カリズマ(charisma)とは、ある種の美容師にも、洋服店の販売員にも、さらには
新興宗教の開祖にも、俳優にも、ときにラーメン店主にもつけられることのある、
大英雄のなき時代の小英雄の尊称(蔑称?)的接頭辞のように聞こえないこともない。しかし、
本来“カリズマ”は、たんにその分野で傑出した才能なり才覚を持ち合わせた人のことをいうのではない。
“カリズマ”は原義においては、他者の自発的献身を引き出さざるを得ない、あらがいがたい
魅力や魔力をそなえた人のことである。それがどんな利益をもたらすのか、とういうようなことには
まったく顧慮しない献身に値するだれか、なにかがカリズマなのだ。
クルマにもそんな魅力や魔力をもつものが多くはないが存在する。クルマは平凡な工業製品ではない、
と主張するENGINEが、創刊5周年を祝う号の巻頭でカリズマ車に注目するゆえんである。
第1部
イタリアきってのダンディ、そして経済界の三冠王=フェラーリ会長+フィアット会長+イタリア経団連会長に独占インタビュー。
きみはルカ・ディ・モンテゼモロを知っているか。
写真=ドミニク・フレイザー
いま、世界の自動車界でもっともカリズマ的魅力に富んだ人物といえば、フェラーリの会長とイタリア経団連
(コンフィンドゥストリア)の会長を3つながらに兼務するルカ・ディ・モンテゼモロであることに異論はないだろう。候爵家の血筋を引き、フェラーリを2度にわたって立ち直らせ、イタリア、いや世界の自動車界の神話的人物、エンツォ・フェラーリとジャンニ・アニエッリから比類のない信頼を寄せられた男、それがモンテゼモロである。かれはまた、かつてのジャンニ・アニエッリのように、イタリアのダテ男たちがこぞって賞賛するダンディであり、あまつさえ、経済界の実力者とはとてもおもえないほどグッド・ルッキングである。しかも3度結婚し、「美しい女性は人生の死活的テーマだ」といってはばからない。あたかもかれが世界に送り出している比類ないスーパーカー、フェラーリそのもののように、かれは高性能で美しく、そして自信に満ちている。カリズマ車をテーマにした創刊5周年を記念する巻頭特集の冒頭に登場するのに、ふさわしい人物をひとり挙げるとすれば、かれルカ・ディ・モンテゼモロを置いてほかにない。編集長がローマに飛んで独占インタビューした。
第2部 2台のフェラーリF430(クーペとスパイダー〉、2台のランボルギー二・
ガヤルド(6MTとeギア)の計4台で、会津磐梯山まで。
カリズマ車で旅に出る!
写真=望月浩彦
この夏、もっとも幸せな自動車雑誌編集者は、「エンジン」編集部の4人だったに違いない。
なにしろ日本に上陸したばかりのスパイダーを含む2台のフェラーリF430に、
6速MTとeギアの2台をランボルギーニ・ガヤルドを加えた、豪華きわまりない
スーパーカー艦隊を組んで、2泊3日の旅を楽しむことができたのだから。
そこで見つけたカリズマ車の真髄とは何か。まずは副編ムラカミが報告する。
第2部ふろく 力リズマ車の旅に参加した、ほかの3人の意見
見た、乗った、走った!で、どう思ったか?
写真=望月浩彦
エンジン総排気量18.6リットル!車両総価格は8250万円超!!
4台のイタリアン・カリズマ・カーと3日間、至福の時を過ごした
本誌編集長スズキ、副編集長イマオ、部員スドーの、たわごと。
第3部これから出てくるカリズマ車その(1) アストン・マーティンV8ヴァンティッジを見る。
911に真のライバル登場!
写真=山下亮一
ブリティッシュ・サラブレッド・スポーツカーの雄、アストン・マーティン第3のモデル、
V8ヴァンティッジの受注が開始となった。車両価格1455万4000円、911カレラSの約200万高。
全ENGINE読者羨望のその姿態を、山下亮一カメラがゲキシャ!ゲキシャ!ゲキシャ!
