文豪と名優に愛された
小村雪岱を知っていますか?
コムラ・セッタイと読みます。シャガール、ジョージア・オキーフ、ル・コルビュジエと同い年の小村雪岱が何者かと言えば、泉鏡花をはじめ文豪たちの著書をデザインした「装幀家」、あるいは新聞や雑誌で読者の圧倒的人気を博した「挿絵画家」、かと思えば六代目菊五郎らの名だたる役者たちに愛された「舞台美術家」、さらに資生堂勤務時代には香水瓶のデザインまでこなしていた――そんな多彩なジャンルにとびきりの才能を発揮し、大正から昭和初期を多忙にして優雅に駆け抜けたマルチ・アーティスト、と呼べばいいでしょうか。何はともあれその作品の数々をたっぷりとご覧にいれ、いまなお古びない雪岱の魅力を味わっていただく特集です。また、辻惟雄氏と村上隆氏の連載「ニッポン絵合せ」は、前回掲載された村上氏の春画に辻氏から苦言が呈され、今月は頁を拡大した特別版になりました。見て読んでおいしい新連載「高橋みどりの食道楽」もおたのしみに!
(編集長・松家仁之)
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