ナゼキタチョウセンハコリツスルノカキムジョンイルハキョクヘムカウセングンタイセイ
なぜ北朝鮮は孤立するのか―金正日 破局へ向かう「先軍体制」―


平井久志

「将軍様」亡き後に、本当の危機がやって来る――。

「先軍体制」の名の下、たとえ何百万の民衆が飢え死にしようとも、ただひたすら軍備の増強に突き進む、「偉大なる領導」金正日。なぜ彼はそのような体制を築くに至ったのか、どのような仕組みで権力維持を図ってきたのか、そして彼“亡き後”、この国はどうなるのか……。北朝鮮に最も詳しいジャーナリストが描く閉ざされた国家の行方。

発行形態 : 書籍
シリーズ : 新潮選書
判型 : 四六判変型
頁数 : 319ページ
ISBN : 978-4-10-603664-4
C-CODE : 0331
ジャンル : 政治
国際政治情勢
発売日 : 2010/07/23

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平井久志
ヒライ・ヒサシ

1952年、香川県生まれ。1975年、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員などを経て、現在、編集委員兼論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)など。

はじめに
第一章 金正日体制は世襲か
粛清の歴史/甲山派の粛清/横枝叩き運動/後継者決定と三大革命小組運動
第二章 国防委員長への道
党を通じた軍の掌握/国防委員会の格上げ/違憲的な最高司令官就任/九二年憲法改正と違憲解消/元帥就任と昇進ラッシュ/国防委員長選出
第三章 父子の路線対立と金日成死去
金日成「最後の闘争」/主席の死去/中央軍事委員会はなぜ活用されなかったか
第四章 「苦難の行軍」と金正日体制
「苦難の行軍」/「深化組事件」と「社労青事件」/最高職責の国防委員長
第五章 「先軍」への道
先軍思想はどのように登場したのか/「先軍後労」/先軍政治「起源」の変遷/「先軍思想」と「赤い旗思想」/苦難突破の方法論の目的化
第六章 「強盛大国」と金総書記の統治スタイル
「強盛大国」の起源/二〇一二年の課題/「内閣配慮」から「党優先」へ
第七章 金正日総書記の改革路線
金正日時代の区分/「苦難の行軍」期の三年服喪/改革の芽生え/二十一世紀「新思考」の登場/七・一経済改革/中途半端な改革と揺り戻し
第八章 健康悪化、そしてミサイル、核
閲兵式不参加/最高権力者の五十日を越える不在/軍部隊視察/長距離ミサイル発射/第二回核実験/核実験強行の理由/状況認識の差/激しい中国非難
第九章 「先軍体制」へ
法制度的確立/第三期国防委員会
第十章 後継体制への道
ロイヤルファミリー/後継をめぐる動き/金正銀の台頭/社会的生命体と首領/後継体制への模索/後見体制/キャンペーンの抑制/準備は水面下で進行
第十一章 デノミ政策の失敗
通貨交換とデノミ実施/すさまじいインフレ/デノミ政策の失敗/もう一つの模索
第十二章 哨戒艦沈没と張成沢の台頭
金正日総書記の訪中/哨戒艦沈没/張成沢の台頭/政権交代時のリスク/大量破壊兵器の管理
第十三章 岐路に立つ北朝鮮
金正日時代の条件/思想の未完/政治の未完/経済の未完/外交・民族和解の未完/年齢破壊現象/後継者が相続するもの/先軍から先民へ
あとがき
北朝鮮の主な歩み
参考資料一覧

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