ハカセノアイシタスウシキ
博士の愛した数式


小川洋子原作 柄本明出演 中嶋朋子出演 武井証出演 ほか

80分で聴く、静かで、美しい、愛の物語。第一回本屋大賞受賞作品をドラマCD化。

《僕の記憶は80分しかもたない》博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた――記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎごちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。MBS毎日放送製作のラジオドラマをCD化!

発行形態 : 新潮CD
判型 : [1CD]78分
ISBN : 978-4-10-830183-2
発売日 : 2006/06/30

特設ページ
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文学賞
第55回 読売文学賞 小説賞

第1回 本屋大賞


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解説とCAST

小川洋子原作
オガワ・ヨウコ

1962(昭和37)年、岡山県生れ。早稲田大学第一文学部卒。1988年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。1991(平成3)年「妊娠カレンダー」で芥川賞受賞。主な著書に『やさしい訴え』『ホテル・アイリス』『沈黙博物館』『アンネ・フランクの記憶』『薬指の標本』『夜明けの縁をさ迷う人々』『猫を抱いて象と泳ぐ』等。2004年『博士の愛した数式』で読売文学賞、本屋大賞を受賞。『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、2006年『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞受賞。翻訳された作品も多く、海外での評価も高い。


柄本明出演 中嶋朋子出演 武井証出演 


原作:小川洋子さんの解説

ラジオドラマ「博士の愛した数式」に寄せて

 老数学者と十歳の少年を結びつけるために、この小説には野球が必要だ、と思いついた時すぐさま、彼ら二人が肩を寄せ合い、ラジオにじっと耳を澄ませている情景が浮かんできた。
 静かな食堂に流れる、野球の実況放送。タイガースが得点を入れ、わき上がる歓声。顔を見合わせ、微笑を交わす博士とルート少年。そんなささやかな瞬間に、かけがえのない喜びを見出す家政婦さん……。
 彼らの心が触れ合う場面で、きっとラジオが大事な役割を果たしてくれるに違いないと確信した。ラジオドラマ化のお話をいただき、迷わず了承の返事をしたのは、この小説とラジオが密接な関係にあると、分かっていたからなのだ。
 博士と、家政婦さんと、ルート君の声が聞こえてきた時、懐かしい気持になった。小説を書いている間、ひとときも離れず私の胸にあった登場人物たちの体温が、よみがえってきたからだ。
 自分の書いた一冊の本が、新しい出会いを経て、こうしてまた別の姿に生まれ変わった。「博士の愛した数式」は、本当に幸運な小説である。
 最後に、うれしかったことをもう一つ。私の大好きな八木裕さん、亀山つとむさんと、このような形でご一緒でき、作家としてだけでなく、タイガースファンとして、大きな充実感に包まれている。

CAST

脚色:倉持裕
音源提供:MBS毎日放送
挿画:戸田ノブコ
装幀:新潮社装幀室
出演者:柄本明(博士)、中嶋朋子(私)、武井証(ルート)、草村礼子(義理の姉)、若杉宏二(組合長)、木下政治(店員)、大地泰仁(成長したルート)、八木裕(野球場のおじさん)、亀山つとむ(亀山と叫ぶ男)、水野晶子(球場アナウンス)
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