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旅行けばネコ
岩合光昭

生粋のネコ人間イワゴーさんが撮るネコは、皆微笑んでいるように見えます。柔らかいネコッ毛を風になびかせ、のんびり屋根で昼寝しながら、実はヒトの暮らしをじっと見ています。ネコが幸せに暮らす街は、そこに住むヒトも幸せで優しいのです。ニッポン全国のいいネコを探す旅は、ふんわり、ほっこり、きょうも続きます。「岩合光昭のスーパーネコ写真術」も収録。『旅ゆけば猫』改題。

ISBN:978-4-10-119820-0 発売日:2008/12/01


| 660円(定価) |
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旅行けばネコ
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静岡
[静岡県]
 ネコのストレッチ |
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 駿河湾へと流れる川。石が水で削られるようにネコも丸くなるのかな |
取材ではいつも地元の方々のお世話になる。ネコに優しいヒトに毎回お会いする。静岡では富士山と茶畑を背景にネコを撮る。昨年の秋にもお邪魔したが、富士山の美しいのはやはり冬だろう。
冬に空気が乾くと風邪が流行る。が、さすがに静岡の日溜まりは暖かく、ネコは元気に見える。茶畑が近くにあるお宅を訪ねると、母屋とは別にネコ用の小屋がある。網戸にネコたちが並んでこちらをまっすぐに見ている。「管理がたいへんですね」とぼく。答えた婦人の言葉は、「捨てるようなヒトと暮らすよりも、うちに来た方がネコは幸せだろうと主人がいうんです」。なんと素晴らしい言葉だと思う。「しかし、ネコが増えてしまうでしょう」と重ねて聞くと、「もっと働かなくては……と主人がいいます」と。ちょっと離れた茶畑にある納屋にも2匹のネコがいて、この婦人が面倒を見ているらしい。婦人が同行してくれてネコはすぐにカメラにも慣れてくれる。ミャーミャーとしきりに話しかけてくる。オスだ。こちらを意識してポーズをとるのもオスらしい。
また静岡では、もうひとつの茶畑でもネコたちの面倒を見ているヒトがいる。雨の日には傘をさしながらではなく、傘を広げてお茶の木の茂みに立てかけて、ごはんを与えるらしい。聞いていて婦人の穏やかな人柄が伝わる、まったく険がない。ネコに頼られるのも無理ないだろう。

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