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「考える人」創刊号から、茂木健一郎さんの連載「仮想の系譜」が始まりました。生物物理学者、そして脳科学者である茂木さんは「考えごと」をする時、どんなポーズをとるのでしょうか? 7月の暑い昼下がり、東京大学の附属植物園である「小石川植物園」でお話をうかがいました。待ち合わせは、園内の大きなプラタナス(スズカケノキ)の下。
「僕は『逆高所恐怖症』と呼んでいるのですが、この巨大なプラタナスを見上げた時に感じる『めまい』のようなものを大切にしています。高層ビルを見上げると、頭上のビルがこちらに倒れてくるような錯覚を起こしますね。ああいう感覚。どこか不安な『めまい』が、僕の思考に刺激を与えてくれる気がするんです。樹にもたれかかって、丸い鈴のような実が落ちてくるのを眺めたりしながら」
このプラタナスは、明治9年に植えられた日本でもっとも古い株の一つであるらしい。
「僕がまだ東大の学部生だった頃、入り口で学生証を見せるとタダで入れてくれたんです。本当はマズイんでしょうが、アルコールを持ち込んで、この樹の下で友達と宴会をしたり……。『考えるポーズ』と関係ないか(笑)」
茂木さんの連載の第一回は「小林秀雄と心脳問題」。生前に録音された評論家の講演テープから、脳の中に用意された仮想世界の奥深さを探っていきます。早くも編集部では第二回の原稿を入手。次号もご期待ください。
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