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メディアの驕り

廣淵升彦/著

858円(税込)

発売日:2017/07/14

  • 新書
  • 電子書籍あり

無知に基づく正義感は、かくも危うい。

プラスとマイナスが逆転した価値観、過剰な「社会の木鐸意識」、あいかわらずの中東音痴……いったいなぜ、日本のメディアは間違うのか。「水玉のタイはクリーンの象徴」「ベニスの商人=悪人」論など、かつてのミスリード報道を実例として挙げながら、その背後にある驕りの構造をひもとく。情緒的平和願望に流され、知性と教養をおろそかにしたままでは、国の未来は危うい。ベテランジャーナリストによる渾身の論考。

目次
はじめに
Ⅰ プラスとマイナスが逆転している
タフガイは水玉のタイを締めず
無知から出た「ベニスの商人=悪人」論
赤い夕日のマニラ湾
外交音痴が招く国難
「庶民好き」もほどほどに
ベルリン・レーガン・冷戦
II 驕りを生む構造
社旗を立てた車
有害なのは過剰な「社会の木鐸意識」
記者クラブという閉鎖社会
恐るべし「お車代」ジャーナリズム
「語る資格がない」という人々
III 放送のロマンを築いた人々
それはタイタニックから始まった
燃えるロンドンからのレポート
CBS王国の秘密
フランスの運命を変えた放送
BBCを創った理念
テレビは「一望の荒野」なのか?
キャスターの頭上の雪
IV 中東を知らない日本人
初めて見た中東
赤十字への反発
映画・ドラマから得る中東情報
『カスバの女』が狂わす距離感
ユダヤ人にアラブ情勢を説いた外務大臣
日本の中東報道はなぜ歪むのか?
カエルとサソリ
「アラブの春」という幻想
V 平和に欠かせないのは「知力」
平和の妨げは「情緒的平和願望」
メディアを裁く若者たち
あとがき

書誌情報

読み仮名 メディアノオゴリ 
シリーズ名 新潮新書
装幀 新潮社装幀室/デザイン
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 240ページ
ISBN 978-4-10-610726-9
C-CODE 0236
整理番号 726
ジャンル マスメディア
定価 858円
電子書籍 価格 858円
電子書籍 配信開始日 2017/07/21

著者プロフィール

廣淵升彦

ヒロブチ・マスヒコ

1933年和歌山県生まれ。国際ジャーナリスト。東京大学文学部卒。テレビ朝日ニューヨーク、ロンドン両支局長、報道制作部長、国際局国際セミナー専任局長などを歴任。以後、複数の私大で教授・講師を務める。主な著書に『スヌーピーたちのアメリカ』『頭にちょっと風穴を』。

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