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藤原不比等が「プディパラのプピチョ?」。日本人なら知っておきたい奥深い日本語の世界。

日本語通

山口謠司/著

799円(税込)

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発売日:2016/03/17

読み仮名 ニホンゴツウ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 218ページ
ISBN 978-4-10-610660-6
C-CODE 0281
整理番号 660
ジャンル 言語学
定価 799円
電子書籍 価格 799円
電子書籍 配信開始日 2016/06/17

日本語はスリリングな情報と知られざる歴史の宝庫である。漢字は何字覚えればよいか? 「四」が嫌われる本当のワケは? 生前の「藤原不比等」が「プディパラ(の)プピチョ」? 母は「パパ」と呼ばれていた? 遣唐使やザビエルの通訳は誰? 「ら抜き言葉」を使った文豪は? 知るほどに日本語が面白くなる。漢字、発音、文法、歴史について、思わず他人に話したくなる薀蓄(うんちく)を凝縮。読者を「日本語通」への道に誘(いざな)う一冊。

著者プロフィール

山口謠司 ヤマグチ・ヨウジ

1963(昭和38)年、長崎県生まれ。大東文化大学文学部准教授。博士(中国学)。フランス国立高等研究院大学院に学ぶ。ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員を経て、現職。『妻はパリジェンヌ』『日本語の奇跡』『ん』『てんてん』『名前の暗号』『となりの漱石』など、著作多数。

山口謠司・公式HP (外部リンク)

目次

はじめに
第一章 漢字通 不滅の日本語
漢字のなぞ/信号は「青」か「緑」か/なぜ、太平洋は「太」、大西洋は「大」なのか/夕立の「立」とは/大長編でも、なぜ「小説」と呼ぶのか/「勉強」と「読書」の意外なルーツ/漢字はいつ日本に来たのか/漢字はどのように伝わったのか/漢字をいくつ覚えればよいのか/「国字」とはなにか/魚偏のヒミツ/古代の言葉「真名と仮名」/「万葉仮名」はどう使われたか/「八」が好まれ、「四」が嫌われるワケ/キラキラネームを考える/漢字を廃止しようとした偉人たち/「漢字よりローマ字を」と主張したGHQ/当用漢字から常用漢字へ
第二章 発音通 声に出したい日本語
擬音語・擬態語がいっぱい/三本足のカラスの鳴き声は?/牛の声は「モーモー」か「ムー」か/鹿は哀しい声で鳴く/犬の遠吠えはどう聞こえるのか/「藤原不比等」はどう発音されたか/「母」は「パパ」と呼ばれていた/ラヂオか、ラジオか/蝶々は「てふてふ」/長音が発音を変えた/ヤ行はなぜ「ヤ・ユ・ヨ」だけなのか/ルイ・ヴィトンと書けなかった森鴎外/濁音は下品さを生む/促音は表現の武器/撥音の奥深さ/「私」はどう読まれてきたか/日本は「ニホン」か「ニッポン」か/呉音と漢音が発音のヒント/〈ひらがな〉と〈カタカナ〉の誕生前夜/「つ」「ツ」のもとは「川」/日本語史上最大の事件
第三章 文法通 美しい日本語が話せる秘訣
古典文法と発音のコツ/言葉はリズムである/主語はいらないのか/「な~そ」は優しさの表れ/宣教師が見た戦国時代の「敬語」/「を」は「叫び」の感動詞/「や」を上手に使う/「が」と「で」に注意せよ/もうひとつの「で」/時制をどう表すのか/「たり」と「けり」の使い分け/「た」が登場したとき/「過去」が「仮定」に変わるとき/川端康成の「ら抜き言葉」
第四章 日本語史通 輸出された日本語と「通訳・翻訳」秘話
「チーズ」寺と「チーズ」天皇/なぜ「ういろう」になったのか/「カステラ」秘史/「千人の女の子」というお菓子/海を越えた美味しい言葉/古代の「大学」とは/「旬試・歳試・挙送試・貢挙」という試験/中国語の先生は誰か/東アジアのリンガフランカ/ザビエルと通訳ヤジロウ/キリシタン版で輸出された日本語/信長・秀吉は何語で会話したのか/ポルトガル語からオランダ語へ/オランダ通詞は世襲だった/オランダ語の習得法とは/「ルビ」の語源は宝石「ルビー」/当時の「唐通事」秘話/長崎こそ活躍の舞台/外国語になった日本語/それでも発音は難しい
第五章 日本語通 日本語と格闘してきた人々
太安万侶――最古のライター/空海――「ん」を創った男/菅原道真――ひらがなを広めた文章博士/円仁・円珍・安然――日本語の発音を築いた留学僧侶たち/紫式部――平安時代の会話を記した作家/明覚――五十音図を創った男/藤原定家――仮名遣いを広めた歌人/平安から鎌倉時代の法相宗学僧たち/ジョアン・ツズ・ロドリゲス――秀吉・家康に仕えた通訳・辞典編纂者/大黒屋光太夫――日ロの架け橋になった漂流民/本居宣長――『古事記』を究めた稀代の学者/バジル・ホール・チェンバレン――外国語通でアイヌ語の研究者/上田万年――「国語」を作り、広めた大家/橋本進吉――日本語のなぞを明かした言語学者
おわりに
主要参考文献

