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武満徹著作集〔3〕 遠い呼び声の彼方へ ほか

武満徹/著

5,500円(税込)

発売日:2000/05/10

  • 書籍

タイトル作のほかに、没後に刊行された最後のエッセイ集「時間(とき)の園丁」、100本もの映画音楽を作曲した武満の面目躍如たる映画随想「夢の引用」など、深い洞察と知的なユーモアに満ちた三作。

目次
遠い呼び声の彼方へ
時間の園丁
夢の引用

遠い呼び声の彼方へ

東の音・西の音―さわりの文化について
普遍的な卵(ユニヴァーサル・エッグ)
「消える音」を聴く
往復書簡 アジアの音、地球の音
インタヴュー 透明性の住む場所
II
可能性に目を向ける
III
世界史的転換期を見つめる
IV
夢窓―ドリーム/ウィンドウ
憂鬱な春に―タルコフスキーのことなど
時間の園丁
正直、私は恐ろしい

祝辞 オリヴィエ・メシアンを讃えて
『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』を聴く
 ―今更ビートルズについて
上村昇の演奏
少しでも遠くへ
誰もが模倣できない個の世界―デューク・エリントン
三人の詩人たち“音楽と自然”
地方都市と文化―オーケストラ・アンサンブル金沢
鶴田錦史さんのこと
ホセ・マセダ―アジア音楽の結実
TEMPUS NOVUM
個性と共存―カザルスホール・クァルテット
VI
谷川俊太郎―豊かなことばの世界へ―ポリフォニックなかたちで
仲代達矢素描(スケッチ)
宇宙夢―サム・フランシス
テキサスの空、ベルリンの空―ヴィム・ヴェンダース
小林正樹と映画音楽
中川幸夫の花
Ember Glance―永遠なる記憶―デヴィッド・シルヴィアン、ラッセル・ミルズ
静けさのなかに泡立つもの―難波田龍起小論
申楽乃座―反核平和のための能と狂言の会
宇宙の欲望―大竹伸朗
表現の基準(モデュール)―宇佐美圭司の絵画
VII
弔辞 石川淳先生
ルイジ・ノオノ追悼……だが進まねばならない
フェルドマン、ノオノ、メシアンの死
「音楽は生活すること」―“典雅な革命家”ジョン・ケージ
VIII
骨月―あるいは a honey moon

 後記

時間の園丁

人間への眼を欠くヴィデオ時代の映画
第二回芥川音楽賞を審査して
夏から秋へ 音楽の収穫
カザルスホール・クァルテットのラヴェルを聴く
翼をもった希望―「ジョセフ・コーネル展」を観る

   *

仏映画に不思議な懐かしさ―『めぐり逢う朝』を観る
映画音楽 音を削る大切さ
テレヴィと感性の鈍磨
「創造」としての蒐集(コレクション)
川喜多和子さんの突然の死に
未知へ向けての信号(シグナル)
人間の「存在」について

   *

私たちの耳は聞こえているか
音、それは個体のない自然
新緑の季節に
物語る意志としての旋律
生命連鎖の宇宙的構造
革新的であると同時に伝統的
 ―リゲティ『ヴァイオリン協奏曲』を聴く
垣間見た大江さんの書斎
詩、言葉そして余韻

   *

地球の一体化と文化の多様性
日本人作曲家の作品を聴く
感嘆した映画音楽祭
読書の様態
二律背反
エピソード―安部公房の「否(ノン)」
20世紀オペラの贈物
晩年のミロの陰影
忘れられた音楽の自発性
II
希望
国際交流基金賞・受賞挨拶
ひとはいかにして作曲家となるか
現代音楽と「わかりやすさ」
《Confronting Silence》への序
『エクリプス(蝕)』回想
日本の庭と音楽
歌うこころ
記憶の底から甦る、ディキシーランド・ジャズ
『精霊の庭』(《Spirit Garden》)世界初演に寄せて
若いひとたちのための音楽詩《Family Tree》
海へ!
III
鶴田錦史さんのこと
芥川也寸志と映画音楽
芥川也寸志と私
渡邉康雄に期待するもの
東京クヮルテットの理想
山口恭範の音(色)

   *

譚盾(タン・ドゥン)
マグヌス・リンドベルイ
マリー・シェーファー
ピエール・ブーレーズの音楽
ヤニス・クセナキス―知の情熱
ポール・クロスリー
天才バシュメット
ブリームとラトル
リチャード・ストルツマンとの午後
ジョージ・ラッセルのリディア概念
バイラークの音楽

   *

ジョン・ケージの死
弔辞 鶴田錦史さんを悼む

 あとがき

夢の引用
夢の時
夢と死―恐怖映画
魚の神話学
映画の両義性
映画遊歩(UFO)
夢の記号学
夢判断
夢の引用
夢の架橋
夢への離脱

 あとがき

書誌情報

読み仮名 タケミツトオルチョサクシュウ03トオイヨビゴエノカナタヘホカ
シリーズ名 全集・著作集
全集双書名 武満徹著作集
発行形態 書籍
判型 A5判
頁数 488ページ
ISBN 978-4-10-646203-0
C-CODE 0395
ジャンル 音楽、音楽
定価 5,500円

著者プロフィール

武満徹

タケミツ・トオル

1930-1996。東京生れ。清瀬保二に作曲を師事。1951年、湯浅譲二や秋山邦晴らと芸術グループ〈実験工房〉を結成。1957年、東京交響楽団の委嘱で『弦楽のためのレクイエム』を作曲、以後、『テクステュアズ』『地平線のドーリア』『ノヴェンバー・ステップス』『遠い呼び声の彼方へ!』など次々に名作を発表。『砂の女』など映画音楽も精力的に手がけ、著書も多い。尾高賞、芸術院賞ほか、外国の賞も多数受賞し、20世紀を代表する作曲家と目されている。

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