リリアン
リリアン


エイミー・ブルーム 小竹由美子

ロシアの寒村からニューヨークへ――。すべてを失った美しい女が、二〇世紀初頭のアメリカを生き抜いていく。

ユダヤ人迫害で夫と両親を惨殺され、ロシアから単身NYに渡ったリリアン。美貌を武器に劇場主父子の愛人となり、豪奢な暮らしを手に入れるが、死んだはずの娘が生きているという話がもたらされるやいなや、すべてを捨ててシベリアへと向かう――。『風と共に去りぬ』級の面白さ、息をもつかせぬ愛と冒険の傑作長篇。

発行形態 : 書籍
シリーズ : 新潮クレスト・ブックス
判型 : 四六判変型
頁数 : 302ページ
ISBN : 978-4-10-590076-2
C-CODE : 0397
ジャンル : 外国の小説
外国の小説
発売日 : 2009/06/30

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書評

エイミー・ブルーム
Bloom,Amy

1953年、NY生まれ。現在コネチカット在住。心理療法士として働くかたわら、「ニューヨーカー」「ニューヨーク・タイムズ・マガジン」などに寄稿。1993年刊行の初の短篇集『銀の水(原題:Come to Me)』が全米図書賞最終候補に。1997年、初の長篇『Love Invents Us』刊行。2000年、第二短篇集『A blind Man Can See How Much I Love You』刊行。全米批評家協会賞最終候補に。ドラマや映画の脚本を手がけるとともに、イエール大学創作科で教鞭をとっている。



小竹由美子 
1924年7月3日
かくして彼の地にまどいぬる、金色の羽ひとひら、見知らぬ、見知らぬ異国に
リンゴとナシ
愛の歌
わたしは若さをなくしてしまった、悪いカードを引いたギャンブラーのように
鎖を持っていたら、あなたをわたしのほうへ引き寄せるのに
孤児の道
1925年9月3日
すごいことじゃないかしら、こんなにきれい、きれいなのって?
人は何でできている?
1925年10月5日
つらい時期、つらい時期
おお、麗しき町よ
この世のパン
1926年5月19日
カナンの地で会えますように
我らが儚き人生
訳者あとがき


▼Kurita Yuki 栗田有起
目をおおいたくなるような災難に次々と見舞われながら、愛するものを探して広大なアメリカの地をリリアンはひとり旅する。とりまく人物もそれぞれに難儀な運命をたどるけれども、ここに描かれているのは悲劇ではない。なぜなら誰ひとりとして、みずからの境遇を嘆きも、うらみもしないからだ。読者がつきつけられるのは、彼らの、呆気に取られるほどの生命力だ。それは魔力であり、魅力でもある。そこに引き込まれて夢中で読むうちに、じつは自分もその力を持っているのだと気づかされる。興奮で体が熱くなってくる。

▼Colum McCann コラム・マッキャン[『ゾリ』の作家]
また手にとりたい、とにかくすわって、ひたすら読む喜びに浸りたいと心底思う本に、久々に出会った。『リリアン』は、優しい英知、轟くような洞察、辛辣なユーモア、そして――愛すべき、つむじ曲りな的確さに満ちている。エイミー・ブルームは、忘れがたい登場人物を作り出した。驚くべき本だ。

▼San Francisco Chronicle サンフランシスコ・クロニクル
『リリアン』は、小型の叙事詩であり、冒険小説であり、サバイバル物語であり、ラブストーリーの衣をまとった歴史小説であり、なおかつ奇跡の旅の記録でもある。
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