宮崎あおい主演のNHK大河ドラマ『篤姫』(原作は宮尾登美子著『天璋院篤姫』)が大変な人気を呼んでいる。第十三代将軍・徳川家定に嫁いだ女性を主人公に幕末の動乱期を描いた作品だが、過去10年の大河ドラマでは最高の平均視聴率を記録。その勢いは止まることを知らない。
8月に入ってドラマでは、大老に就任した井伊直弼が権勢を振るい、日米修好通商条約を勅許を経ずに調印し、その独断専行に反対した勢力を弾圧する「安政の大獄」まで時代は進んできた。そして、
8月10日に放映された第32回(「桜田門外の変」)。篤姫と井伊直弼の対立・緊張関係を描きながら、水戸藩と薩摩藩の藩士によって、井伊直弼が桜田門のあたり(現在の警視庁付近)で暗殺されるところで終る。いよいよ幕末へ向けて、時代は大きく動き出すのである。
「桜田門外の変」といえば、そのものズバリのタイトルの作品がある。吉村昭氏による歴史巨編
『桜田門外ノ変』である。この作品は、井伊直弼を襲撃した水戸・薩摩藩士の側から暗殺事件の真相に迫ったもの。テレビドラマとは、また違った観点から「暗殺事件」に光が当たっていて、幕末の時代背景をより深く知ることができる。ドラマを見る楽しみも倍化すること間違いない。