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「反捕鯨」は序章に過ぎない! 【日本を狙う黒い活動家の思想、組織、錬金術】

恐怖の環境テロリスト

佐々木正明/著

778円(税込)

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発売日:2012/03/16

読み仮名 キョウフノカンキョウテロリスト
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 222ページ
ISBN 978-4-10-610460-2
C-CODE 0236
整理番号 460
ジャンル 社会学、事件・犯罪
定価 778円
電子書籍 価格 648円
電子書籍 配信開始日 2012/09/14

環境のためなら人でも殺す。調査捕鯨船に高速艇で体当たり、イルカ漁師に暴言連発、製薬会社に放火攻撃――奴らは「お騒がせ集団」なんかじゃない。カルト的思想と違法手段で武装した環境テロリストだ。背後には彼らを英雄扱いして稼ぐ世界的TVチャンネル、ショーン・ペンらハリウッドの大御所達。巨額のカネで繋がった“動物愛護業界”とは何なのか? なぜ今日本を狙うのか? 黒い活動家の正体を暴く貴重な一冊。

著者プロフィール

佐々木正明 ササキ・マサアキ

1971(昭和46)年岩手県生まれ。大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)卒業。産経新聞社に入社、神戸総局、大阪本社社会部等を経てモスクワ大学留学。2007年より東京本社外信部所属。著書に『シー・シェパードの正体』。

記者ブログ (外部リンク)

目次

プロローグ
第1章 日本叩きで稼ぐ動物愛護産業
再び現れた活動家/活動家リーダーvs.「いさな組合」/「太地は象徴的な場所」/アカデミー賞の罪/「ザ・コーヴ」の嘘/瀕死のイルカと女性ダイバー/存在しないはずの映像/ある有力候補作の反論/リック・オバリーの「逃げ」/アニマルプラネット、参入/巨大な動物愛護産業
第2章 原理主義者のオモテ戦術、ウラ組織
5種類の活動家/IRAに倣った「動物解放戦線」/「地球解放戦線」の破壊工作/PeTAのメディアキャンペーン/SHACの個人攻撃/追い詰められた大企業/ハリス博士の裏の顔/活動家たちの資金源は
第3章 シー・シェパード急成長の奥義
東日本大震災は天罰/親友はビーバー/ペンキと爆薬/アイスランド政府の失策/「犠牲者のふりをしなさい」/日本船が人質を取った!/アメリカ当局の功罪/寄付金は年間8億円に/みんなワトソンの弟子/名優ショーン・ペンも味方/シー・シェパード系国会議員
第4章 キング牧師、ガンジー、グリーンピース
ふたつの「直接行動」/グリーンピースの真意/ガンジーも我々と同じ/動物への罪悪感/壱岐のイルカ事件/黒人への差別、動物への差別/菜食主義はボイコット/グリーン・アナーキズム/ディープ・エコロジーの怖さ/「人口減少社会が必要だ」/新たな世代の出現
第5章 カナダはなぜ撃退に成功したか
法律が足りない/エコテロ新法と「緑狩り」/オーストリアで起きた蛮行/北欧、メキシコでも/研究者たちの苦悩/「アディ・ギル号」衝突の真相/ニュージーランド捜査官の意地/オーストラリア首相の約束/「見下げ果てた行動だ」
第6章 立ち上がった日本人たち
出演に応じたワトソン/戦場カメラマンの斬り込み/子供たちの素朴な疑問/震災義援金転用事件/動き始めた在外邦人/動画に和訳テロップを/シー・シェパードが慈善団体?/農水省が放った秘策/ワトソン不在を狙う提訴/近づく分水嶺
エピローグ
主要参考文献

インタビュー/対談/エッセイ

波 2012年4月号より 「反捕鯨」は序章に過ぎない

佐々木正明

「販売をやめた理由は申し上げられません」
書籍から食料品まで扱う大手通販サイトのアマゾンの女性広報は私の電話取材にそう繰り返した。経験上、取材相手が「言えない」と頑なな態度を取る場合、大きな秘め事があるものだ。
今年2月、アマゾンが突然、鯨肉商品の販売を停止した。ネット上のデータ記憶システム「キャッシュ」には確かに、「鯨ベーコン」や「くじらカレー」などの関連商品の写真や説明が残っている。微かな手がかりを元に、鯨肉商品を扱っていた業者に電話してみると、「一方的に、出品をやめてくださいと言われた」「理由は何も教えてくれなかった」と口々に訴える。
ますます怪しいと感じた私はさらに、広報に食い下がった。最後に送られてきた「何卒、よろしくお願い申し上げます」という懇願メールからは、彼女が反捕鯨国の米国本社と日本支社との間で、板挟みになっている苦悩が感じ取れた。
動画サイトにアップされていた1本の映像が「アマゾンに眠る謎」を解き明かした。
アマゾンは脅されていたのである。
その動画とは、パソコンの前で通販を楽しむ外国人親子が捕鯨のおぞましさに衝撃を受け、打ちひしがれる様子を映し出したものだった。日本の伝統食文化は完膚無きまでに否定され、動画の最後に「アマゾンに鯨肉の販売をやめるように伝えよう」というメッセージがつけられていた。
このキャンペーンを仕掛けたのは米国最大の動物愛護団体HSUSや英国環境系調査団体で、その翌日に鯨肉の通販は止まったのだ。
今回刊行した『恐怖の環境テロリスト』で、私は調査捕鯨を攻撃するシー・シェパードなどの過激団体やそれを支えるHSUSなどの集合体を「動物愛護産業」「環境保護産業」と名付けた。
彼らは、日本の捕鯨やイルカ漁を批判すればカネが集まる錬金術を生み出した。原資となるのは、支持者からの寄付金。そして、ハリウッドなどが制作する映画からの収入や番組の視聴料。和歌山県太地町のイルカ漁を批判した米アカデミー賞映画「ザ・コーヴ」は彼らの金のなる木だ。今回のアマゾン虐めも成功例として支持者にPRし、再び「寄付を」と呼びかけるに違いない。
なかでも恐ろしいのは、こうした「産業」の一翼を担い、漁師や捕鯨船員に危害を加えても構わないという原理主義的なイデオロギーで動く「環境テロリスト」がごく普通の人の中から次々に生まれているということだ。最初は環境保護や動物愛護に関心を持って運動に参加しただけなのに、知らず知らずのうちにこの“業界”の間違った情報やプロパガンダに踊らされ、違法行為をも厭わない過激活動家へと転身するのである。
反捕鯨を叫ぶ活動家を止められない日本は、環境、動物を錦の御旗にした環境テロが吹き荒れる前夜の状態にある。数々のテロ事件に悩まされてきた欧米諸国の苦い経験などから、まず彼らの正体を知ることこそが対策を練る鍵になる。

(ささき・まさあき 産経新聞外信部記者)

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