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いつまでも若いと思うなよ

橋本治/著

836円(税込)

発売日:2015/10/19

  • 新書
  • 電子書籍あり

明日に向かって老いろ! 「前期高齢者」の仲間入りをした著者が、自らの「貧・病・老」を赤裸々に告白。老若男女のための年寄り入門。

若さにしがみつき、老いはいつも他人事。どうして日本人は年を取るのが下手になったのだろうか――。バブル時の借金にあえぎ、過労で倒れて入院、数万人に一人の難病患者となった作家が、自らの「貧・病・老」を赤裸々に綴りながら、「老い」に馴れるためのヒントを伝授する。「楽な人生を送れば長生きする」「新しいことは知らなくて当然」「貧乏でも孤独でもいい」など、読めば肩の力が抜ける、老若男女のための年寄り入門。

目次
第一章 「老い」とはまず他人事である
・「ただでさえ年寄りはきたないものだから」
・誰も「年寄り」でありたがらない
・そう簡単に「年を取ること」に慣れられない
第二章 年を取ろう
・年を取るのはむずかしい
・「五十までになんとかなりゃいいんだ」
・一度、被雇用労働者になると「人生」をあまり考えなくなる
・壁にぶつからなければ、人は「人生」なんか考えない
第三章 「自分」という名のアク
・「俺がジジーなんかになるわけないじゃん」
・社会が年齢を規定する
・「自分」というアクが出る
第四章 「年を取る必要のない文化」は本当にあるのか?
・年を取る必要のない文化
・アクを吸収する装置
・それでも身体はなにかを教えている
第五章 年を取るとこんなにお得
・栄耀に餅の皮を剥く
・年寄りは今のことに関心がない
・「どっこいしょ」は脳化の合図
・年を取ると身体に表示が出る
第六章 老いの貧苦
・余は如何にして貧となりしか
・世にもバカげた理由
・年寄りのあり方は昔に倣えばいい
・体によくない借金返済話
第七章 病気になる
・定年を過ぎて病気になる
・過労死はきっとこうして訪れる
・何万人に一人の難病
第八章 病院で「老いの孤独」を考える
・壁から剥がれるタイルのように
・病院で「生」を考える
・覚悟はするが明後日のことは考えない
第九章 退院すると困難が待っていてくれる
・そうして、年寄りに近づく
・それでもやっぱりすぐに忘れる
・体力がない
・やっぱりまた年寄りになる
第十章 病人よりも老人がいい
・「治ろう」という気があまりない
・「老い」を選択する
・「自分の老い」に対して、人は誰でもアマチュアだ
・出来ることを少しずつやるのがリハビリ
・困ったことに老人の頭は若い
第十一章 「老い」に馴れる
・「まだ若い」の先にあるもの
・時間のギアを切り換える
・バスに乗れば「年寄り」が分かる
・それは「見栄」です
・でもやっぱり「老い」に馴れるのは大変らしい
第十二章 人はいくつまで生きるんだろう?
・超高齢大国か、超高齢窮国か
・「人生七十、古来稀れ」は本当だった
・その昔の「長生きした人」達
・楽な人生を送ると長生きをする
終章 ちょっとだけ「死」を考える
・遠い昔に死んだ猫の記憶
・猫の羞恥心
・「死」をちょっとだけ考える

書誌情報

読み仮名 イツマデモワカイトオモウナヨ
シリーズ名 新潮新書
雑誌から生まれた本 新潮45から生まれた本
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 224ページ
ISBN 978-4-10-610639-2
C-CODE 0210
整理番号 639
ジャンル 倫理学・道徳、ノンフィクション、教育・自己啓発、趣味・実用
定価 836円
電子書籍 価格 660円
電子書籍 配信開始日 2016/04/08

著者プロフィール

橋本治

ハシモト・オサム

(1948-2019)1948年(昭和23)、東京生まれ。東京大学文学部国文科卒。イラストレーターを経て、1977年、小説「桃尻娘」を発表。以後、小説・評論・戯曲・エッセイ・古典の現代語訳など、多彩な執筆活動を行う。『ひらがな日本美術史』『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』『草薙の剣』など著書多数。2019年没。

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