センキュウヒャクハチジュウゴネン
1985年


吉崎達彦

プラザ合意、ゴルバチョフ登場、阪神優勝、日航機墜落、金妻、スーパーマリオ……。この年、日本も世界も大きく姿を変えた――。

右肩上がりの発展を続ける戦後日本がたどり着いた「坂の上の雲」。それが1985年という年だった。プラザ合意、米ソ首脳会談、NTTの誕生……この年を境に日本と世界は確実に姿を変えていく。阪神優勝、日航機墜落事故を始め、忘れがたい出来事もたくさんあった。「過去」と言い切るには新しく、「現在」と言うには時間が経ちすぎた時代の記憶は、妙に苦くて懐かしい。愛惜の念と共に振り返る、「あの頃」の姿。

発行形態 : 新潮新書
判型 : 新潮新書
頁数 : 207ページ
ISBN : 978-4-10-610130-4
C-CODE : 0221
整理番号 : 130
ジャンル : 歴史
日本史
発売日 : 2005/08/20

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吉崎達彦
ヨシザキ・タツヒコ

1960年(昭和35年)富山市生まれ。双日総合研究所取締役副所長、主任エコノミスト。一橋大学社会学部卒業後、1984年日商岩井(現双日)に入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員、経済同友会調査役などを経て現職。新聞・経済誌・週刊誌等への執筆の他、「サンデープロジェクト」等TVでも活躍。また、自身のホームページ「溜池通信」では、アメリカを中心に世界の政治経済について鋭く分析したレポートを配信中。著書に『1985年』(新潮新書)など。

まえがき
第1章 政治~中曽根政治とプラザ合意
最後に見えた「坂の上の雲」
プラザ合意はバブルの入り口?
出る杭は打たれた
中曽根のパフォーマンス
アメリカ側の国内事情
田中角栄、脳梗塞に倒れる
「戦後政治の総決算」を目指して
内実は粗雑だったプラザ合意
景気対策は「ビックリするほどよく効いた」
バブルの真の原因は?
首都圏再開発
さようなら、ミドルパワーの日本
第2章 経済~いまだ眩しき「午後2時の太陽」
1985年の経済白書
見通されていた高齢化の未来
低成長、少子化、低金利
統計に見る1985年の日本経済
過去20年で何が変わったのか
万年中流国家
生活にはみんな満足
マル金マルビ
「中流家庭」の実像
渡辺淳一の日経連載小説
第3章 世界~レーガンとゴルバチョフの出会い
カリスマ政治家そろい踏み
アジアの民主化、いまだ遠し
マルコス追放に動いた二人の米国人
ゴルバチョフ登場
ソ連に止めを刺したサウジの決定
レーガン時代のアメリカ
米ソ首脳会談
スターウォーズ計画は「政治兵器」
ドイツの「戦後総決算」
レーガン、「ドイツの靖国」を訪問
第4章 技術~つくば博とニューメディア
『ブレードランナー』の中の日本
大阪? つくば? 愛知?
つくば博トリビア
演出はまだ素人くさかった
ロボットの実験場
「いったい、何を、するんだろう?」
電電公社、NTTに
アルファベット社名が続々と
大ブレイクしたファミコン
パソコン通信の登場
「ハイテク国家・日本」のあけぼの
第5章 消費~「おいしい生活」が始まった
「トレンド」の呪縛
西武百貨店のコピー
「自分探し」になった消費
電化製品もこんなに変わった!
日本車はまだ地味だった
高級アイスクリーム
マンガ『美味しんぼ』の衝撃
「究極」と「まったり」
食のカリスマ・山本益博
「食」は日本文化のテーマか?
第6章 社会~『金妻』と『ひょうきん族』の時代
主入公は「ダイヤル回して手を止めた」
1985年のヒット曲
凋落した『紅白歌合戦』と『ザ・ベストテン』
郊外に移り住んだ団塊世代
発見された専業主婦の不満と不安
不倫はまだ罪深かった
ひょうきん族、全員集合を倒す
タケちゃんマンとホタテマン
チャンネル権は大人の手に
第7章 事件~3つのサプライズ
日航機、御巣鷹山に墜落す
読み続けられた500人の名
記憶に刻まれる「8月12日」
戦後最大、三光汽船の倒産
「笑わん殿下」の静かな退場
阪神優勝までの長い道のり
バックスクリーン三連発!
神宮球場、10月16日
やっぱりいい時代だった

年表・1985年


『化身』と『愛ルケ』

 1985年と今年の共通点に「日経新聞で渡辺淳一の小説が連載されていること」があります。20年前の『化身』の主人公は羽振りの良い文芸評論家で大学教授、現在の『愛の流刑地』の主人公は売れない小説家です。この間には、リストラ寸前の出版社社員が主人公だった『失楽園』が挟まります。
 主人公の落ちぶれ方は日本経済の低落傾向と見事にシンクロしているのですが、渡辺氏はこれを意識的にやってきたのでしょうか? 担当編集者が頂戴してきた渡辺氏の答えは、本書の65ページに紹介してあります。

掲載:2005年8月25日
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