第一章 八月――終わり、そして始まり
八月二六日正午、シナイ砂漠にて/自然の言語/シンメトリーを探し求める人/船出/八月二六日真夜中、シナイ半島の砂漠にて
第二章 九月――さいころの次の一振り
九月一日、ロンドン北部ストーク・ニューウィントンにて/九月一〇日、ロンドンの大英博物館にて/ピタゴラスと「一二枚の正五角形からなる球」/プラトン――現実から抽象へ/数学的な証明
第三章 一〇月――シンメトリーの宮殿
一〇月一七日、グラナダへの途上にて/宝探し/三角形と六角形、そして旋回と奇跡/隠されたシンメトリー
第四章 一一月――一族の集結
一一月一日、沖縄にて/ひどく興奮しているものと、無数のもの/パターンの狩人/緑色のズボンと緑茶/ブラックボックス/数学の探検/数学と歌舞伎――選ばれた者のための劇場
第五章 一二月――つながり
一二月五日、ボンのマックス・プランク研究所にて/数学の詩――方程式の謎を解く/数学における闘鶏/三次方程式に関する論争/一二月一二日、マックス・プランク研究所にて
第六章 一月――不可能
一月二三日、オックスフォードにて/マゼラン海峡の向こう側をのぞき見る/精神的な苦痛はけろりと忘れて/解をシャッフルする/つむじ曲がりのコーシー/ルッフィーニの小さな間違い/「打ちのめされたあなたの友より」
第七章 二月――革命
二月一三日、パリ、ラ・ヴィレットにて/自由と平等と友愛/あなたの方程式はどんな形か/行方知れずになった手稿/革命/裁判にかけられて/数学による現実逃避/コレラの時代の愛/二月一三日午後、パリ、ラ・デファンスにて
第八章 三月――見えない姿
三月一七日、ストーク・ニューウィントンにて/数学の小包/素のシンメトリー/カードを使った手品/タフな男とハンサムな男/法律の条文を応用する/三月二八日、ストーク・ニューウィントンにて
第九章 四月――シンメトリーの音
四月五日、ロンドン・ブリッジにて/三二楽章の中のシンメトリー/パターン探し/鐘の鳴らし方を変える/四月五日、テムズ川の泥の土手にて
第一〇章 五月――開拓
五月四日、オックスフォードにて/おいしい正四面体と毒のあるピラミッド/ウィルス――シンメトリーなくしゃみのもと/頭の中の鏡/ばれてるよ/エラー探しからエラー修正へ/五月一六日、イェルサレムにて
第一一章 六月――散在
導火線に火をつける/ヤンコのブックエンドの片われ/「大きくなったら……数学者になりたい」/二四次元の食料品屋/シンメトリー群の宝箱/フィッシャーの不死鳥/六月一四日、ストーク・ニューウィントンにて
第一二章 七月――モンスターを照らす光
ムーンシャイン/数学界のフランケンシュタイン博士/七月五日、エジンバラにて/ムーンシャインを求めて/表が出たら行かない
謝辞
訳者あとがき
▼Mogi Ken-ichiro 茂木健一郎
雪の結晶から素粒子まで、自然界に潜む驚くべき対称性。その解明は、物理学をはじめとする自然科学において、ノーベル賞級の成果につながってきた。あくなき探求の結果、数学者たちはついに196883次元の空間に潜む「モンスター」を発見する。その限りない美しさを理解するものは、この上ない魂の癒しを得るだろう。対称性という鏡に映るのは、自然の真の姿。平凡な日常に潜む対称性の驚異を知る時、明日を生きる勇気がわく。
▼Daily Telegraph デイリー・テレグラフ
デュ・ソートイが、わずかな灯りに照らされたこの領域に敢えて乗り出したことに身震いを感じない人は、数学の何に対しても心を動かされないにちがいない。椅子に座って五次方程式に向き合うことを考えると泣きたくなる人でも、冒険とスリルに満ちた歴史の瓶詰めの魅力に抗うのは難しいはずだ。自伝めいた親密な語り口が本に息を吹き込んでいる。面白い!
▼Independent on Sunday インデペンデント・オン・サンデー
数学の極上の娯楽読み物。潔癖な人の目にはいかがなものかと思われるにしても、実に感動的だ。
▼Guardian ガーディアン
すばらしい物語だ! ひげもじゃで服装もだらしなく、我慢ならないマナーと飛び抜けた妄念の持ち主たち、あのいらだたしい人々が、この作品のおかげで究極のうらやましい人物となっている。