ホーム > 書籍詳細:働かないオジサンの給料はなぜ高いのか―人事評価の真実―

日本企業「最大の不条理」のナゾを解く。

働かないオジサンの給料はなぜ高いのか―人事評価の真実―

楠木新/著

778円(税込)

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発売日:2014/04/17

読み仮名 ハタラカナイオジサンノキュウリョウハナゼタカイノカジンジヒョウカノシンジツ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 220ページ
ISBN 978-4-10-610565-4
C-CODE 0234
整理番号 565
ジャンル マネジメント・人材管理、実践経営・リーダーシップ
定価 778円
電子書籍 価格 648円
電子書籍 配信開始日 2014/10/17

会社の人事評価に理不尽さを感じ、不満を持つ人は多い。働かないオジサンが高給を取る一方で、仕事に追われる中堅や若手が安月給で使われていたりする。なぜ、このように不条理に思える事態が生じるのか。大手企業で人事畑を歩いてきた現役の社員が、日本企業の人事評価のメカニズムを丁寧に解きほぐす。併せて、人事評価とサラリーマンのキャリアの望ましいあり方についても提言する。

著者プロフィール

楠木新 クスノキ・アラタ

1954(昭和29)年神戸市生まれ。京都大学法学部卒業後、生命保険会社に入社。勤務のかたわら、「働く意味」をテーマに取材を続け、執筆、講演、大学での講義などの活動に取り組む。著書に『人事部は見ている。』『サラリーマンは、二度会社を辞める。』などがある。

目次

プロローグ サラリーマン人生を一気に駆け抜けることはできない
第1章 オジサンは「同士」を求めている
なぜ家族より会社が大事なの?/自分の部下、後輩として一緒に働きたい人/新入社員に能力や資格は求めていない/専門性の主張はサラリーマンとしてはマイナス/「自分らしさ」はほどほどに/新入社員当時の「ふしぎ発見」/「メンバーシップ契約」が暗黙のルール/入社できるのは「みんながいいと思う人」/新卒一括採用のメリット/年賀はがきの自爆営業は日本郵便の業務命令?/メンバーシップは面倒くさい/日本の会社は社員の多様性を看過しがち/欧米のマネジメントの本に解答はない
第2章 「同期」が成果主義を阻む
「第一選抜」って何?/「同期入社」という不思議/仲間意識と競争意識/タテ割り組織の中のヨコのつながり/出世している人ほど同期意識が強い/キャリア官僚の人事評価/煽らないふりをして煽る/「社員の業績評価なんてやめちまえ!」/成果主義では「自分の納得できる言い訳」が成り立たない/成果主義は解決策ではなかった/人事評価はマネジメントの一つ/組織階層はなぜピラミッド構造なのか/笑わせるべきは観客ではなく「中田カウス」/現場と管理機構の評価基準は異なる/人事部門の役割はささやか
第3章 若い頃は、常に上司の期待を上回れ
若手社員は出世したくない?/新人社員に即戦力は期待しない/メンバーシップ契約のメリットを活かせ/土光敏夫の五つの行動基準/サラリーマン最大のリスク要因は上司/上司も上司との関係で悩んでいる?/喧嘩両成敗では組織が成り立たない/顔つきは意外と大事/人事考課のフィードバックは相手を知るルーツ/若い時には見えないことがある
第4章 偉くなる人とうまくやれる人が偉くなる
年次が上がれば、管理能力が中心に/研修のプロよりも人事部の評価が優先する/私が受けた管理職登録用面談/マネジメントを経験しないと見えないもの/社員の結びつきのシナプス構造/リーダーの権限は意外に小さい/ゴルフで部長、麻雀で支店長/上司の「ヒキ」は強い/エリートコースや花型部門は二重の意味で有利/人間関係のプロになれ/上司の望む枠内に収まる能力/経費の使い方も部下に見られている/他部署との調整は重要/「あなたの会社の戸田奈津子」を目指せ/エラくなる人と長く一緒にやっていく能力
第5章 「働かないオジサン」はどうすればいいのか
半数も課長になれない/40歳以降に急に評価が高まる三つの例外パターン/「働かないオジサン」は若い社員の頭痛のタネ/「新卒一括採用+ピラミッド構造」が生み出す必然の存在/出向は島流し?/それでも給料が高いのはなぜなのか/オジサンの既得権はこうして生まれる/まずは自分が働いている会社の評価基準を知る/キャリアプランの研修の実態/「働かないオジサン」問題のささやかな解決法
第6章 「終身雇用の正社員」だけが正解じゃない
ほとんどは「正社員」に安住/ライフサイクルに応じた人事運用を/リクルート「38歳定年制」の合理性/「キャリアダウン」も選択肢に/「誰と働きたいか」を社員に決めさせる仕組み/社内転職制度の実例/東京海上日動の「お役に立ち隊」/有給休暇を取り残す理由/優秀な社員のモチベーションをアップさせる休暇制度/元の会社と業務委託契約を結んだサラリーマン/「社員の抱え込み」を緩める/「副業禁止」より「専業禁止」
第7章 自分が働く会社の出世メカニズムを知れ
会社の外に適切な人事評価基準は存在しない/出世のメカニズムは会社によって全く違う/エビデンスを求める外資系の人事評価/社内報と職員名簿は人事評価を知るバイブル/人事評価バイブルの読み方/部長、課長登用者と未登用者を比べてみる/実際に比較して人事評価を知る/若いうちは会社の仕事にどっぷり漬かれ/自分FAをやり抜いた実例/人事に腐らず時間をかけて自分を変える/「会社を降りる」というやり方も/「グレーな仲間」を大切に/人事評価を通して向き不向きを見極めろ

