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漂流記の魅力

吉村昭/著

748円(税込)

発売日:2003/04/10

  • 新書
  • 電子書籍あり

苛烈な海のドラマ。初めて世界一周を遂げた日本人四人の「命がけの記録」が、いま甦る。

奥州石巻を出港し、難破してロシアに漂着した「若宮丸」の乗組員たち。10年の辛苦に耐え、日本人として初の世界一周をなしとげた彼らの記録『環海異聞』を中心に、数々の漂流記の魅力に迫る。漂流記こそ日本独自の海洋文学であり、ドラマの宝庫なのだ。

目次
第一章 海洋文学
イギリスと日本
船による運搬
黒潮の恐ろしさ
遭難
漂流までの経過
漂流民たち
救助された漂流民
ロシアと漂流民
日本との交易
第二章 「若宮丸」の漂流
漂着
オホーツク
ヤクーツクからイルクーツクへ
新蔵と庄蔵
後発組の到着
二派に分裂
第三章 ペテルブルグ
皇帝の命令書
侯爵
皇帝に拝謁
球状の袋
月と星が光る
使節レザノフ
第四章 世界一周
赤道を通過
棘々しい人間関係
カムチャツカに到着
第五章 長崎
千島から薩摩へ
長崎入津
訊問
むなしい日々
幕府の意向
引渡し
第六章 帰郷
吟味終了
環海異聞
供養碑
太十郎の服
無学と教養
漂流の研究
世界一周地図
あとがき
主な日本船漂流年表(江戸時代)
参考文献

書誌情報

読み仮名 ヒョウリュウキノミリョク
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 192ページ
ISBN 978-4-10-610002-4
C-CODE 0221
整理番号 2
ジャンル 古典、歴史・地理・旅行記、歴史・地理
定価 748円
電子書籍 価格 660円
電子書籍 配信開始日 2012/06/29

著者プロフィール

吉村昭

ヨシムラ・アキラ

(1927-2006)東京・日暮里生れ。学習院大学中退。1966(昭和41)年『星への旅』で太宰治賞を受賞。同年発表の『戦艦武蔵』で記録文学に新境地を拓き、同作品や『関東大震災』などにより、1973年菊池寛賞を受賞。以来、現場、証言、史料を周到に取材し、緻密に構成した多彩な記録文学、歴史文学の長編作品を次々に発表した。主な作品に『ふぉん・しいほるとの娘』(吉川英治文学賞)、『冷い夏、熱い夏』(毎日芸術賞)、『破獄』(読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞)、『天狗争乱』(大佛次郎賞)等がある。

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