ホーム > 書籍詳細:「ポスト宮崎駿」論―日本アニメの天才たち―

才能、続々――。「君の名は。」新海誠に「攻殻機動隊」押井守、「バケモノの子」細田守、「アリエッティ」米林宏昌――なぜ彼らが日本アニメを牽引するのか? 【日本アニメ公開100年】

「ポスト宮崎駿」論―日本アニメの天才たち―

長山靖生/著

821円(税込)

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発売日:2017/12/15

読み仮名 ポストミヤザキハヤオロンニホンアニメノテンサイタチ 
シリーズ名 新潮新書
装幀 新潮社装幀室/デザイン
発行形態 新書
判型 新潮新書
頁数 218ページ
ISBN 978-4-10-610745-0
C-CODE 0274
整理番号 745
ジャンル 趣味・実用
定価 821円

新海誠監督「君の名は。」で一挙に“第4次ブーム”に突入した日本アニメ。市場は2兆円規模、海外展開も視野に映画公開がひきもきらない。「攻殻機動隊」の押井守、「バケモノの子」の細田守、「この世界の片隅に」の片渕須直、「アリエッティ」の米林宏昌、「エヴァ」の庵野秀明……多彩な才能を第一線の評論家が徹底分析。日本文化を代表するコンテンツ産業に躍り出た日本アニメの実態を俯瞰する最良のテキスト。

著者プロフィール

長山靖生 ナガヤマ・ヤスオ

1962(昭和37)年、茨城県生まれ。評論家、歯学博士。SFファンとアニメファンが未分離だった頃から評論活動を始め、『偽史冒険世界』で大衆文学研究賞を受賞、2010年、『日本SF精神史』で日本SF大賞と星雲賞をW受賞。以後2016年まで日本SF大賞選考委員。

目次

はじめに――宮崎駿のいない日本アニメ
第一章 新海誠
――『彼女と彼女の猫』と『君の名は。』のあいだ
本人も戸惑う二五〇億円/プライベート・アニメにはじまる/『君の名は。』大ヒットの理由/危うい「君と僕」のセカイ/隔たっていること、失われること/新鮮な既視感 新海ファンタジーと古典/古典からの引用 現代神話への意図/好きな物は何でも取り込む 新海作品にみる引用の特異性/アガルタ――SF、ファンタジー、オカルトと地続きの神話世界/セカイ系のレッテル、あるいは反転するガラスの天井/神に選ばれる・神を選ぶということ/『君の名は。』は震災後作品か/テロの理由、繰り返しのドラマ/「喪失」のその先に
第二章 映像実験と躍動感のドラマ
――押井守・今敏・細田守・庵野秀明、そして深夜アニメ
原作、過去作品との微妙な関係 押井守/「ひとりよがり」と「独自性」のあいだ/「独自性」と「娯楽性」、実験と成熟/原色の祝祭、セピア色の悪夢 今敏/ノーテンキな青空、虚無の風 細田守/宮崎駿との微妙な距離感/『おおかみこどもの雨と雪』 男は狼みたいに役立たず、リアルな母の物語/エディプス・コンプレックスなき親子の物語/何度やり直しても地獄 庵野秀明/人気マンガ原作のプログラム・アニメ/深夜アニメから生まれたノイタミナムービー
第三章 ジブリまでの日本アニメ史
――凹天、東映動画、虫プロダクション
宮崎駿がやったこと/興行収入ダントツだった宮崎駿/「金なんて」という奴を信用するな/日本製アニメの誕生から東映動画へ/『白蛇伝』にはじまる説話・名作路線/手塚治虫は日本アニメに何をもたらしたか/手塚治虫の功罪をめぐって/日本アニメの二つの潮流、プラスワン/テレビ局・広告会社と系列アニメ制作会社/宮崎駿が兄事していた高畑勲/苦労した『ナウシカ』の実現/赤字が背中を押した『ラピュタ』
第四章 宮崎駿じゃないジブリ
――理論家と職人たちの苦闘
もうひとりの巨匠・高畑勲/大きすぎる「社会性」の矢印/「もう作らないほうがいい」/名職人と作家性 近藤喜文/端正さと跳躍 森田宏幸/後継者の苦悩 宮崎吾朗/ジプリの後継者作り 米林宏昌の自立/ジブリ流の声優選び/「ジブリらしさ」と「宮崎駿らしさ」
第五章 新しい日本アニメのために
――制作スタイル、オリジナリティ、技術革新を考える
監督と制作会社、それぞれのあり方/『聲の形』を作った京アニの社員監督 山田尚子/制作会社による「業務管理」という創作/原作選びが思想 片渕須直/原作物アニメの課題『片隅』を例に/マンガ原作物は二世議員/「テーマ性」の困難、「画風」選択の難しさ/「日本アニメは海外で人気」は本当か/3Dか2Dの二者択一ではなく/待ったなしのデジタル化、そのために必要な初期投資/独創性と普遍性のある物語を
あとがき
参考文献

担当編集者のひとこと

新世紀の日本アニメを俯瞰する

 2017年は初の日本製アニメが公開されてから100年目に当たります。日本アニメは「鉄腕アトム」が切り拓いた第1次ブーム、「宇宙戦艦ヤマト」に始まる第2次ブーム、「新世紀エヴァンゲリオン」が牽引した第3次ブームを経て、新海誠監督「君の名は。」に代表される第4次ブームのまっただ中。その勢いのまま、日本アニメはまさに新世紀へと突入してゆくわけですが、果たしてその未来は本当に明るいのでしょうか?
 著者の長山靖生さんは著書多数、大衆文学研究賞や日本SF大賞、星雲賞を受賞しているバリバリの評論家ですが、出発点はSF評論。しかもデビュー当時はまだSF界とアニメ界は未分化の時代でした。「鉄腕アトム」で産湯をつかったとも言える長山さん(1962年生まれです)は自然、“最初期のおたく”と言ってもよい青春期を過ごし(庵野秀明も参加したDAICONアニメをリアルタイムで見ている!)、以後すべてのアニメブームを体感してきた方です。2016年の『ゴジラとエヴァンゲリオン』に続く『「ポスト宮崎駿」論―日本アニメの天才たち―』では、「君の名は。」の出色の作品分析を皮切りに、新海誠、庵野秀明、押井守、細田守、米林宏昌、片渕須直……といった才能を取り上げ日本アニメ界を俯瞰、「宮崎駿監督以後」を展望する最良のテキストを書き上げました。
「君の名は。」の大ヒットに今のアニメブーム……これっていったいなんなんだろう? と思われている方、必読です。

2017/12/25

薀蓄倉庫

SF界とアニメ界

 その昔、テレビアニメの制作に、SF作家たちが関わっていたことは御存知でしょうか。例えば「鉄腕アトム」のストーリー制作に豊田有恒さんが関わっていたり、「8マン」(エイトマン)の脚本は大半が平井和正さんが執筆、「超時空要塞マクロス」はSF企画集団であるスタジオぬえ(高千穂遙さんが参加していました)が原作です。
 著者の長山靖生さんはそんなSF界とアニメ界が未分化であった時代、「風の谷のナウシカ」が連載中のアニメ雑誌「アニメージュ」の編集部などに出入りしながら評論家としてデビュー、以来、筋金入りのアニメウォッチャーでもあるのです。

掲載:2017年12月25日

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