第3部これから出てくるカリズマ車その(2)
近未来のスーパー・スーパーカーをめぐるENGINEスペシャル座談会
時速400キロメートルのカリズマの時代へ!
語る人=清水和夫+徳大寺有恒+山崎元裕+吉田匠(以上アイウエオ順)+
鈴木正文(本誌)
スクープ写真&イラスト=APOLLO 人物写真翼=奥山栄一 コラム解説=山崎元裕
いよいよこの秋、正式デビューを飾る時速400キロメートルのカリズマ、ブガッティ・ヴェイロンをはじめ、
これから出てくるフェラーリ、ポルシェ、メルセデス等の過剰性能車のヴェールをイッキに剥ぎ取るスペシャル座談会!徳大寺有恒、清水和夫、吉田匠のレギュラー陣を前に、本誌初登場の「スーパーカー超王」、山崎元祐がニュー・モデル情報を一気に開陳。読者諸兄と最新状況を共有しながら、カリズマ車の来し方行く末を大いに語ってもらった。ENGINEがなぜカリズマ車に注目するのか?とくと堪能あれ。
第4部 日本に上陸した最新カリズマ車に乗るその(1)
カリズマ自動車評論家、徳大寺有恒による
新型レインジ・ローバーのロード・インプレッション
カリズマ4WD、ジャガーの魂を得る。
文=徳大寺有恒 写真=鈴木勝
孤高の高級SUVとして自動車界に君臨するレインジ・ローバーにジャガーのV8ユニットが移植された。
果たして4駆のロールズ・ロイスの血は、濃くなったのか薄くなったのか?
第4部日本に上陸した最新カリズマ車に乗るその(2)
6リッターV12搭載1イギリス随一の高級スポーツカーブランドのオープンに乗る。
喋りすぎないカリズマ
文=吉田匠 写真=小林稔
“円盤”を意味するイタリア語=ヴォランテの名を持つDB9のオープン・モデルが
この8月、日本に導入された。箱根でいち早くステアリングを握った、吉田匠の報告。
第4部日本に上陸した最新カリズマ車に乗るその(3)
BMW M5、507ps。メルセデス・ベンツCLS55AMG、478ps。
2台のモンスター・セダンにカバタヤスシが乗る。
V10対V8、カリズマ・セダン対決!
文=下野康史 写真=田村弥
ようやくデリバリーが開始されたBMWの最強モデルM5と、メルセデス・ベンツの異端にして流麗なボディを持つCLS55AMG。4ドア・セダンのカリズマ車2台を乗り比べる。
第4部日本に上陸した最新カリズマ車に乗るその(4)
レーシング・ドライバー兼モータージャーナリスト、清水和夫が
マゼラーティMC12に富士スピード・ウェイで挑む。
マクラーレンF1以来の感動だ!
文=清水和夫 写真=小林稔
エンツォ・フェラーリと共通の基本コンポーネンツを持ち、
ヨーロッパGT選手権のホモロゲーションがつくられたマゼラーティMC12。日本上陸した1台を、清水和夫が富士スピードウェイでテストした。
第5部これが私のカリズマ・カー!
(1)タレント、高田純次の場合:
アストン・マーティンDB9
(2)カメラマン、半田也寸志の場合:
フェラーリF40
(3)神戸のレストア屋.曽我部俊雄の場合:
ランチア・フルヴィア
文=古賀貴司 写真=望月浩彦/柏田芳敬/鈴木勝
クルマ好きで知られるタレント、高田純次さん。アストン・マーティンDB9を3台乗り継いでカリズマ・カーにするという。
特別篇 鈴木亜久里のスーパー・テスト
いちばん乗りたかったフェラーリ、365GTB/4デイトナに乗る
一体感にサティスファクション!
語り=鈴木亜久里 構成=金子浩久 写真=小池宣夫 スタイリング=江島モモ
グランプリにデビューしたとき、「目標は、フェラーリのドライバーになって引退すること」
とまで語った亜久里にとって、フェラーリは特別なもの。なにゆえ特別か。
いちばん乗りたかった365GTB/4デイトナのステアリングを握って、走って、語った。
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