きょうも、いいネコに出会えた


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岩合光昭への100の質問

あとがき
解説     徳大寺有恒


新潟
[新潟県]

日本列島に流れる川の名前には素晴らしいものが多い。「信濃川」も響きがいい。河口付近にたたずんでネコのことをじっくりと考えてみる。

 数年前に新聞記事で見たネコちゃんが目の前にいる。ところは新潟県、岩船郡、関川村。堂々としたそのメスは「猫ちぐら」の中にいる。わらを組んだネコ用のかごだ。思っていたよりもしっかりと作られている。あとで持ってみたら意外なほど重い。「猫ちぐら」のメスは新聞で見たときよりも貫禄が備わっていて、名前はクロちゃん、アメリカンショートヘア種で10歳になるという。クロちゃんはお客さんが好きらしく、ぼくも歓迎されて、前足でぼくの手を抱えて放してくれない。やっと解放されたときには手の甲がズタズタにされていた。
 ご主人の伝泰雄さんが2本のわらを合わせて力をこめて「猫ちぐら」を組んでいく。ひとつ完成させるのに約40時間がかかるそうだ。今やたいへんな人気で、もちろんネコにだが、注文が多いと聞く。
「猫ちぐら」を我が家にもひとつ持ち帰る。居間の床に置くと、三毛猫の「柿右衛門」がするするとよってきてそのまま中へと入ってしまう。喜んだらしい。中からボリボリと爪を研ぐ音が聞こえてくる。入り口から顔を出して「私のために、でしょ」という顔をする。
 新潟市内の信濃川河口付近にも、ネコにとっては住みやすいクラシックな町並みがまだ残されていて興味深い。近頃、橋が近くに出来たり、トンネルが開通したりして、そのあたりの町並みも注目を浴びるようになった。
 さて、ネコはどのようにヒトの営みを眺めているのだろう。

西日が射す頃になって外へと出て来る。
 
アメリカンショートヘアのクロに薦められてぼくも「猫ちぐら」を手に入れた。

「叶姉妹」と呼ばれていたネコの姉妹。
 
暮れ時、ネコとヒトとがいい時間を分かち合う、いい空間があった。


ネコは様々な形に体をつくれてしまう。

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