーデンの夏」は、国内では日の目を見ることができまかった。1982年、冒頭部分がニューヨークのロシア語週刊誌に掲載されたが、その誌面を見ることなく、数日後、56歳で心臓発作で亡くなる。その後英訳され出版されたが注目されなかったこの作品を、批評家スーザン・ソンタグがロンドンの書店の古本の中から発掘し、「最も美しく感動的でユニークな『世紀の文学』」と絶賛、2001年にソンタグの序文つきで新版が刊行され、英語圏にセンセーションを巻き起こした。



沼野恭子 
バーデン・バーデンの夏
ドストエフスキーを愛するということ スーザン・ソンタグ
訳者あとがき


▼Aoyama Minami 青山南
途切れ途切れの言葉というよりは、閉じることを拒む文章。大作家ドストエフスキーへの想いが、連想を、情景を、無数に誘いこみながら、千々に乱れ、時と場所を超えて、かぎりなくつづいていく。これは、なにを見てもドストエフスキーを思いだしてしまうという幸福と愉悦と不幸と悪夢につかまえられた男の物語なのか、それとも、ドストエフスキーの物語か。本を読むことの、偉大な文学にひたることの、ほとんど肉体的な歓喜が伝わってくる幸運な書だ。

▼Donald Fanger ドナルド・ファンガー[ロサンジェルス・タイムス]
人の心を捉えて離さず、不思議な魅力があり、たいへん感動的で、完壁な芸術作品だ。

▼Карен Степанян カレン・ステパニャン[ロシアの文芸評論家]
作者は、ひたむきで、息もつまりそうで、はりつめて震えているような、何ページも続く長い文を巧みにつらね、他の現実など考えられないというふうに、読者を自分の世界へ引きこむ。

▼The New York Times ニューヨーク・タイムズ
『バーデン・バーデンの夏』は、愛よりも複雑な何かについての物語だ。ドストエフスキーが神と四つに組んで闘ったように、この素晴らしい作品でツィプキンはドストエフスキーとがっぷり取り組んでいる。
新刊お知らせメール

お気に入りの著者の新刊情報を、いち早くお知らせします!

レオニード・ツィプキン 登録


外国の小説 登録


他の条件で登録する



ページの先頭へ戻る