トキノカサナリ
時のかさなり


ナンシー・ヒューストン 横川晶子

わたしにこの声をくれたのは誰だろう――。2006年フェミナ賞受賞の話題作!

ナチス統制下のドイツから、カナダ、イスラエル、そしてブッシュ政権のアメリカまで。四代にわたる六歳の子供たちが語りだす、ある一族の六十年。血の絆をたどり、絡まりあう過去を解きほぐしたとき明かされたものは、あまりに痛ましく哀しい真実だった――。フランスで二〇万部突破、魂を揺さぶってやまない最高傑作長篇。

発行形態 : 書籍
シリーズ : 新潮クレスト・ブックス
判型 : 四六判変型
頁数 : 380ページ
ISBN : 978-4-10-590071-7
C-CODE : 0397
ジャンル : 外国の小説
外国の小説
発売日 : 2008/09/29

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ナンシー・ヒューストン
Huston,Nancy

1953年カナダ・カルガリー生まれ。英語を母語とし、カナダ、ドイツ、アメリカで育つ。1973年にパリへ渡り、ロラン・バルトに師事。1977年に「言語的禁忌」の研究で社会科学高等研究所の学位を受ける。1970年代のフェミニズム運動に参加、その後1981年に処女小説「Les Variations Goldberg(ゴルトベルク変奏曲)」を発表。小説、エッセイ、児童書、脚本などを次々と執筆し、カナダ、フランスで高い評価を受けている。パリ在住。1993年「Cantique des Plaines(草原讃歌)」でカナダ総督大賞を受賞。



横川晶子 
第一章 ソル、二〇〇四年
第二章 ランダル、一九八二年
第三章 セイディ、一九六二年
第四章 クリスティーナ、一九四四~一九四五年
訳者あとがき


▼Hori Shigeki 堀茂樹
家族の歴史を書いた小説は山ほどある。たいてい、曾祖父あたりから世代を下ってくる年代記だ。『時のかさなり』では逆に、章を追うごとに世代を遡る。しかも、語り手は常に六歳の子供だ。まず、現代風にスポイルされたアメリカ人の少年(2004年)。次にその父親(1982年)。続いて祖母(1962年)。最後に、なぜかドイツで育った曾祖母(1944-45年)。「時のかさなり」の深部に光が当たるにつれ、物語が充実していく。N・ヒューストンは、人間の悪や愚劣さを語りながら、それらに対する抵抗をも鮮やかに浮かび上がらせている。小説にこんな可能性があったとは!――そう驚かずにはいられない。

▼Marie Claire マリ・クレール誌
カナダ生まれの作家ナンシー・ヒューストンは、彼女自身の子供時代にもっとも近い作品を書いた。普遍性をもったこの小説は自由への讃歌であり、また、差別主義がはびこる野蛮な世界を救済する芸術への讃歌でもある。私たちの望みはただひとつ、この四人の子供を抱きしめることだ。

▼Le Nouvelle Observateur ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール誌
この作品は、たくさんの声が響き合うと同時に、ひっそりとした嘆きにも満ちた英知の書である。また、最初のページで始まるのでも、最後のページで完結するのでもない、いつまでも読者に問いかけ、その心を捉えて離さない物語である。

▼Le Journal du Dimanche ジュルナル・デュ・ディマンシュ誌
作者は、夢中になって読まずにはいられない、ある家系をめぐるミステリー小説を書いた。
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