担当編集者のひとこと

「働かないオジサン」はどうすればいいのか

「あのオジサン、働いてないくせにどうして給料が高いんだ!」──。これは、日本の会社のサラリーマンなら、誰でも少なからず抱く思いではないでしょうか? ピラミッド型会社組織の階段の脇に逸れ、大した仕事はしていないけれど、高給を取っているオジサン社員たち。それを、組織のスリム化によって人数が減り続ける若手社員が安月給で支えるという構図です。
 社員の職務が明確に規定される欧米企業では、仕事がなくなれば自動的に解雇されますから、仕事がないのに会社にいて高給を取っているオジサンの存在は日本企業に固有の現象ということになります。
 どうしてこんな「不条理」が生じるのか。今後どうすればいいのか。本書では、この難問に、自身が保険会社に勤める中高年サラリーマンであり、一貫して人事畑の仕事をしてきた著者が真っ正面から取り組みました。お読み頂くと、働かないオジサンの給料が高いのにはそれなりの合理性があり、簡単には解決していかない問題であることが理解できます。
 しかし、著者は「それでいい」と言っているわけではありません。成果主義的な考え方が強まっている中で、年功制と終身雇用の既得権である「働かないオジサンの高給」は、どんどん正当性を失っていくでしょう。そこで、ささやかですが、本書では「働かないオジサン問題」の解決策も提示してあります。
 大企業の現実を踏まえた、サラリーマンの望ましい生き方と人事評価のあり方の提言も、説得力抜群です。組織の中で働く方には、必ず膝を打つ指摘があるはずです。ぜひご一読ください。

2014/04/25

蘊蓄倉庫

「社員の抱え込み」を緩め始めた会社

 終身雇用制の日本企業では、「働かないオジサン」でもそれなりの給料が貰えます。この問題の発生原因のひとつは、会社による社員の抱え込みと、社員の側の会社への所属意識が強すぎることですが、これを弱めようとしている会社は結構あります。トッパン・フォームズは「キャリアリターン制度」という名目で、自己都合退職した勤務3年以上の社員に「出戻り」を認めています。ベネッセコーポレーションでは、一種の「社内転職制度」を導入して社員のモチベーションをアップ。極めつきは、最長一年間の無給の休暇を社員に認めているヤフー・ジャパン。「戻ってきても、戻ってこなくてもいいし、退職後の起業も可」だそうです。
掲載:2014年4月25日

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