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【新潮文庫100年特別書き下ろし】水戸光圀の最大の謎(タブー)に切り込んだ異色作! 佐伯泰英「古着屋総兵衛」シリーズの原点となる『光圀』が発売!


 時代小説の最高峰・佐伯泰英の書き下ろし作品『光圀―古着屋総兵衛 初傳―』が発売されました。これは六代目総兵衛勝頼が活躍する「古着屋総兵衛」シリーズの原点となる作品ですが、佐伯泰英が初めて歴史上の実在の人物をメインに描いた作品でもあります。そしてその人物、水戸光圀の最大の謎とされる藤井紋太夫誅殺事件にも切り込んだ異色作です。

 古着問屋「大黒屋」の店主・総兵衛は世間から仕事よりも茶屋遊びが好きだと思われているイケメンの旦那ですが、実は祖伝夢想流の遣い手であり、古着商の巨大な利権を与える代わりに徳川家危難の際には身命を捨てて闘えと家康に命じられた徳川の隠れ旗本です。

 新作『光圀』では、冒頭いきなり、生意気盛りの十五歳の勝頼は、光圀自慢の巨船を光圀に面と向かってこきおろし、父五代目総兵衛幸綱を慌てさせます。物語は五代将軍綱吉の悪政下、御三家定府水戸光圀が憤怒を募らせていく展開の中で、隠れ旗本としての将軍家護持の使命と、人倫の大義の狭間に揺れ動く若き勝頼の内面が描かれることになります。将軍綱吉を背後で操る大きな闇の力に気づいた勝頼は大黒屋のお店者たち(実は影の旗本鳶沢一族の武装集団)とともに立ち上がる……。

 徳川家康より授かった名刀「葵典太」を携え、若き総兵衛はどう立ち向かうのか? そして、佐伯泰英は藤井紋太夫誅殺事件をどう描いたのか? 祖伝夢想流の太刀筋にご期待ください。

 新潮文庫では、故・児玉清さんが愛した「古着屋総兵衛影始末」シリーズの完全版(全11巻)が刊行されています。さらに十代目総兵衛が活躍する新シリーズ「新・古着屋総兵衛」も第9巻まで刊行されており、最新刊となる第10巻は、2015年5月末に発売予定です。


■『光圀』刊行記念 読者プレゼント!



『光圀』の刊行を記念して、「古着屋総兵衛」特製双鳶扇子を100名様にプレゼントいたします。『光圀』の帯に付いている応募マークをハガキに貼り、ご応募ください。







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2015年03月20日   今月の1冊
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