ホーム > 書籍詳細:トヨタ 現場の「オヤジ」たち

中学を出た。油まみれで働いた。そして、副社長になった――。モノ作りの全責任を負う男たちの矜持。

トヨタ 現場の「オヤジ」たち

野地秩嘉/著

799円(税込)

本の仕様

発売日:2018/06/15

読み仮名 トヨタゲンバノオヤジタチ
シリーズ名 新潮新書
装幀 新潮社装幀室/デザイン
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 206ページ
ISBN 978-4-10-610768-9
C-CODE 0234
整理番号 768
ジャンル ビジネス・経済
定価 799円
電子書籍 価格 799円
電子書籍 配信開始日 2018/06/22

トヨタ自動車には、副社長が6人いる。そのうちの1人、河合満は15歳で入社した中卒の現場叩き上げだ。現場の組長、工長を「オヤジ」と呼ぶ同社において、モノ作りの全責任を負っているのは、大卒管理職ではない。「オヤジ」たちだ。今でも工員と同じ釜の飯を食い、大浴場で裸のつきあいをする河合をはじめ、伝説の「オヤジ」たちが語る、トヨタ生産方式の真実、人の育て方、現場で働き続けることの喜び——。

著者プロフィール

野地秩嘉 ノジ・ツネヨシ

1957(昭和32)年、東京生れ。早稲田大学商学部卒。ノンフィクション作家。『サービスの達人たち』『サービスの天才たち』『TOKYOオリンピック物語』『イベリコ豚を買いに』『ヤンキー社長』『高倉健ラストインタヴューズ』『トヨタ物語』など著書多数。

目次

プロローグ
秘湯・鍛造温泉/裸のつきあい
1 トヨタが地方企業だった頃
トラック製造会社/生まれた頃、育った頃/真面目に働け/トヨタの養成工/おまえみたいなやつが入れるわけがない
2 15歳の新入社員
「チームメンバー」/本気でやめたいと思った時
3 鍛造工場という現場
10年で10倍/伝説の工長/敗戦前日のB29/鍋や釜を売って生活していた頃/「オヤジさん」/トヨタ本社・鍛造工場/夏は暑いし冬は寒い/鍛造の実際/離型剤って何だ/材質を当てる技能/国鉄で採用されず/大切な火花/河合さんはなぜ偉くなったのか
4 トヨタに入った日
臨時工からの出発/臨時工から正社員へ/自動車のある生活/「進め」だけではわからない/いい時代は早く過ぎる/組立一筋/「めんどう見」のいい人たち/組立とトヨタ生産方式/ラインを止めるとクビになる/我々みたいな者でも車に乗れる/組立へ/365日教育と研修/においが違う/クレイモデラー/ひとり立ちには8年かかる
5 車が買えた日
2交替と3交替/忘年会に一度で行ける/オヤジのやさしさ/現場は絶対に遅刻しない
6 「トヨタウェイ」と「トヨタ生産方式」
カイゼン後はカイゼン前/「自働化」と「ジャスト・イン・タイム」/在庫をなくせ/OBも恐れる生産調査室/豊田英二さんのこと/生産調査室の恐ろしさ
7 「カイゼン」とトヨタ式人材育成術
変わりゆく現場/ロットを小さくする/トヨタ生産方式の勉強/労働強化ではない/失敗で教わる/音でわかる
8 工長の白い帽子
「おい、帽子は重いか」/給料袋とパチンコ/工長になる/白い帽子は汚さない
9 鳴り止まなかった電話
「トヨタショック」/60歳でやめるつもりだった/苦境は続く/開かずの個室/専務、ありえん/朝から鳴り続けた電話/中卒の人間が副社長/「河合さんの部下で豊田と言います」
10 モノ作りを考える
生きるか死ぬかの時代/誰がロボットに技術を教えたか/世界中の工場で同じことをやる/電動化について
11 現場で働き続ける
「チーム」であり「同志」/女の先輩に仕事を教わった/年金はまだもらってない
エピローグ

担当編集者のひとこと

トヨタ中卒副社長は、とんでもなくかっこいい「オヤジ」だった!

 売り上げ27兆6000億円、全従業員37万人のトヨタ自動車。そのトヨタ自動車に6人いる副社長のうちの1人、河合満・副社長は、中学卒業後、トヨタの専門学校に入り「鍛造工場」の現場で働き続け55年。現在も、叩き上げ初の副社長として、世界中の現場を飛び回っている。
 トヨタでは生産現場を束ねる組長、工長は尊敬をこめて「オヤジ」と呼ばれている。河合副社長はじめ、現場の第一線で働いてきた伝説の「オヤジ」たちの語る「モノ作り」と「人の育て方」は、とにかく説得力があった。そして部下から親しみを込めて「オヤジ」と呼ばれる彼らの姿は、現場で人を守り育てる「父親」の姿に他ならない。
 その背中は、広く、あたたかく、そしてかっこよかった!

2018/06/25

蘊蓄倉庫

「きちんとやれ」はダメ上司の言葉

「トヨタ生産方式」や「カイゼン」といった言葉で、海外にも知られるトヨタの「モノ作り」だが、その目指すところは労働強化ではなく「徹底的にムダをなくすこと」なのだと河合副社長は言う。
 いわく「横着なやつがカイゼンがうまい」のは、労働者を楽にすること、すなわち作業を安全に、効率よく進めることに主眼が置かれているからだ。
「問題を顕在化することが大事。それを隠したらいつまで経ってもカイゼンされない。それがいちばん悪いこと」というのには、日本社会全体の危機管理にも繋がる言葉だろう。
「部下が理解してないのは、部下が悪いんじゃない。教えた方が悪いんだ」と言われたというOBは、「進め」という言葉一つとっても、前に進む人、右に行く人、左に行く人、様々な人がいるのだから、どの方向にどれぐらい進むのかを言わなければならないし、自分自身でやってみせる技量もいる、しゃべりだけでは人は動かないと淡々と語る。
「きちんとやれ」「ちゃんとやれ」はいい加減な言葉で、「ちゃんとやれと言うなら、まず自分の腕を見せる」ことが大事なのだ。

掲載:2018年6月25日

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