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もはや限界。元朝日新聞販売局の部長が、全国43紙の経営を徹底分析。

新聞社崩壊

畑尾一知/著

842円(税込)

本の仕様

発売日:2018/02/16

読み仮名 シンブンシャホウカイ 
シリーズ名 新潮新書
装幀 新潮社装幀室/デザイン
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 239ページ
ISBN 978-4-10-610753-5
C-CODE 0236
整理番号 753
ジャンル ビジネス・経済
定価 842円
電子書籍 価格 842円
電子書籍 配信開始日 2018/02/23

十年で読者が四分の一減り、売上はマイナス六千億円。新聞業界の地盤沈下が止まらない――。限界を迎えつつあるビジネスモデルを、元朝日新聞販売局の部長が徹底分析。独自データを駆使した全国四十三紙の経営評価から、生き残る新聞社と消えてゆく新聞社の姿がはっきりと見えてくる。「なぜ新聞代は高いのか」「“押し紙”というタブー」「スクープで部数は伸びない」など、記者が知らない新聞販売の窮状と未来をレポート。

著者プロフィール

畑尾一知 ハタオ・カズトモ

1955(昭和30)年兵庫県生まれ。東京大学文学部卒業後、1977年に朝日新聞社入社。2015年に同社を退社するまで、主に東京本社販売局に勤務。2000年に流通開発部長、2003年に販売管理部長を務める。著書に『新聞販売と再販制度』がある。

目次

はじめに
第一章 雲散する読者
十年間で読者は二十五パーセント減/五十代の半分以上は新聞を読まない/ニ〇二五年の新聞読者数は?/発行部数の推移/「残紙」という恥部/スクープでは部数は伸びない/十年でマイナス六千億円/二〇二五年の新聞の経営状況
第二章 なぜ新聞代は高いのか
新聞代が高い理由/めっぽう強かった需要/「配達員」と呼ばれる人たち/「販売店主」と呼ばれる人たち/販売店主に必要なこと/「担当員」と呼ばれる人たち/新規参入の例外/読売の販売戦略/「セールス」と呼ばれる人たち/定価販売ができた理由/新聞社の定価販売方針/専売制・テリトリー制によるコントロール/再販制度による裏打ち
第三章 新聞社の崩壊――北海タイムスの廃刊から何を学ぶか
ある新聞社の興亡/三つの「北海タイムス」/躍進の時代(一九四六〜五九年)/挫折の時代(一九五九~八三年)/転落の時代(一九八三〜九六年)/迷走の時代(一九九六〜九八年)/残影の時代(一九九八〜二〇〇九年)/失敗の原因/外部スポンサー頼みの体質/ガバナンスの欠如/新聞社には「記者」しかいないのか/だから新聞記者は嫌われる/新聞社員はコネ入社が多い/誰が記者を目指すのか/人事の話が好きな内向きの朝日/「危機感がない」/現実離れしたビジョン/戦略の誤り/道新との関係/一九五〇年の北タイvs.道新
第四章 暮色の新聞社群
新聞社の経営評価/残紙の影響をあぶりだす/全新聞社の経営評価表/勝ち組と負け組/購読料と経営力/朝日と読売に差をつけられた毎日/凋落の原因/後手に回った設備投資/かさむ借金/販売店の「禁じ手」/産経の重荷/因縁の対決/ハングリーな読売、サービスをしない朝日/なりふり構わぬ読売、渋チンの朝日/情報統制の厳しい読売、身内を売る朝日/保守的な読売、新しいもの好きな朝日/専売にこだわる読売、複合化路線の朝日
第五章 新聞業界最大のタブーに迫る
残紙の背景/残紙が増える過程/押し紙の法的な問題/押し紙か、積み紙か/なぜ残紙はなくならないのか/なぜ問題なのか/折込の起源/折込裁判/チラシが配布される手順/部数表を提示する義務/焦眉のリスク/押し紙裁判/争点(1)押し紙行為があったか/争点(2)本社は注文部数を超える新聞を送付しない義務を負っていたか/福岡地裁の判決/残紙を解消しなければ未来はない
第六章 復活のための改革案
新聞を読む理由/急増するデジタル版/すべてデジタルになったら……/紙の新聞がない社会/新聞がなくなると投票率が下がる/もし「値下げ」すれば……/人件費が四分の一になれば……/イギリスの新聞vs.ルパート・マードック/もしマードックが日本の新聞を支配したならば……/誰も新聞社を助けたがらない/再生の可能性/「未来の新聞」を提案する
おわりに

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新聞販売の舞台裏を全て知る男

 著者の畑尾一知氏は、元朝日新聞社勤務。それも入社以来、一貫して販売畑を歩み、流通開発部長や販売管理部長などを務めた。まさに「新聞販売の舞台裏を全て知る男」と言えよう。
 著書『新聞社崩壊』には、その経験がたくさん盛り込まれている。中でも興味深いのは、古巣の朝日新聞とそのライバル読売新聞を比較するくだり。それも紙面の内容や論調ではなく、販売面の特徴について。その例をひとつだけ挙げると、いわく、「(朝日と読売では)購読者に対する見方が根本的に異なる。端的に言うと、朝日は読者がずっと読んでくれると思っているのに対し、読売はいつやめられてもおかしくない、と考えている」。読売はハングリーで販促費も潤沢なのに対して、朝日は固定読者にはほとんどサービスをしないそうだ。それだけ聞くと、いかにも「殿様商売」と思われるかもしれないが、デジタル対応や購読料の支払いに口座振替をいち早く導入するなど、システム面においては進取の気性が読売よりもあるのだという。

掲載:2018年2月23日

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