ダイジョユウモノガタリオードリーマリリンリズ
大女優物語―オードリー、マリリン、リズ―


中川右介

『ティファニーで朝食を』はマリリン・モンロー主演だったかもしれない。

オードリー・ヘプバーン、マリリン・モンロー、エリザベス・テイラー。ハリウッドを代表する三人の大女優に、共演は一度もないが、その運命は思わぬ場面で絡み合っていた。オードリーより先に『ローマの休日』の王女役に名前が挙がったリズ、『ティファニーで朝食を』の主演を熱望していたマリリン――最も華やかな時代の映画界を舞台に、デビュー秘話からスキャンダルまで交えて描き出す、美貌と野望の物語。

発行形態 : 新潮新書
判型 : 新潮新書
頁数 : 255ページ
ISBN : 978-4-10-610379-7
C-CODE : 0274
整理番号 : 379
ジャンル : 芸術・芸能
芸能・演劇
発売日 : 2010/08/12

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中川右介
ナカガワ・ユウスケ

1960(昭和35)年東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。出版社アルファベータ代表取締役編集長、「クラシックジャーナル」編集長。音楽、映画など芸術関連の書籍を数多く編集・出版。著書に『カラヤンとフルトヴェングラー』『松田聖子と中森明菜』『坂東玉三郎』など。

はじめに
プロローグ
三人の美しい少女たち〔一九二六―四〇年〕
父親を知らない娘/ヒトラー信奉者たちの娘/英国上流階級の傍で育った娘
第一章
陽のあたる場所、ハリウッドへ〔一九四一―五一年〕
犬より格下の子役/テイラー母娘の売り込み/ノーマとオードリーの軍事パラシュートの縁/国民的ヒロインになる少女、瀕死の少女/新人女優の第一条件/ロシアから来た演劇理論/「魂も奪われるほど美しい」/オードリーの「空白の一年」/リズは大根役者/ヌードで五十ドル稼ぐ/『イヴの総て』に出る戦略/三度目の婚約はヒルトン御曹司と/世界一の結婚式/映画女優オードリーの初セリフ/「最も不快な若手女優賞」/大作家に見初められる/アン王女の誕生/渡米中に六キロ太る/二十世紀フォックスとの七年契約/人気に火が点くとき
第二章
『ローマの休日』とセックス革命〔一九五二―五四年〕
マリリンのセルフ・プロデュース力/ディマジオとの食事会/見た目も発言も「革命」/次元の違う映画/『ローマの休日』の空白の数十分/リズの妊娠と破産危機/ヴィヴィアン・リーとの隠れた「共演」/いつも「頭の悪そうな女」役/取り巻きの新旧交代/オードリーの自己主張/メル・ファーラー登場/映画そっくりの英王女の恋/オードリーVS.衣裳界の女帝/マリリンのストライキと日本旅行/「まるで独裁者になったみたい」/アカデミー主演女優賞に輝く/舞い上がる白スカートを見た夫/「サブリナ・パンツ」への圧倒的支持/私の身体は貧弱
第三章
膨らんでいく特別な野望〔一九五五―五八年〕
マリリン・モンロー・プロダクション/アクターズ・スタジオ勢の圧勝/フォックスに全面勝利/交換可能な女優/共演者ディーンの死/『戦争と平和』の映画化競争/度重なる事故/また増えたマリリンの悩み/稀代のプロデューサーの求婚/マリリンに迫る赤狩り/撮影より難しいもの/「長いだけで深みがない」/酷評される夫、世界を手に入れた夫/週に五日、精神分析医へ/悔しがるマリリン/主演女優賞ノミネート中の悲劇/崩れ始めるハリウッド/スキャンダルを喜ぶ映画会社/『お熱いのがお好き』の笑えない現場/リズの仕事は不倫沙汰
第四章
女王になった女、ファーストレディになれなかった女〔一九五九―六二年〕
マリリンが掴んだ情報/「百万ドルなら引き受けますわ」/低い発声を覚える/フルシチョフと会話/元ナチの父親を探す/三人が演じた役の違い/何をしたら認めてくれるの?/二人のエリザベス女王/原作者カポーティの反対/衝撃のニュース「リズ死す」/『クレオパトラ』は撮り直し/「大統領と関係を持った」/なぜ会社はマリリンを軽く見たか/演技理論の大きな副作用/大統領の誕生日を歌い上げて/リズを「消す」ためのヌード撮影/フォックス社の大混乱/八月四日、午後八時から十時の間の死/他殺説のバリエーション
エピローグ
主演女優の真の敵、それは――〔一九六三―二〇一〇年〕
イライザ役の交代/自分の歌が使われるか/二千億円が「史上最大の失敗作」に
あとがき
主要参考文献


実はそれぞれ3歳違い

 マリリン・モンロー、オードリー・ヘプバーン、エリザベス・テイラーの3人が、この並びの順に3歳違いということは、あまり知られていません。ただ、彼女たちの境遇にはかなりの差があります。一例を挙げると、第二次世界大戦が終わる頃、マリリンはロサンゼルスの航空機工場で軍事用パラシュート作りに従事していました。そのパラシュートが送られた先、オランダではオードリーが栄養失調で黄疸が出る重態に陥っていました。リズだけは既にハリウッド入りしており、主演映画『緑園の天使』が公開されて大ヒット。全米の少女たちの憧れの的になります。この3人の運命は、ここからどのように絡み合っていくのか。続きはぜひ本書でお楽しみ下さい。
掲載:2010年8月25日
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