フクロウオンナノビヨウシツ
ふくろう女の美容室


テス・ギャラガー 橋本博美

レイモンド・カーヴァー没後20年。妻テスが丹念に書き継いできた傑作短篇集。

女の聖域である美容室にふらりとやってきた男(表題作)。いまは亡き作家を懐かしむ隣人(「ウッドリフさんのネクタイ」)。そして、カーヴァーの代表作「大聖堂」と同様、妻のかつての上司である盲目の男を迎えての夫婦の一夜を描く「キャンプファイヤーに降る雨」。心に深く残る名短篇十作に父と母をめぐるエッセイ二篇を付す。

発行形態 : 書籍
シリーズ : 新潮クレスト・ブックス
判型 : 四六判変型
頁数 : 255ページ
ISBN : 978-4-10-590067-0
C-CODE : 0397
ジャンル : 外国の小説
外国の小説
発売日 : 2008/07/31

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テス・ギャラガー
Gallagher,Tess

1943年、アメリカ・ワシントン州ポート・アンジェルス生まれ。ワシントン大学、アイオワ大学創作科に学ぶ。在学中から詩作を開始。1974年、詩集“Stepping Outside”刊行。詩人として名を馳せる。1979年、作家レイモンド・カーヴァーとともに暮らしはじめ、1988年、入籍。病を得ていたカーヴァーはその二ヵ月後に死去。1986年、第一短篇集『馬を愛した男』刊行。『ふくろう女の美容室』は、最愛の夫の死後、丹念に書き継がれてきた名短篇10作とエッセイ2篇からなる、日本語版オリジナルの作品集である。



橋本博美 
ふくろう女の美容室
むかし、そんな奴がいた
生きものたち
石の箱
来る者と去る者
マイガン
ウッドリフさんのネクタイ
キャンプファイヤーに降る雨
仏のまなざし
祈る女
essay
「聖なる場所」
父の恋文
訳者あとがき


▼Hiwa Satoko 日和聡子
それぞれの胸にささやかな喜びや寂蓼を抱えて生きる人びとが、ときにはかなしみの淵に立ちながらも、そこからさらに歩きだしてゆく姿を、テス・ギャラガーはいつくしみの目で見つめ、淡い光でつつみこむように描きだす。本書の作品群は、怒りと赦し、光と影、静と動、彼岸と此岸、来る者と去る者……といった相反するかに見えるものが、実際には密接に結びつき、通じ合っているのだということを教えてくれる。自然や宇宙、その一部としての人の心の襞に沁みわたるような、人生の機微に触れる静かな祈りと意志に満ちた作品集。

▼Valerie Miner ヴァレリー・マイナー[ネイション]
テス・ギャラガーの小説はどれも、力強い個性的なボイスで始まる。瞑想調から神話的なもの、さらに笑劇風に至るまで、ときに繊細なリリシズムがばちあたりなユーモアやひねくれた自己認識との対比によっていっそう際立つのだ。

▼Robert Altman ロバート・アルトマン監督
テス・ギャラガーの「短篇小説詩」(私ならそう呼ぶだろう)は、じつに非凡な驚きの感覚を私に与えてくれる。

▼Judy Doenges ジュディー・ダンジャス[シアトル・タイムズ]
テス・ギャラガーは、ふつうの人々のささやかな問題に深い敬意を払い、また彼らの小さな弱点や知恵を面白くみつめ、寿ぎながら、叙情的な散文 でその暮らしを照らしだしている。
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