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なぜいつも納得いかないのか? 成果主義を超えた「最新人事戦略」。

人事異動

徳岡晃一郎/著

734円(税込)

本の仕様

発売日:2004/09/20

読み仮名 ジンジイドウ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 191ページ
ISBN 978-4-10-610085-7
C-CODE 0234
整理番号 85
ジャンル マネジメント・人材管理、実践経営・リーダーシップ
定価 734円
電子書籍 価格 648円
電子書籍 配信開始日 2011/11/25

組織人なら誰しも心穏やかではいられない一大イベント、人事異動。本来は組織を発展させ、個人を成長させるはずの制度だが、その場しのぎの人のやりくりでは活力をそぐばかり。一般社員、人事部、経営者は、いかに人事異動に臨むべきか? 知識創造の時代を生き抜く人事戦略の最新事情を、多彩なキーワードで解説。成果主義も従来型をも超える、「明るい人事異動」を求めるすべての人に!

著者プロフィール

徳岡晃一郎 トクオカ・コウイチロウ

1957(昭和32)年、東京生まれ。東京大学教養学部卒、オックスフォード大学経営学修士。人事/コミュニケーションコンサルタント。日産自動車人事部を経て、現在フライシュマン・ヒラード ジャパン、シニアバイスプレジデント。人事・組織改革についてビジネス誌に寄稿多数。

目次

まえがき
序、考えない組織、考えない人々
症候群1「何も決まらない」
症候群2「とりあえず」
症候群3「形だけ」
明日があるさ
指示待ち族
土管管理職
官僚サラリーマンとサラリーマン官僚
粒々族
その日暮らし
1、多様化する人事異動
永遠の課題
定期異動
随時異動
異動用語の基礎知識~会社編~
(横滑り/適材適所/玉突き/二足のわらじ/昇格・降格/アップ・オア・アウト/左遷/部門間異動/エリート育成/抜擢人事/ハイポテンシャル人材育成/ファストトラック)
異動用語の基礎知識~個人編~
(ミスマッチの解消/夢/キャリア形成/FA制度/スペシャリスト)
2、人事部の功罪
かつて人事部はエラかった
土管人事と知の貧困化
成果主義の導入
結果主義の原因
成果イメージと志
コンピテンシーの活用
3、知識創造型人事異動
知識創造とは
SECI(セキ)プロセス
対話と場
原体験と修羅場
葛藤
ムダに人を動かさない
原体験を通じた共同化
異動を機に表出化
キャリアパスで連結化
内面化を促す多様性
4、脱土管の異動戦略
MBOの問題点
MBBに想いを込めろ
成果主義からほら吹きへ
プロジェクトベースの異動観
ダイナミックなビジョン
キャリア研修の活用
知識創造の仕掛け人
現場と一体化するお節介人事
5、明るい人事異動
まじめに夢を見る
青臭い議論を思い出す
知識の棚卸しと知識人脈
偉大さの追求
グローバルなキャリア形成
チェンジリーダーの登場
徹底した当事者意識
結果へのこだわり
自分のための人事異動
主要参考文献
あとがき

インタビュー/対談/エッセイ

波 2004年10月号より 人事異動とボクシング  徳岡晃一郎『人事異動』(新潮新書)

徳岡晃一郎

 人事異動とかけてボクシングと解く。そのこころは、打たれ強くなる、ということだろうか。
40代半ばにして初めてボクシングの試合を観戦する機会を得たが、実にスリリングで面白かった。テレビや映画と、目の前のホンモノでは迫力がまるで違う。体にめり込むパンチの音も重々しく、弾け飛ぶ汗のしぶきがかかるようだ。リングと観客席との一体感も強固で、選手は声援にきちんと反応する。何より、人と人との素手の一騎打ちというのがすごい。野球やサッカー、陸上、F1などとは一味違った醍醐味がある。
前座からメインの試合までを興奮して観戦するうちに、意外なことにこの格闘技が、ずいぶん普段の仕事と似ているなと思いはじめた。
例えばフットワークがいいことは、ボクシングだけではなくビジネスの世界においても基本だ。体でこなすことでどんな業務でもできるようになるし、いろいろな経験から学んだり、人との出会いも生まれる。また、よく「日常のコスト管理が甘いと水脹れ体質になり、ボディブローのように効いてくる」と言われるが、ボクシングを通じてボディブローの怖さを実感したような気がする。
先制パンチやカウンター、ここぞというときにたたみかけるタイミング、相手の出方を見て間を置くリズム感、攻守の切り替えなど、戦略を考える基本的な要素も多数含まれている。さらに試合終了のゴングがなると、恐ろしい目つきで殴り合っていた選手同士が笑顔で互いのフェアプレーをたたえ、肩を叩き合う。このギャップにはびっくりしたが、彼らの冷静さ、プロ意識、目的意識をおおいに感じさせられた。
これもビジネスの真剣勝負には不可欠な要素だが、現状では先送り、馴れ合い、妥協、しがらみなどを断ち切れず、コンプライアンス(法令順守)が焦眉の急になるくらい乱れている。
ボクサーたちはまず基本動作を学び、実戦を通じて打たれ強くなり百戦錬磨になっていく。その過程で自信や自分なりの型を身につけていくのだろう。さらに何試合か見るうちに、勝った選手の方が負けた選手より、最初から顔に自信がみなぎっていることにも気がついた。勝つぞという自信たっぷりの選手が勝つのだ。
一つ一つの試合は、会社員ならば異なる人と一緒に行なう仕事の経験や場に相当する。サラリーマンもまた、さまざまな修羅場を通じて打たれ強くなり、一皮むけて大きく成長する。そのチャンスを広げてくれるのが人事異動だ。狭い世界に留まらず多くの異質の経験を積むことで、ボクシングであれば世界レベルの勝利、ビジネスであれば新しい価値の創造を目指す。
長いようで短いサラリーマン生活。一回一回の人事異動をその場限りの“出たとこ勝負”に終わらせず、ビジネスの場でのチャンピオンベルトを目指すチャンスとして捉え、活用したいものだ。

(とくおか・こういちろう 人事コンサルタント)

蘊蓄倉庫

こんな人がまわりに発生していませんか?

「知識創造型」というキーワードのもとに、まったく新しい「元気が出る人事戦略」を提案する本書ですが、現在の人事慣行がいかに日本の組織を蝕んでいるかの分析も読ませます。その場しのぎの人事が、こんな人たちを生んでしまったというのです。
 その一、指示待ち族。上司の指示を待つ受身の社員で、「そうですよねえ」といつも上司以上のことは言わない人たち。ほんとは上司がいつも正しいわけではないし、上司も不安なのです。部下は自分の意見を言うのも仕事のはずなのですが……。
 その二、粒々族。「組織がそんなふうにはできていない」「そこまではできない」と、きっちり仕事をすることに順応しすぎて粒状に固まり、実はセクショナリズムに陥っている社員。
 そして極め付きはこれ、土管管理職。某人材派遣会社のCMで、「頼むよ専務、頼んだよ部長、頼むよ課長、頼んだぞ田中!」という傑作がありましたが、まさにあれ。上から下に、スルーするだけの管理職のことです。
 こんな人たちに心当たりのある方は、ぜひご一読を。

掲載:2004年9月24日

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