『JTB時刻表』が、2009年5月号で、通算1000号に達した。
時刻表をこよなく愛し、すぐれた旅行エッセイを遺した作家といえば、まず思い浮かぶのが、宮脇俊三さん(1926-2003)だろう。
昭和53年秋。
宮脇さんは、時刻表と地図を片手に、北海道の広尾を出発した。目指すは、鹿児島県の枕崎。
同じ路線は一度しか通らない〈一筆書き切符〉の旅は、最短で2764kmのところ、地球の直径に相当する1万3319kmもの大旅行となった。
『最長片道切符の旅』には、34日間にわたる長旅が、時にユーモラスに、時に真剣な筆づかいでつづられている。
宮脇さんが乗車した中には、今は廃線となった路線も少なくない。逆に、新しい路線も増えた。
本州と四国を結ぶ旧・国鉄の連絡航路が廃止された現在、1万3319kmを超えるのは不可能になったそうだが、「われこそは」という鉄道ファンは、宮脇さんの記録にどこまで近づけるか、トライしてみては、いかが?
(2009年5月22日)