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「三菱」だけの問題なのか!?

自動車が危ない

塚本潔/著

734円(税込)

本の仕様

発売日:2005/08/20

読み仮名 ジドウシャガアブナイ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書
判型 新潮新書
頁数 188ページ
ISBN 978-4-10-610131-1
C-CODE 0253
整理番号 131
ジャンル 産業研究、工学、趣味・実用
定価 734円

次々と明らかになった三菱自動車の杜撰な品質管理の現状。だが、果たしてこれは三菱だけに限られた問題なのか? 他メーカーの品質は万全なのだろうか? 容赦ないコスト削減で疲弊し、揺らぐ製造現場。急速な電子化で複雑化する一方のトラブル。その結果、世界規模で急増し続けるリコール――。メカニカルな問題から先進技術の開発思想まで。自動車を取り巻く危うい現状を、技術者への取材をもとに徹底検証する。

著者プロフィール

塚本潔 ツカモト・キヨシ

1946(昭和21)年東京生まれ。ジャーナリスト。ニューズウィーク日本支社を退社した後、日本企業の駐在員を経てフリーとなる。主な著書に『最強トヨタのDNA革命』(講談社)『トヨタとホンダ』(光文社新書)『マイクロソフトを超えろ』(東洋経済新報社)などがある。

目次

はじめに
第一章 自動車が危ない!
発覚した隠蔽工作
炎上は三菱製だけなのか?
世界規模でリコール急増中
矛盾だらけのリコール制度
「壊れるのが当たり前」が米国流
騙され続けた国交省
メーカーの不正は排除できるか
第二章 揺らぐ現場
日本語が通じない
世代交代で途切れるノウハウ
関係者を驚かせた一〇〇万台の大量リコール
トヨタの異変
トップメーカーの意外な評価
ヒュンダイに品質で負けた?
一兆円企業の死角
足かせとなるホンダ自慢の「創造性」
激変する業界地図
第三章 電子化が誘発するトラブル
パソコン化するクルマ
品質のカギを握る制御用ソフト
自己防衛する部品たち
電子化を支える部品サプライヤー
技術低下を招いたアウトソーシング
複雑化する制御システム
お手上げのディーラー修理
ギアが抜けなかったハイテク・カー
第四章 国家プロジェクトが生んだ先進技術
商品化される先進技術
官民学一体のASVプロジェクト
軽自動車も例外ではない
完全自動運転の夢
越えれなかった技術の壁
完全自動から運転者支援へ
人とクルマの融合
第五章 信頼性という幻想
技術への過信が事故を招く
反映されない開発者の意図
「一○○パーセントの信頼性」は幻想に過ぎない
クルマがドライバーを監視する?
おわりに

蘊蓄倉庫

クルマがドライバーを監視する?

 クルマの危うさといっても、何もリコールに関わるような構造上の問題ばかりではありません。最近、アメリカで「ドライバーを監視するエアバッグ」なるものが物議を醸していることを、みなさんご存知でしょうか? このシステム、エアバッグが作動、もしくは故障した際、その原因があとから特定できるように、衝突してエアバッグが開く前後のそれぞれ5秒ほどのクルマの動きを内部メモリーに記録できるようになっています。
 何事もなければデータは次々と上書きされるだけですが、ひとたび異常が起これば記録はそこでロックされます。記録されるデータは、車両スピード、ブレーキ、シートベルト、アクセルの状態、エンジンの回転数など。つまり、航空機でいうブラックボックスのようなものです。
 このデータをメーカーが故障原因の究明に使う分にはよかったのですが、違う目的で目をつけたところがありました。それが、交通事故の捜査に使いたい警察と、保険金の支払いが絡む保険会社だったもので、「ドライバーのプライバシーはどうなっているんだ」と世間が騒ぎ出したのです。
 この騒動、決して他人事ではありません。実は、このシステムを搭載したクルマがすでに日本に輸入されているのです。詳しい事情を『自動車が危ない』で、ぜひご確認ください。

掲載:2005年8月25日

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