担当編集者のひとこと

日本語ほどおもしろいものはない!

 本書の著者、山口謠司さんは、1963年生まれの中国学博士。特に古代からの書誌文献について長年にわたり研究されています。
 ご存じのように、日本語は古代中国語とは深い関係があります。
 本書では、私たちが何気なく使っている日本語で、ふだん思い当たる疑問を、日本語のルーツや成り立ちから解き明かしています。また、日本語を上手に使うヒントや、相手に伝えるためのコツを、わかりやすく伝授しています。
 漢字通、発音通、文法通、日本語史通、日本語通(日本語と格闘してきた人々)と、5章にわたり、なぞなぞのような問いかけから、歴史上の偉人や稀代の人物までを簡潔にまとめていますので、本書はどこから読んでいただいても構いません。
 スリリングな薀蓄が詰まった本書をベースに、日本語の様々な知識や情報を得て、堪能していただければと思います。

 なお、山口謠司さんから、読者のみなさんへ次のようなメッセージが寄せられています。

***************

 このたび、『日本語通』(新潮新書)を上梓いたしました。
 日本語は、漢字、ひらがな、カタカナの三種を使い分けるという珍しい言葉であり、意味や使い方には奥深い歴史をもつ、世界に誇れる言語です。
 本書では、漢字の役割、文法、発音の謎やそれらのおもしろい特性、一方で、織田信長や豊臣秀吉がどのようにキリシタンの人たちと会話をしたのか。
 また、遣隋使や遣唐使、長崎のオランダ通詞や唐通事は、当時、どのように外国語を学んだのか。そして、日本語の謎に挑んだ先人たちについて、楽しみながら理解できるように書いてみました。
 たとえば、「文法」は、難しいという先入観がある方が多いかもしれません。しかし、本書に記した要点とコツを知れば、この文法こそ、思いを上手に伝え、表現をより豊かにする「コミュニケーションの武器」として使えるものなのです。会話のみならず、メールやSNSなどネットで打つ日本語にも、この良い効果として現れてくるでしょう。
 苦手だという方にこそ、文法の醍醐味を味わってもらいたいと思います。
 また、「発音」では、奈良時代の日本語の発音にも触れました。人名などはまるで、幼児がしゃべるような発音で、驚かれるかもしれません。しかし、ここに現代日本語のルーツがあるのです。
 日本語ほどおもしろいものはありません。 
 ぜひ、本書をきっかけに「日本語通」になっていただきたいと思います。

 2016年3月吉日                山口謠司

***************

2016/03/25

蘊蓄倉庫

「ら抜き言葉」の文豪は「文法」違反?

 昨今、日本語が乱れていることが、よく問題になっています。
 その悪しき例が「食べれる」「見れる」「出れる」のような「ら抜き言葉」の表現です。
 文法上、正しいのは、「食べられる」「見られる」「出られる」です。
 しかし、その「ら抜き言葉」を使っていた文豪がいました。
 あの川端康成です。
『二十歳』という作品では「見れる」を、『雪国』では「来れる」と、「ら抜き言葉」を使っています。「ら抜き言葉」でもノーベル文学賞に選ばれることがあるのだ、と本書には記されています。
 ほかにも、葛西善蔵、花田清輝など、日本文学史に功績を遺した作家も「ら抜き言葉」を使っていたそうです。
 言葉は生き物のように変化していくので、常に正しさの基準が変わりつつあるのかもしれません。
掲載:2016年3月25日

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